最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第50話 九尾のキツネ
『グオオオォォォーン!』
声の主はフロアボスの九尾のキツネだった。
体長三メートルはあろうかという九尾はうなり声を上げながら部屋に侵入した俺たちをにらみつけている。
体よりもさらに大きく長い尻尾を自在に動かしじりじりと近付いてくる九尾。
「お前たちはここで見ていろ。おれが一人でやるからなっ!」
そう言って海道は一人駆け出すと背中に差した剣を抜き九尾に向かって斬りかかっていく。
「うおりゃぁぁー!」
海道は剣を振り下ろすが一瞬早く九尾は後ろに回転しながら飛び退き海道の剣は空を切った。
「ちっ、まだまだぁっ!」
海道の攻撃は続く。
九尾を追いかけ剣での連撃。
それらすべてを紙一重で後ろにかわされているが次第に海道は九尾を追い詰めていった。
そして、
『グオォーン!?』
「もう逃げ場はないぜっ」
九尾は壁を背にして逃げ場を失った。
「これでとどめだっ!」
海道は剣を一旦引くと九尾に向かって素早く突き出した。
鋭い剣先がブスッと九尾のひたいをとらえ頭部を貫く。
「とった!」
それを見たその場にいた誰もが海道の勝利を確信した。
だが――
『グオオオォォォーン!』
九尾は倒れることなく鋭い目を海道に向ける。
そして次の瞬間九尾の体は炎に包まれた。
☆ ☆ ☆
炎と一体化した九尾は頭に刺さっていた剣をその熱でチョコレートのように溶かしてしまった。
「なっ……!?」
確実にとどめを刺したと思った相手が倒れずにしかも剣を一瞬で焼き尽くされたことに海道が目を見開く。
「だ、だったらこれならどうだ! スキル、火炎魔法ランク10っ!」
海道は至近距離で火炎魔法を唱えると大きな炎の玉を九尾めがけて放った。
ゴオオォォォッと九尾に襲い掛かる炎の玉。
九尾はこれを避けることが出来ずに真正面からくらった。
すべてを燃やし尽くす大きな炎の玉が九尾を飲み込む。
「どうだアホギツネっ! これで死んだだろ――」
『グオオオオォォォォーン!!』
しかし九尾は生きていた。
それどころか炎の勢いがさっきよりもさらに増している。
「な、な、なっ……!?」
ショックでたじろぐ海道。
『グオオオォォォーン!』
九尾はひと鳴きすると隙だらけの海道に飛び掛かった。
それでもなんとかとっさに反応して九尾の首を両手で掴む海道だった。が、
「ぐあああぁぁー……!!」
あまりの熱さにもだえ苦しむ。
海道は前蹴りで九尾を蹴飛ばすとその場に倒れ込んだ。
「うあああぁぁぁー…………!!」
「っ! 水川さん、早く回復をっ!」
手出しするなと言われていたものの神代が大声で叫ぶ。
無理もない。
倒れた海道を見ると両腕とも焼け落ちていたのだ。
それを受けて水川が飛び出した。
さらに神代と長澤も続く。
「真琴様、わたくしたちも助太刀いたしましょうっ!」
マリアが振り返り俺を見るが、
「いや、でも……」
海道に強く念押しされていた俺は過去のトラウマもあってか飛び出すことに躊躇していた。
前回とまったく同じだ。
前回はこれで俺が割って入り海道を怒らせてしまった。
そしてみんなと別れるきっかけになってしまったのだった。
「真琴様っ!」
マリアの声が耳に入ってそのまま通り過ぎていく。
「っ……わたくしは行きますわっ!」
業を煮やしたマリアは俺を待たず神代たちに加勢するため駆け出していった。
俺は……俺は、どうすれば……。
声の主はフロアボスの九尾のキツネだった。
体長三メートルはあろうかという九尾はうなり声を上げながら部屋に侵入した俺たちをにらみつけている。
体よりもさらに大きく長い尻尾を自在に動かしじりじりと近付いてくる九尾。
「お前たちはここで見ていろ。おれが一人でやるからなっ!」
そう言って海道は一人駆け出すと背中に差した剣を抜き九尾に向かって斬りかかっていく。
「うおりゃぁぁー!」
海道は剣を振り下ろすが一瞬早く九尾は後ろに回転しながら飛び退き海道の剣は空を切った。
「ちっ、まだまだぁっ!」
海道の攻撃は続く。
九尾を追いかけ剣での連撃。
それらすべてを紙一重で後ろにかわされているが次第に海道は九尾を追い詰めていった。
そして、
『グオォーン!?』
「もう逃げ場はないぜっ」
九尾は壁を背にして逃げ場を失った。
「これでとどめだっ!」
海道は剣を一旦引くと九尾に向かって素早く突き出した。
鋭い剣先がブスッと九尾のひたいをとらえ頭部を貫く。
「とった!」
それを見たその場にいた誰もが海道の勝利を確信した。
だが――
『グオオオォォォーン!』
九尾は倒れることなく鋭い目を海道に向ける。
そして次の瞬間九尾の体は炎に包まれた。
☆ ☆ ☆
炎と一体化した九尾は頭に刺さっていた剣をその熱でチョコレートのように溶かしてしまった。
「なっ……!?」
確実にとどめを刺したと思った相手が倒れずにしかも剣を一瞬で焼き尽くされたことに海道が目を見開く。
「だ、だったらこれならどうだ! スキル、火炎魔法ランク10っ!」
海道は至近距離で火炎魔法を唱えると大きな炎の玉を九尾めがけて放った。
ゴオオォォォッと九尾に襲い掛かる炎の玉。
九尾はこれを避けることが出来ずに真正面からくらった。
すべてを燃やし尽くす大きな炎の玉が九尾を飲み込む。
「どうだアホギツネっ! これで死んだだろ――」
『グオオオオォォォォーン!!』
しかし九尾は生きていた。
それどころか炎の勢いがさっきよりもさらに増している。
「な、な、なっ……!?」
ショックでたじろぐ海道。
『グオオオォォォーン!』
九尾はひと鳴きすると隙だらけの海道に飛び掛かった。
それでもなんとかとっさに反応して九尾の首を両手で掴む海道だった。が、
「ぐあああぁぁー……!!」
あまりの熱さにもだえ苦しむ。
海道は前蹴りで九尾を蹴飛ばすとその場に倒れ込んだ。
「うあああぁぁぁー…………!!」
「っ! 水川さん、早く回復をっ!」
手出しするなと言われていたものの神代が大声で叫ぶ。
無理もない。
倒れた海道を見ると両腕とも焼け落ちていたのだ。
それを受けて水川が飛び出した。
さらに神代と長澤も続く。
「真琴様、わたくしたちも助太刀いたしましょうっ!」
マリアが振り返り俺を見るが、
「いや、でも……」
海道に強く念押しされていた俺は過去のトラウマもあってか飛び出すことに躊躇していた。
前回とまったく同じだ。
前回はこれで俺が割って入り海道を怒らせてしまった。
そしてみんなと別れるきっかけになってしまったのだった。
「真琴様っ!」
マリアの声が耳に入ってそのまま通り過ぎていく。
「っ……わたくしは行きますわっ!」
業を煮やしたマリアは俺を待たず神代たちに加勢するため駆け出していった。
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