天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~
第38話 地下街と闘技大会
任務の説明が終わると、ガルクとレザントとは別れた。
次の任務へは、表向きは和合隊隊員であることを隠して臨む。
そのため、俺とアキラは隊員服から私服へと着替え、王都の地下街にある闘技場に向かった。
地下街は、王都の市街と同じように店が建ち並んでいたが、市街よりも賑やかな雰囲気だった。
通りから外れると住宅地になっており、すれ違う人々を観察していると、妖怪の比率が高いのではないかと直感していた。
人間の中でも体格の良い、いかにも戦いそうな男が多いように見受けられる。
「市街とは歩いている人の雰囲気が違うな」
「地下街には、和合隊と協力関係を結んでいる傭兵団や組織が複数あるんだ。和合隊も含めて治安維持のための警備員も多いけど、治安は市街に比べて悪いだろうね」
意外と過酷な環境での任務になるのかもしれないが、やってみるしかないだろう。
俺たちは、無事闘技場の受付までたどり着くことができた。
「定例闘技大会トーナメント戦の受付をお願いします。こっちのアマノ・シンが出場します」
「分かりました。こちらのルールをご確認ください」
俺たちは一通りルールを読んだ。
「この武器は禁止ってとこさ」
「そうだね、妖怪も出場するから、もちろん妖力によって隠されている武器も含まれているはず。レフェリーは妖怪が務めるから心配しなくても大丈夫だよ」
簡単な身体検査を終え、俺の闘技大会の選手登録は完了した。
俺たちはその後地下街で昼飯を食べた。
そこの店の店員も、妖怪のような雰囲気を持っていた。
王都の地下街に住む妖怪の数には驚いた。
俺は闘技大会のことが少し心配になっていたが、俺たちは昼食の後二番隊に向かった。
そして、ガジマに闘技大会のことについて相談した。
「成程、素手で戦うのだな。それなら基本的には束打ちと薪割りに打ち込めばよい。それだけでパンチ力は身に付く。あとは、攻撃を避ける練習だな。アキラに本気で殴ってもらってそれを避けてカウンターを入れる練習をしておけ」
「それだけでいいんですか?でも、相手が素直に殴ってくるとは限りませんよ」
「殴る以外にも蹴ったり突進してきた場合でも避けて攻撃すればそれでよい。短期間での練習であまり余計なことを考えぬことだな。ただ、攻撃と防御の際に妖力を使えるように意識しておけ」
「分かりました、ではアキラと練習しておきます」
任務のためだから、もう少し何かを教えてくれるのかと思ったため、少し残念だった。
けれども、ガジマが言うのだから確かなことなのだろう。
それでも、アキラと練習していると時折ガジマが声を掛けてくれた。
「パンチで重要なことは全体重を乗せること、腰を使うことだ。束打ちと薪割りで身に付けようとしている基礎を忘れるな」
アキラには殴る以外にも蹴ったり掴みかかってきたりしてもらって練習した。
最初は避けるのに苦労したが、慣れると避けるか受けるかしてから攻撃に移るまでが速くなっていった。
しかし、防御の際に妖力を使えば次の攻撃の際に込める妖力の量が減少してしまう。
ガジマが避けてカウンターを入れることに専念しろと言ったのはそのためだろう。
二番隊での基本練習とは別に、俺は部屋でも妖力を込めて殴る練習をした。
次の任務へは、表向きは和合隊隊員であることを隠して臨む。
そのため、俺とアキラは隊員服から私服へと着替え、王都の地下街にある闘技場に向かった。
地下街は、王都の市街と同じように店が建ち並んでいたが、市街よりも賑やかな雰囲気だった。
通りから外れると住宅地になっており、すれ違う人々を観察していると、妖怪の比率が高いのではないかと直感していた。
人間の中でも体格の良い、いかにも戦いそうな男が多いように見受けられる。
「市街とは歩いている人の雰囲気が違うな」
「地下街には、和合隊と協力関係を結んでいる傭兵団や組織が複数あるんだ。和合隊も含めて治安維持のための警備員も多いけど、治安は市街に比べて悪いだろうね」
意外と過酷な環境での任務になるのかもしれないが、やってみるしかないだろう。
俺たちは、無事闘技場の受付までたどり着くことができた。
「定例闘技大会トーナメント戦の受付をお願いします。こっちのアマノ・シンが出場します」
「分かりました。こちらのルールをご確認ください」
俺たちは一通りルールを読んだ。
「この武器は禁止ってとこさ」
「そうだね、妖怪も出場するから、もちろん妖力によって隠されている武器も含まれているはず。レフェリーは妖怪が務めるから心配しなくても大丈夫だよ」
簡単な身体検査を終え、俺の闘技大会の選手登録は完了した。
俺たちはその後地下街で昼飯を食べた。
そこの店の店員も、妖怪のような雰囲気を持っていた。
王都の地下街に住む妖怪の数には驚いた。
俺は闘技大会のことが少し心配になっていたが、俺たちは昼食の後二番隊に向かった。
そして、ガジマに闘技大会のことについて相談した。
「成程、素手で戦うのだな。それなら基本的には束打ちと薪割りに打ち込めばよい。それだけでパンチ力は身に付く。あとは、攻撃を避ける練習だな。アキラに本気で殴ってもらってそれを避けてカウンターを入れる練習をしておけ」
「それだけでいいんですか?でも、相手が素直に殴ってくるとは限りませんよ」
「殴る以外にも蹴ったり突進してきた場合でも避けて攻撃すればそれでよい。短期間での練習であまり余計なことを考えぬことだな。ただ、攻撃と防御の際に妖力を使えるように意識しておけ」
「分かりました、ではアキラと練習しておきます」
任務のためだから、もう少し何かを教えてくれるのかと思ったため、少し残念だった。
けれども、ガジマが言うのだから確かなことなのだろう。
それでも、アキラと練習していると時折ガジマが声を掛けてくれた。
「パンチで重要なことは全体重を乗せること、腰を使うことだ。束打ちと薪割りで身に付けようとしている基礎を忘れるな」
アキラには殴る以外にも蹴ったり掴みかかってきたりしてもらって練習した。
最初は避けるのに苦労したが、慣れると避けるか受けるかしてから攻撃に移るまでが速くなっていった。
しかし、防御の際に妖力を使えば次の攻撃の際に込める妖力の量が減少してしまう。
ガジマが避けてカウンターを入れることに専念しろと言ったのはそのためだろう。
二番隊での基本練習とは別に、俺は部屋でも妖力を込めて殴る練習をした。
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