天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~
第90話 火炎斬
キースが俺たちをどこに連れていくのかと思ったが、隣にある打撃攻撃の練習用の部屋に入った。
「ここなら大丈夫だろう。君たちはここで見ていてくれ」
キースはそう言って立てられた丸太の前に行った。
そこでキースは剣を抜き、構える。
その後、キースは掛け声を発しながら丸太に切りかかった。
キースの剣の周りには炎が渦巻き、木が燃える音を出しながら丸太は切られた。
キースの剣筋は研ぎ澄まされており、以前に見た時とは別人のようだった。
「すごいな、キース。紛れもなく俺の火炎斬だよ」
「最後に君の戦いを見た時の印象が強くてね。僕はあれから必死で練習したのさ」
ここで偶然キースを会ったこともあるが、キースが火炎斬を習得してくれていて助かった。
「シュウ、今の見ただろ。これで納得してくれたか?」
「確かにこの技なら想定通りの切れ味を持っているだろう。おい、お前はどれくらいの実力者なんだ?」
「何だい君は。まずは名乗ったらどうなんだ」
「俺はテンミョウ・シュウだ。ランデリア王国という国で和合隊に所属している」
「そ、そうかい。ならば僕も名乗ろう。僕はユーズ・ケイレント・キース。ここの冒険者ギルドでゴールドランクを与えられている」
「なるほど。ゴールドランクというのはどれくらいの実力を示すんだ?」
「そうだね。まあ中堅より少し上ってところかな。僕としてはまだ上を目指しているけど」
「それと同じくらいの実力者なら今の技を使えるのか?」
「全員というわけではないけど、練習すれば使えるようになる人はある程度いるはずだよ」
「使える魔法には適性があるから、炎系統の魔法が使える人じゃないとこの技は使えないんだよ。そういうことだよな、キース」
「そうだね。あとは、冒険者の中には剣を使わない人も多いから、火炎斬を習得したいという人は少ないだろうね」
シュウはキースが切った丸太の残骸の元へ行き、観察していた。
「シュウはおそらく、事件の真犯人である男のことを調べたいんじゃろう。それに、魔族が魔法を使えることからも、この国と関係しているのではないかと睨んでおるようじゃな」
「確かに魔族は魔法を使えるけど、奴らはこの国の外から来ていると思うよ。どちらかというと魔族の方が魔法の技術に関しては上だけどね」
「だとするならば、魔族からこの国の人間に魔法が伝えられた可能性もあるな」
丸太の残骸の観察を終えたシュウがこちらに帰ってきながらそう言った。
「魔族が、ファンディオ皇国と関わっているって言うのかい。それが本当なら、どうしてこうも魔物の出現は増える一方なんだい」
「魔族の行動は俺のいた国でも不可解だった。しかし、その目的も徐々に明らかになってきている。おそらくこの国での目的はランデリア王国での目的とは異なっているだろう」
「かつては別の世界にあった国じゃからな。それぞれの世界で違う目的を達成しようとしていたのじゃろう」
「そうだ。そして、世界が合わさった今、おそらく奴らはそれらの目的を合わせて何かをしようとするはずだ」
「なんだか難しい話になってきたね。僕はこの後仲間と会わないといけないから一度離れるよ。それでシンくん、アカリにも会いたいんだけどどうすればいいかな」
「それなら明日にでも宿屋に来てくれ。港の近くにある宿屋に泊まるから」
「分かった。それじゃあ明日昼頃に行くよ。また会おう、シンくん」
俺たちはキースと別れ、一度宿屋に戻ることにした。
「ここなら大丈夫だろう。君たちはここで見ていてくれ」
キースはそう言って立てられた丸太の前に行った。
そこでキースは剣を抜き、構える。
その後、キースは掛け声を発しながら丸太に切りかかった。
キースの剣の周りには炎が渦巻き、木が燃える音を出しながら丸太は切られた。
キースの剣筋は研ぎ澄まされており、以前に見た時とは別人のようだった。
「すごいな、キース。紛れもなく俺の火炎斬だよ」
「最後に君の戦いを見た時の印象が強くてね。僕はあれから必死で練習したのさ」
ここで偶然キースを会ったこともあるが、キースが火炎斬を習得してくれていて助かった。
「シュウ、今の見ただろ。これで納得してくれたか?」
「確かにこの技なら想定通りの切れ味を持っているだろう。おい、お前はどれくらいの実力者なんだ?」
「何だい君は。まずは名乗ったらどうなんだ」
「俺はテンミョウ・シュウだ。ランデリア王国という国で和合隊に所属している」
「そ、そうかい。ならば僕も名乗ろう。僕はユーズ・ケイレント・キース。ここの冒険者ギルドでゴールドランクを与えられている」
「なるほど。ゴールドランクというのはどれくらいの実力を示すんだ?」
「そうだね。まあ中堅より少し上ってところかな。僕としてはまだ上を目指しているけど」
「それと同じくらいの実力者なら今の技を使えるのか?」
「全員というわけではないけど、練習すれば使えるようになる人はある程度いるはずだよ」
「使える魔法には適性があるから、炎系統の魔法が使える人じゃないとこの技は使えないんだよ。そういうことだよな、キース」
「そうだね。あとは、冒険者の中には剣を使わない人も多いから、火炎斬を習得したいという人は少ないだろうね」
シュウはキースが切った丸太の残骸の元へ行き、観察していた。
「シュウはおそらく、事件の真犯人である男のことを調べたいんじゃろう。それに、魔族が魔法を使えることからも、この国と関係しているのではないかと睨んでおるようじゃな」
「確かに魔族は魔法を使えるけど、奴らはこの国の外から来ていると思うよ。どちらかというと魔族の方が魔法の技術に関しては上だけどね」
「だとするならば、魔族からこの国の人間に魔法が伝えられた可能性もあるな」
丸太の残骸の観察を終えたシュウがこちらに帰ってきながらそう言った。
「魔族が、ファンディオ皇国と関わっているって言うのかい。それが本当なら、どうしてこうも魔物の出現は増える一方なんだい」
「魔族の行動は俺のいた国でも不可解だった。しかし、その目的も徐々に明らかになってきている。おそらくこの国での目的はランデリア王国での目的とは異なっているだろう」
「かつては別の世界にあった国じゃからな。それぞれの世界で違う目的を達成しようとしていたのじゃろう」
「そうだ。そして、世界が合わさった今、おそらく奴らはそれらの目的を合わせて何かをしようとするはずだ」
「なんだか難しい話になってきたね。僕はこの後仲間と会わないといけないから一度離れるよ。それでシンくん、アカリにも会いたいんだけどどうすればいいかな」
「それなら明日にでも宿屋に来てくれ。港の近くにある宿屋に泊まるから」
「分かった。それじゃあ明日昼頃に行くよ。また会おう、シンくん」
俺たちはキースと別れ、一度宿屋に戻ることにした。
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