最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第65話 夕暮れの帰り道
誰かが警察を呼んでいたらしく自称youtuber最強兄弟は強要、暴行、そして殺人未遂で連行されていった。
その後俺たちも警察から事情を聞かれ解放された頃には太陽は西の地平線すれすれにまで沈んでいた。
「佐倉、ごめんね」
電車に揺られながら隣に座る長澤がつぶやく。
「あたしがあいつらを挑発したせいでこんなことになっちゃって。反省してるわ」
長澤は借りてきた猫のようにおとなしくなっていた。
「別に気にしてないさ」
「マリアちゃんも蓮華もごめんね。せっかくの休日だったのに」
「謝ることありませんわ。悪いのは向こうなのですから」
「そ、そうだよ。紅ちゃんは何も悪くないよ」
対面に腰を下ろしたマリアと水川も長澤を気遣う。
俺たちは遊園地デートも中断、警察署をあとにして帰りの電車に乗って帰路についているところだった。
「はぁっ、なんであたしってこんな性格なのかしら。マリアちゃんや蓮華みたいに女の子らしかったらよかったのに……」
いつになく落ち込んでいる様子の長澤。ため息をつくとがっくりとうつむいてしまう。
それを見たマリアが「真琴様っ真琴様っ」と小声で俺に呼びかけてきた。
振り向くとマリアは長澤を指差し何かを俺に伝えたいのか口をパクパクさせている。
?
はじめこそよくわからなかったがマリアの唇を注視して読むと「フォローですわ」と言っているように見えた。
フォロー?
俺に長澤をフォローしろと言うのか?
俺は自分と長澤を交互に指差してみるとマリアはうんうんうなずく。
正直俺としては長澤をもう充分フォローしたつもりなのだがこれ以上どうフォローしろというんだ。
悩みながらもマリアと水川の期待に満ちた鋭い眼差しに気圧された俺は仕方なしに長澤に声をかけた。
「な、なあ長澤」
「……うん? なあに?」
「えっと……長澤は今のままでいいと思うよ。だってお前とのデートすっごく楽しかったし、いざこざもあったけどそれも含めていい思い出になったから」
「なによ、もう恋人ごっこはいいわよ」
「だから今度は観覧車に乗ろう。きっと楽しいからさ」
俺は長澤を無視して話を進める。俺はジェットコースターなんかより観覧車の方が好きなのだ。
「今度って……今度なんてないわよ、今日の練習は一回きり――」
「あるよ。また一緒に来よう。な? 長澤。それで今度は観覧車だ」
「……」
ちょっと強引過ぎたのか長澤は無反応。
まずい、怒らせたか?
俺は長澤の顔を覗き込み、
「……長澤? 聞いてる――」
声をかけようとすると長澤は一瞬微笑んだかと思った次の瞬間俺の目をギロッとにらみつけ、
「はっ、馬鹿じゃないの……今度はあたし本当の彼氏と来るから。佐倉はもう用済みよっ」
そう言ってぷいっと顔をそむけてしまった。
……おい、マリア。
お前のせいで長澤を余計に怒らせてしまったみたいだぞ。
俺はそんな思いを込めて恨みがましい目を正面に向ける。
だがなぜかマリアと水川は肩を寄せ合いにこにこと笑っていた。
??
なんだっていうんだ?
その笑顔はなんだ?
――結局俺にとって今日のデートはなんの勉強にもならなかったらしい。
目の前にいる女子たちの気持ちがまるでわからないのだから。
「はぁ~……」
ため息まじりに隣を見るとそっぽを向いた長澤の耳が夕日に照らされきれいに赤く染まっていた。
その後俺たちも警察から事情を聞かれ解放された頃には太陽は西の地平線すれすれにまで沈んでいた。
「佐倉、ごめんね」
電車に揺られながら隣に座る長澤がつぶやく。
「あたしがあいつらを挑発したせいでこんなことになっちゃって。反省してるわ」
長澤は借りてきた猫のようにおとなしくなっていた。
「別に気にしてないさ」
「マリアちゃんも蓮華もごめんね。せっかくの休日だったのに」
「謝ることありませんわ。悪いのは向こうなのですから」
「そ、そうだよ。紅ちゃんは何も悪くないよ」
対面に腰を下ろしたマリアと水川も長澤を気遣う。
俺たちは遊園地デートも中断、警察署をあとにして帰りの電車に乗って帰路についているところだった。
「はぁっ、なんであたしってこんな性格なのかしら。マリアちゃんや蓮華みたいに女の子らしかったらよかったのに……」
いつになく落ち込んでいる様子の長澤。ため息をつくとがっくりとうつむいてしまう。
それを見たマリアが「真琴様っ真琴様っ」と小声で俺に呼びかけてきた。
振り向くとマリアは長澤を指差し何かを俺に伝えたいのか口をパクパクさせている。
?
はじめこそよくわからなかったがマリアの唇を注視して読むと「フォローですわ」と言っているように見えた。
フォロー?
俺に長澤をフォローしろと言うのか?
俺は自分と長澤を交互に指差してみるとマリアはうんうんうなずく。
正直俺としては長澤をもう充分フォローしたつもりなのだがこれ以上どうフォローしろというんだ。
悩みながらもマリアと水川の期待に満ちた鋭い眼差しに気圧された俺は仕方なしに長澤に声をかけた。
「な、なあ長澤」
「……うん? なあに?」
「えっと……長澤は今のままでいいと思うよ。だってお前とのデートすっごく楽しかったし、いざこざもあったけどそれも含めていい思い出になったから」
「なによ、もう恋人ごっこはいいわよ」
「だから今度は観覧車に乗ろう。きっと楽しいからさ」
俺は長澤を無視して話を進める。俺はジェットコースターなんかより観覧車の方が好きなのだ。
「今度って……今度なんてないわよ、今日の練習は一回きり――」
「あるよ。また一緒に来よう。な? 長澤。それで今度は観覧車だ」
「……」
ちょっと強引過ぎたのか長澤は無反応。
まずい、怒らせたか?
俺は長澤の顔を覗き込み、
「……長澤? 聞いてる――」
声をかけようとすると長澤は一瞬微笑んだかと思った次の瞬間俺の目をギロッとにらみつけ、
「はっ、馬鹿じゃないの……今度はあたし本当の彼氏と来るから。佐倉はもう用済みよっ」
そう言ってぷいっと顔をそむけてしまった。
……おい、マリア。
お前のせいで長澤を余計に怒らせてしまったみたいだぞ。
俺はそんな思いを込めて恨みがましい目を正面に向ける。
だがなぜかマリアと水川は肩を寄せ合いにこにこと笑っていた。
??
なんだっていうんだ?
その笑顔はなんだ?
――結局俺にとって今日のデートはなんの勉強にもならなかったらしい。
目の前にいる女子たちの気持ちがまるでわからないのだから。
「はぁ~……」
ため息まじりに隣を見るとそっぽを向いた長澤の耳が夕日に照らされきれいに赤く染まっていた。
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