天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~
第71話 妖怪の縁で
シュウはあっという間に男たちを全員切ってしまった。
「あんな生き物のことなんかもういい!好きにしやがれ」
男たちはほとんどの荷物を放置したまま退散していく。
どうやら捕まっていた妖怪も置いて行ってくれるようだ。
男たちはシュウの刀の能力によって凍っているので、かなり歩きづらそうに船へと引き上げていった。
「シュウよ、一人わしの方に来てしまったではないか。一人でやると言ったのはお主じゃろう?」
「妙な道具を使ってきたから意識が分散してしまった。手をかけさせてしまってすまなかったな」
「まあ、大したことない連中で良かった。捕まっている妖怪を檻から出してやろう」
俺たちは妖怪の入っている檻の方に行き、シュウが檻を切った。
中から小さめの髪で目が隠れた男の妖怪が出てきた。
「あんたらやってくれたね!オイラの作戦が台無しッス」
この妖怪は何やら不満げだった。
「作戦?君は捕まっていたんじゃないのかい」
「そう簡単に捕まるわけないじゃないッスか。でもあんたらは強いみたいッスね。これは作戦に協力してもらわないわけにはいかないッスよ」
「お前はこの辺りに住む妖怪だな?名は何だ」
「オイラはコッジ。魚の妖怪ッス。妖怪もいるところを見るとあんたらはランデリアの方から来たみたいッスね」
「その通りじゃ。それで、お主の言う作戦とは一体何の話じゃ?」
「実は、オイラたちが護衛している人魚姫様が攫われてしまったッスよ。だから今、人魚姫様を連れ戻すためにオイラたちが作戦を展開してるッス」
「お主も捕まっておったが一緒に捕まったわけではないんじゃな?」
「人魚姫様が攫われたところをオイラは目撃して、あと少しのところで船に逃げられたッス。だから同じように捕まればいずれ人魚姫様の元にたどり着けるかと思って捕まったッス」
「そうか。それは悪いことをしたな。しかし、同じように捕まったからといってその人魚姫にたどり着けるとは限らなかったようにも思えるな」
「そうは言ってられないんスよ。人魚姫様はオイラたちにとってとっても大切なお方なんス。だから、あんたらにも協力してほしいッス」
「わしらは今からさっき戦った奴らが向かった大陸に行こうと思っておるんじゃ。お主の目的も大陸なのではないか?」
「それなら好都合ッスね。大陸に着いたらついでに人魚姫様を捜すのを手伝ってほしいッス」
俺たちは、少しの間みんなで話し合った。
先を急ぐわけではないが、誘拐された人魚姫を捜すとなればどれだけ時間がかかるか分からない。
それでもシュウやハクアには、困っている妖怪を助けたいという思いもあるらしく、それは和合隊の目的とも合致する。
「コッジ。俺たちも人魚姫を捜すのに協力するよ。でも、どうしても手がかりが無くて見つけ出せなかったらその時は諦めてくれ」
「本当ッスか!?それは助かるッス。手がかりならきっと見つかるッスよ。実はオイラ以外にも別で人魚姫様を捜している妖怪たちがいるッス」
こうして俺たちは、コッジという名の妖怪を連れて、人魚姫を捜すことになったのだった。
「コッジ。何か手がかりはあるのか?」
「人魚姫様を攫った連中はさっきあんたらがやっつけた奴らと同じ形の船に乗ってたッス。その組織の名前はさっき盗み聞いたんスけど、アンダールートっていう名前みたいッス」
「それだけのことが分かれば何かしら手がかりが掴めるじゃろう。時間が惜しい、わしらも大陸に向かおう」
俺たちは船に戻り、新大陸を目指した。
「あんな生き物のことなんかもういい!好きにしやがれ」
男たちはほとんどの荷物を放置したまま退散していく。
どうやら捕まっていた妖怪も置いて行ってくれるようだ。
男たちはシュウの刀の能力によって凍っているので、かなり歩きづらそうに船へと引き上げていった。
「シュウよ、一人わしの方に来てしまったではないか。一人でやると言ったのはお主じゃろう?」
「妙な道具を使ってきたから意識が分散してしまった。手をかけさせてしまってすまなかったな」
「まあ、大したことない連中で良かった。捕まっている妖怪を檻から出してやろう」
俺たちは妖怪の入っている檻の方に行き、シュウが檻を切った。
中から小さめの髪で目が隠れた男の妖怪が出てきた。
「あんたらやってくれたね!オイラの作戦が台無しッス」
この妖怪は何やら不満げだった。
「作戦?君は捕まっていたんじゃないのかい」
「そう簡単に捕まるわけないじゃないッスか。でもあんたらは強いみたいッスね。これは作戦に協力してもらわないわけにはいかないッスよ」
「お前はこの辺りに住む妖怪だな?名は何だ」
「オイラはコッジ。魚の妖怪ッス。妖怪もいるところを見るとあんたらはランデリアの方から来たみたいッスね」
「その通りじゃ。それで、お主の言う作戦とは一体何の話じゃ?」
「実は、オイラたちが護衛している人魚姫様が攫われてしまったッスよ。だから今、人魚姫様を連れ戻すためにオイラたちが作戦を展開してるッス」
「お主も捕まっておったが一緒に捕まったわけではないんじゃな?」
「人魚姫様が攫われたところをオイラは目撃して、あと少しのところで船に逃げられたッス。だから同じように捕まればいずれ人魚姫様の元にたどり着けるかと思って捕まったッス」
「そうか。それは悪いことをしたな。しかし、同じように捕まったからといってその人魚姫にたどり着けるとは限らなかったようにも思えるな」
「そうは言ってられないんスよ。人魚姫様はオイラたちにとってとっても大切なお方なんス。だから、あんたらにも協力してほしいッス」
「わしらは今からさっき戦った奴らが向かった大陸に行こうと思っておるんじゃ。お主の目的も大陸なのではないか?」
「それなら好都合ッスね。大陸に着いたらついでに人魚姫様を捜すのを手伝ってほしいッス」
俺たちは、少しの間みんなで話し合った。
先を急ぐわけではないが、誘拐された人魚姫を捜すとなればどれだけ時間がかかるか分からない。
それでもシュウやハクアには、困っている妖怪を助けたいという思いもあるらしく、それは和合隊の目的とも合致する。
「コッジ。俺たちも人魚姫を捜すのに協力するよ。でも、どうしても手がかりが無くて見つけ出せなかったらその時は諦めてくれ」
「本当ッスか!?それは助かるッス。手がかりならきっと見つかるッスよ。実はオイラ以外にも別で人魚姫様を捜している妖怪たちがいるッス」
こうして俺たちは、コッジという名の妖怪を連れて、人魚姫を捜すことになったのだった。
「コッジ。何か手がかりはあるのか?」
「人魚姫様を攫った連中はさっきあんたらがやっつけた奴らと同じ形の船に乗ってたッス。その組織の名前はさっき盗み聞いたんスけど、アンダールートっていう名前みたいッス」
「それだけのことが分かれば何かしら手がかりが掴めるじゃろう。時間が惜しい、わしらも大陸に向かおう」
俺たちは船に戻り、新大陸を目指した。
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