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テイマーと錬金術の職業で冒険したい!

青空鰹

武具屋ベルスに行こう!

 「う〜ん…… 武具屋ベルスぅ〜…………」

 唸り声を上げながらそう言っているカイリに対して、アンリーはキョトンとした顔でカイリの顔を見つめている。

 「そんな顔をしてどうしたのカイリちゃぁん。もしかして武具屋ベルスのことを知ってるのかしらぁ〜♡」

 「知ってる。……って言うよりも、何処かで聞いたことがある気がして…………」

 カイリが思い出そうと思考回路を巡らせていると、プル太郎がカイリの肩をチョンチョンと突いた。

 「…ん? プル太郎、どうしたんだ?」

 カイリがそう聞くとプル太郎は伸ばしている触手を自分の方にさした。

 「え? ……プル太郎と武具屋ベルス。何か関係があんの?」

 プルンッ ︎

 プル太郎が「最初!」と言いたそうな震え方をすると、横にいたルルが思い出したかのような表情を見せる。

 「キャンッ ︎ キャンッ ︎」

 「門のおじさん? 大銀貨? 偽物のヤツ? ……ああっ ︎」

 思い出したぁ ︎

 「そっか! 帝国で偽大銀貨を掴まされて、それを門の前で咎められてた人達のことかぁ〜!」

 「あらぁ〜、武具屋ベルスの人達と会ったことがあるのねぇ〜♡」

 「はい!」

 「なら話は早いわねぇ〜。アタシの方からカイリちゃぁんが装備を作って欲しいみたいだわぁ〜。って話しておくからねぇ〜♡」

 「えっ ︎ 流石にそこまでして貰うのはちょっとぉ〜……」

 気が引けるというか、迷惑じゃないか? と言うか……。

 「カイリちゃぁん。アポイントはしておいた方が向こうにとっても準備しやすいの。だからアタシに任せてちょうだぁ〜い♡」

 そう言ってウィンクするアンリーの姿にカイリは背筋が凍る思いをした。

 「まっ、まぁアンリーさんがそう言うのなら、アポをお願いしよう」

 これ以上遠慮したら心のダメージが増えていくかもしれないし。…ん? そういえば……。

 「アンリーさん。武具屋の話をする為だけにここに来たんじゃないんだよな?」

 「そうよぉ! カイリちゃぁんのギルドランクを1つ上げるって話をしに来たのよぉ〜♡」

 「えっ ︎ 俺のギルドランクを? Eランクに?」

 「そのとお〜り♡」

 やったぁ ︎ …じゃなくて! 待て待て待て待てぇいっ ︎

 「ランクって、そんな簡単に上げていいものなの? 試験はやらなくていいのか?」

 「Fランクは入りたての子。つまりアタシ達ギルド側からしてみるば、冒険者としてちゃんと雇用出来るかどうか見分ける為の期間件ランクってことよぉ〜。だから、この人を冒険者ギルドに加入させても問題ないとわかればEランクに昇格させるのよぉ〜♡」

 ああ〜……企業で言うところで説明すると、この人を雇っても問題なく仕事をしてくれるか見分ける為の仮雇用期間って感じか。

 「因みにぃ〜……試験自体はDランク昇格試験の時にやるわよぉ〜。その時にまた声を掛けてあげるわねぇ〜」

 「はぁ〜い!」

 まぁ聞いてる限りじゃ昇格試験をすぐにやる訳じゃなさそうだから、気軽にクエストこなしていこう。

 「一応聞くけどぉ〜、武具屋ベルスの場所知ってるのかしらぁ〜♡」

 「場所までは知りません。ただ武具のことで困ったことがあれば訪ねて欲しいって言われました」

 「なるほどぉ〜……場所はね。ここの近くのぉ…………」

 ……と言う訳で次の日の朝を迎えたので、武具屋ベルスに向かうことにした。

 「アンリーさんの話じゃ宿屋と同じ通りの2つ先って言ってたな」

 「〜〜〜♪」

 「近くだったんだねぇ〜」と言いたそうにしているファニーちゃん。

 「そうだなぁ〜。この後すぐにEランクに昇格して貰ってから、外でキバネズミを狩ろうか」

 「キャンッ ︎」

 ルルが「うん!」と言いたそうな声を上げた。

 プルンッ ︎ プルンッ ︎

 プル太郎が、「あそこじゃない?」と言いたそうに頭の上で震えた。

 「あそこ? ……あっ ︎ 確かにあそこで間違いない!」

 看板にもちゃんと武具屋ベルスって書いてあるし!

