最強で最速の無限レベルアップ ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~
第5話 追憶の高校生活(八か月前)
高校に入学してすぐのことだった。
俺の斜め前の席の男子生徒がクラスのいわゆる一軍たちからいじめの被害を受けるようになった。
きっかけは目が合ったのに挨拶してこなかったとかなんとか。どうでもいい些末なこと。
初めのうちは挨拶がてら頭をパンッと軽くはたくくらいだったが日を追うにつれ掃除当番を一人でやらされたり上履きを隠されたりといじめはエスカレートし、二週間も経つとクラスのほぼ全員がその男子生徒をいないものとして扱うようになっていた。
そしてそんな日が続いていたある朝のこと、俺が教室に入るとその男子生徒の机の上に花瓶に生けられた菊の花が置かれていたのを目にする。
時を同じくして教室に入ってきたその男子生徒はそれをみつけると体を震わせたと思ったら直後何も言葉を発することもなくただ教室を立ち去った。
「おい、見たかよ今の」
「もう少しで泣くところが見れたのになぁ。ざんねーん」
「あの花結構高かったんだぜ。あとであいつに払わせようぜっ」
「はっはっ。そうだな……ん? なんだよ佐倉。なんか用か?」
(この時の俺はきっとどうかしていたんだ。
だからあんな後先考えず馬鹿なことを……)
「謝れ」
「は? なんだって?」
「あいつに謝れ」
「ああん? てめぇ何様のつもりだ、こらっ!」
一軍のリーダー格の大男が俺の胸ぐらを掴んだ。
「あいつに謝れって言ってるだろっ」
ここから先は情けなさすぎて思い返したくもない。
喧嘩など生まれてこの方したことのなかった俺が一軍の大男に殴りかかったのだ。
不意を突いたその一撃だけは見事大男のあごをとらえたがそこからあとが散々だった。
背の低い俺が一対四での殴り合い。当然返り討ちに合いボコボコにされた。
クラスメイトは見て見ぬ振り、騒ぎを聞いてすぐに駆けつけた先生たちが止めてくれなかったら俺は間違いなく病院送りになっていたことだろう。
その後学校主体でのいじめの聞き取り調査がなされたがクラスのみんなはこぞっていじめを否定した。
そしてあろうことかいじめられていた男子生徒さえもがいじめなどなかったと証言したのだ。
理由はわからない。報復を恐れたのか面倒に巻き込まれるのが嫌だったのか。
とにかく喧嘩の原因は一人の男子生徒の思い込みによる暴走と断定された。
もちろんその一人の男子生徒とは俺のことだ。
俺は喧嘩の責任を取らされる形で高校を退学処分となった。
それからすぐのことだった。ダンジョンがこの世界に出現したのは。
俺の斜め前の席の男子生徒がクラスのいわゆる一軍たちからいじめの被害を受けるようになった。
きっかけは目が合ったのに挨拶してこなかったとかなんとか。どうでもいい些末なこと。
初めのうちは挨拶がてら頭をパンッと軽くはたくくらいだったが日を追うにつれ掃除当番を一人でやらされたり上履きを隠されたりといじめはエスカレートし、二週間も経つとクラスのほぼ全員がその男子生徒をいないものとして扱うようになっていた。
そしてそんな日が続いていたある朝のこと、俺が教室に入るとその男子生徒の机の上に花瓶に生けられた菊の花が置かれていたのを目にする。
時を同じくして教室に入ってきたその男子生徒はそれをみつけると体を震わせたと思ったら直後何も言葉を発することもなくただ教室を立ち去った。
「おい、見たかよ今の」
「もう少しで泣くところが見れたのになぁ。ざんねーん」
「あの花結構高かったんだぜ。あとであいつに払わせようぜっ」
「はっはっ。そうだな……ん? なんだよ佐倉。なんか用か?」
(この時の俺はきっとどうかしていたんだ。
だからあんな後先考えず馬鹿なことを……)
「謝れ」
「は? なんだって?」
「あいつに謝れ」
「ああん? てめぇ何様のつもりだ、こらっ!」
一軍のリーダー格の大男が俺の胸ぐらを掴んだ。
「あいつに謝れって言ってるだろっ」
ここから先は情けなさすぎて思い返したくもない。
喧嘩など生まれてこの方したことのなかった俺が一軍の大男に殴りかかったのだ。
不意を突いたその一撃だけは見事大男のあごをとらえたがそこからあとが散々だった。
背の低い俺が一対四での殴り合い。当然返り討ちに合いボコボコにされた。
クラスメイトは見て見ぬ振り、騒ぎを聞いてすぐに駆けつけた先生たちが止めてくれなかったら俺は間違いなく病院送りになっていたことだろう。
その後学校主体でのいじめの聞き取り調査がなされたがクラスのみんなはこぞっていじめを否定した。
そしてあろうことかいじめられていた男子生徒さえもがいじめなどなかったと証言したのだ。
理由はわからない。報復を恐れたのか面倒に巻き込まれるのが嫌だったのか。
とにかく喧嘩の原因は一人の男子生徒の思い込みによる暴走と断定された。
もちろんその一人の男子生徒とは俺のことだ。
俺は喧嘩の責任を取らされる形で高校を退学処分となった。
それからすぐのことだった。ダンジョンがこの世界に出現したのは。
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