最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第53話 退魔のネックレス
「じゃあおれはお前の連れに礼を言ってくるぜっ」
「ああ」
海道がマリアの方に駆けていく。
と同時に神代、長澤、水川の三人が入れ替わるように俺のもとへとやってきた。
「海道さん、佐倉さんを殴ったことずっと気にしていたのかもしれないですね」
「素直じゃない奴。謝るなら七か月前に謝れっていうのよ、まったく」
「で、でも、仲直りされたようでよかったです」
「ああ。ありがとう水川」
顔を向けると水川は恥ずかしそうにうつむいてしまう。
人のことは言えないが相変わらずの人見知りだ。
「それにしても水川はなんで九尾の弱点が電気だって知ってたんだ?」
「え、えっと、識別魔法を使ったんです」
水川は俺の顔をちらちら見ながら返す。
「識別魔法はアイテムや魔物の詳しい情報を知ることが出来るんです」
「へー、そんな便利な魔法もあるのか」
初めて知った。
「でしょでしょ。蓮華すごいでしょ」
と長澤が水川の肩を抱きよせながら自分のことのように自慢する。
「っていうかお前たちみんなレベル90台なんだってな。みんなすごいな」
「それを言うなら佐倉の方がすごいじゃない。レベル99なんでしょ。すごい魔法も使えるようになってるみたいだしね」
言うと長澤は値踏みするがごとく俺の顔を注視した。
「ねえ佐倉ってさあ、今彼女とかいるわけ?」
「なんだよ突然」
「だってよく見たら佐倉って割とイケてるじゃん。背は低いけど」
ほっとけ。マリアにもそんなことを言われた気がするぞ。
「彼女なんていないよ」
こいつらは知らないだろうが俺は基本ダンジョンの中で一人で生活しているんだからな。
「へ~。だってさ蓮華っ」
「べ、紅ちゃんてばまたっ……」
「真琴様~っ、こんなもの拾いましたわよ~っ!」
長澤と水川の仲睦まじいやり取りを見ているとマリアが駆け寄ってきた。
手には何かネックレスのようなものを持っている。
「マリア、それどうした?」
「さっきのキツネが落としていきましたのっ」
「それはボスのドロップアイテムですね」
と神代が顔を覗かせた。
「どうぞ真琴様」
「ああ、サンキュー」
受け取って詳しく見てみるがやはり銀のネックレスのようだ。
アイテムの名前を確かめようと「ステータスオープン」と言いかけた時、
「あっ、待ってください。わ、わたしが見てみますっ」
水川が俺の手を取った。
「スキル、識別魔法ランク10っ」
そう言うとまるで手相を見るかのように俺の手の中のネックレスを凝視し出す。
「……これは退魔のネックレスです。身に着けていると魔物が寄ってこなくなる効果があるみたいですね」
と水川が説明してくれた。
「魔物が寄ってこなくなるのか……」
俺は魔物を倒せばまだまだレベルが際限なく上がっていくから魔物が寄ってこなくなるっていうのはちょっといただけないな。
まあ就寝時には少しは役に立つかもしれないが。
「九尾を倒したのは佐倉さんですからこの退魔のネックレスも当然佐倉さんのものですよ」
と神代が言う。
「え、でもなぁ……」
「そうだぜ。遠慮なんかすんなよっ」
海道も近寄ってきた。
「それに三千万円も悔しいがお前のもんだぜ、佐倉」
「そうですね」
「いやそれはいくらなんでも悪いって。三千万円はみんなで山分けにしよう」
これだけの人数がいて三千万円独り占めはさすがに気が引ける。
俺だってそこまで強欲ではない。
ちなみに三千万円が支払われるのはダンジョン攻略者が国に最深階を報告して国に委託された民間の戦闘に特化した傭兵機関がその最深階にボスがいないことを確認してからになるので、ある程度時間を要するのだが。
「それは駄目よ。九尾を倒したのは佐倉、あんたなんだから」
「いいんだよ。ただ、その代わりといってはなんだけどこのダンジョンのボスを倒したのは閃光の紅蓮団とマリアの五人ってことにしておいてほしいんだ」
「そ、それってどういうことですか?」
と水川も身を乗り出して訊いてくる。
「俺はあんまり目立ちたくないんだよ。出来る限り静かに暮らしたいんだ、だから頼む」
「……」
「……」
「……」
みんなが顔を見合わせ押し黙ってしまった。
やはり倒してもいないボスを倒したと公言するのははばかられるのだろうか。
すると、
「わかりました。佐倉さんの言う通りにしましょう」
神代が応じてくれる。
「いいのか神代」
「もちろんです。あなたは僕たちの命の恩人ですからね」