 「よく見つけたな、プル太郎」

 プルンッ ︎

 プル太郎は「えっへん ︎」と言いたそうな感じで、頭の上で震えた。そしてその店へ近付き、ショーウィンドに飾られている武具をカイリ達は見つめる。

 「おお〜……あの剣カッコイイ! そっちの防具も凄いなぁ〜!」

 「キャンッ ︎」

 ルルは飾られている槍を見て、「カッコイイ!」と言いたそうに吠えた。

 「そうだな! でも俺達じゃ買えそうにないよなぁ〜……」

 飾られているカッコイイ剣の値段……89万レザ。ルルが興味を持った槍の値段……94万レザ。そして最初に目に付いた飾られていた防具は一式セットで320万レザもする!
 カイリは「ここは車屋かっ ︎」と言いたくなりそうになっていたら、店の中にいるヒューマンの店員がカイリに気付き、驚いた表情を浮かべる。

 「あっ ︎ あの人は……」

 とカイリが言っている途中で慌てた様子で出て来たのだ!

 「カイリ様、お待ちしておりましたっ ︎」

 ああ、そう言えば最初に会った時にいたな。この人。


 「どうもお久しぶりです。えっとぉ〜……」

 「ベルスです! この武具屋の店長をしているベルスです!」

 あの時助けたのは店長だったのかぁっ ︎

 「あ、そうだったんですか。それで、ここに来た用なんですけどぉ
〜……」

 「話はアンリー様からお伺いしております! 長話をここでするのもなんですから、どうぞお店の中へ入って下さい!」

 「えっ ︎ あ…はい」

 勢いに押される感じでお店の中へと案内された。

 「先ほども話をしましたが、昨日アンリー様から話を聞いております。何でも専用の道具をお作りしたいと言うことですよね?」

 「ええ、まぁ……どういった形ものなのか把握してます?」

 「いいえ。そこら辺のことは本人と話し合って欲しいと言われました。なのでどんなものを作って欲しいのか分かりません」

 ああ……なるほどね。話をややこしくさせない為に、あえてどんなものを作りたいのか話さなかったのか。

 「ええっとぉ〜……俺が使う武器がちょっと特殊なんで、弾を収納する為の道具を作って貰いたいんですよ」

 「ほうほう…なるほど。カイリ様が使う武器はどんなのですか?」

 実物を見せた方がよさそうだなぁ〜。

 カイリはそう思いながら腕輪になっているマジックリボルバーを武器化させるのと同時に、アイテムボックスから弾薬1つとスピードローダー付きの弾薬1つを取り出す。

 「このマジックリボルバー に使う弾薬を……ってあれ?」

 カイリがベルスの方に顔を向けると、口をあんぐり開けて驚いていた。

 「そ……装飾化武装! しかも見たことのない武器!」

 あっ ︎ これやっちゃったパターンか? でもまぁいっか。

 「あのベルスさん……このスピードローダーが入るベルトと単発の弾薬が入るベルトを作って欲しいんですが……出来ますか?」

 「え? あっ ︎ ……失礼しました。具体的には両方共腰に巻き付ける形でよろしいのでしょうか?」

 「ううん。単発で入れるベルトは肩掛けで作って欲しい。そんでスピードローダーの方は腰ベルトという形でお願いしたい」

 「なるほど、そういうことですかぁ〜……」

 ベルスそう言うと紙とペンを取り出し、弾と紙を交互に見ながら絵を描き始めた。

 「すると、肩掛けの方はこのダンヤクと言うものの出っぱっている部分に引っ掛かるようにベルトにもう一枚編めば……それだと皮が伸びた時の調整が出来そうにないから、何処かで長さ調整出来る箇所を設けないといけませんね。
 腰ベルトの方はカイリ様の身体にフィットさせて、それでもって扱いやすい形を作らなければなりませんね。
 スピードローダーというものが、ポーチの中で暴れられると不快に思いになる筈ですから、余裕があり過ぎるのも問題になりそうな……」

 お…おうっ ︎ 何か凄いことになってるぞ!

 「カイリ様!」

 「はい! 何でしょうかぁ ︎」

 「あちらの方でサイズを測って下さい。もちろん女性が担当するので安心して下さい」

 「わ、分かりました」

 俺はベルスさんに言われるがまま、別室へと行くのであった。

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