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最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~

シオヤマ琴@『最強最速』10月2日発売

第68話 真剣勝負

「勝負? 俺と神代でか?」
『はい。本気の勝負です』
「神代、お前言ってること矛盾してないか? 俺の強さはほかのプレイヤーとは次元が違うんだろ。いくらお前が強いといっても悪いけど俺とじゃ相手にならないんじゃないのか?」


神代はレベル90台。それに比べて俺はレベル20375。
とてもまともな勝負ができるとは思えない。


『今の僕の実力を試してみたいんですよ。佐倉さん相手なら僕も本気が出せますから』
「マジで言ってるんだな」
『もちろんです』
「死ぬぞ」
『かもしれませんね』
言いながら神代はきっと電話の向こうで涼しげな顔をしていることだろう。


「嫌だと言ったら……?」
『残念ですがあなたの秘密を全世界に公表します。そうなればあなたもあなたの家族も平穏な日常は二度と送れないでしょうね』
俺の痛いところを突いてくる神代。


「……ふ~。わかったよ、勝負をすればいいんだな」
『はい』
「いつ、どこでだ?」
『詳細はメールでお知らせしますので今日はこの辺で』
「そっか。俺のメールアドレスも知ってるんだな」
『はい。長々とお付き合いいただいてすみませんでした。では失礼します』
同い年とは思えない仰々しい挨拶を交わすと神代は電話を切った。


「はぁ~……何考えてるんだ、神代の奴」


その日の晩に神代からメールで日時と場所が送られてきた。
勝負の日時は三日後の土曜日午後三時、場所は県内の採掘場跡地ということらしい。




☆ ☆ ☆




そして三日後――


「勝敗はどちらかが戦意を喪失したら終わりということで」
「確認だけど本当にやるのかっ?」
「はい。本気でお願いします」


俺と神代は人気のない採掘場跡地にいた。
距離をとりお互い向かい合って立っている。


「どうなっても知らないからなっ」
「構いませんよ」
「あー、じゃあもう好きにしろっ」


俺がなかばヤケになって突き放すと神代は口角を上げた。
そして、


「スキル、透明化っ」


神代は直後俺の目の前から姿を消したのだった。

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