神代は俺をみつめ七か月前とまったく変わらない涼しげな笑みを浮かべてみせた。
「ああ」
海道がマリアの方に駆けていく。
と同時に神代、長澤、水川の三人が入れ替わるように俺のもとへとやってきた。
「海道さん、佐倉さんを殴ったことずっと気にしていたのかもしれないですね」
「素直じゃない奴。謝るなら七か月前に謝れっていうのよ、まったく」
「で、でも、仲直りされたようでよかったです」
「ああ。ありがとう水川」
顔を向けると水川は恥ずかしそうにうつむいてしまう。
人のことは言えないが相変わらずの人見知りだ。
「それにしても水川はなんで九尾の弱点が電気だって知ってたんだ?」
「え、えっと、識別魔法を使ったんです」
水川は俺の顔をちらちら見ながら返す。
「識別魔法はアイテムや魔物の詳しい情報を知ることが出来るんです」
「へー、そんな便利な魔法もあるのか」
初めて知った。
「でしょでしょ。蓮華すごいでしょ」
と長澤が水川の肩を抱きよせながら自分のことのように自慢する。
「っていうかお前たちみんなレベル90台なんだってな。みんなすごいな」
「それを言うなら佐倉の方がすごいじゃない。レベル99なんでしょ。すごい魔法も使えるようになってるみたいだしね」
言うと長澤は値踏みするがごとく俺の顔を注視した。
「ねえ佐倉ってさあ、今彼女とかいるわけ?」
「なんだよ突然」
「だってよく見たら佐倉って割とイケてるじゃん。背は低いけど」
ほっとけ。マリアにもそんなことを言われた気がするぞ。
「彼女なんていないよ」
こいつらは知らないだろうが俺は基本ダンジョンの中で一人で生活しているんだからな。
「へ~。だってさ蓮華っ」
「べ、紅ちゃんてばまたっ……」
「真琴様~っ、こんなもの拾いましたわよ~っ!」
長澤と水川の仲睦まじいやり取りを見ているとマリアが駆け寄ってきた。
手には何かネックレスのようなものを持っている。
「マリア、それどうした?」
「さっきのキツネが落としていきましたのっ」
「それはボスのドロップアイテムですね」
と神代が顔を覗かせた。
「どうぞ真琴様」
「ああ、サンキュー」
受け取って詳しく見てみるがやはり銀のネックレスのようだ。
アイテムの名前を確かめようと「ステータスオープン」と言いかけた時、
「あっ、待ってください。わ、わたしが見てみますっ」
水川が俺の手を取った。
「スキル、識別魔法ランク10っ」
そう言うとまるで手相を見るかのように俺の手の中のネックレスを凝視し出す。
「……これは退魔のネックレスです。身に着けていると魔物が寄ってこなくなる効果があるみたいですね」
と水川が説明してくれた。
「魔物が寄ってこなくなるのか……」
俺は魔物を倒せばまだまだレベルが際限なく上がっていくから魔物が寄ってこなくなるっていうのはちょっといただけないな。
まあ就寝時には少しは役に立つかもしれないが。
「九尾を倒したのは佐倉さんですからこの退魔のネックレスも当然佐倉さんのものですよ」
と神代が言う。
「え、でもなぁ……」
「そうだぜ。遠慮なんかすんなよっ」
海道も近寄ってきた。
「それに三千万円も悔しいがお前のもんだぜ、佐倉」
「そうですね」
「いやそれはいくらなんでも悪いって。三千万円はみんなで山分けにしよう」
これだけの人数がいて三千万円独り占めはさすがに気が引ける。
俺だってそこまで強欲ではない。
ちなみに三千万円が支払われるのはダンジョン攻略者が国に最深階を報告して国に委託された民間の戦闘に特化した傭兵機関がその最深階にボスがいないことを確認してからになるので、ある程度時間を要するのだが。
「それは駄目よ。九尾を倒したのは佐倉、あんたなんだから」
「いいんだよ。ただ、その代わりといってはなんだけどこのダンジョンのボスを倒したのは閃光の紅蓮団とマリアの五人ってことにしておいてほしいんだ」
「そ、それってどういうことですか?」
と水川も身を乗り出して訊いてくる。
「俺はあんまり目立ちたくないんだよ。出来る限り静かに暮らしたいんだ、だから頼む」
「……」
「……」
「……」
みんなが顔を見合わせ押し黙ってしまった。
やはり倒してもいないボスを倒したと公言するのははばかられるのだろうか。
すると、
「わかりました。佐倉さんの言う通りにしましょう」
神代が応じてくれる。
「いいのか神代」
「もちろんです。あなたは僕たちの命の恩人ですからね」
神代は俺をみつめ七か月前とまったく変わらない涼しげな笑みを浮かべてみせた。
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