異母妹に婚約者を奪われ、義母に帝国方伯家に売られましたが、若き方伯閣下に溺愛されました。しかも帝国守護神の聖女にまで選ばれました。
第1話:婚約破棄追放
「ソフィア、君との婚約は破棄するから」
「なにを言っているのトラヴィス。
国王陛下が認めた婚約を破棄できるはずがないでしょ」
「あら、その心配はいらないですわ、ソフィアお義姉様。
母上が公爵家を通じて国王陛下に認めていただきましたから」
くやしい、あまりにくやしくて泣きそうになります。
わたしを苦しめるためならどんなことでもやる女です。
ですが王国中の貴族が集まる舞踏会で私の婚約を破棄させるなんて、いくら何でもやり方がひどすぎる。
それに、普段は呼び捨てにするくせに、こんな時だけ嫌味にお義姉様と呼ぶ。
「そうなのだよ、ソフィア。
なにか君の実家に事情があるようでね。
君との婚約を破棄してロージー嬢と婚約することになったのだよ」
ひどい、あまりにひどすぎて死んでしまいたくなります。
でも、私が死んでしまったら母上の血統が絶えてしまいます。
血の涙を流してでも生き続けないと、母上にもご先祖様にも申し訳ないのです。
「ほぉ~ほっほっほっほっ。
ごめんなさいねぇ~、ソフィアお義姉様。
わたしく、これでも王家の血が流れていますのよ。
なんと言っても母上が国王陛下の姪ですもの。
いくら長女だからと言っても、母親が没落貴族ではねぇ~。
婿に入るトラヴィスも嫌ですわよねぇ~」
ゆるさない、絶対に許さないわよ、ロージー。
いつも、いつも、私のモノを奪い取っていく。
それだけでも許せないけれど、何より許せないのは母上の悪口を言った事。
母上の家系、ご先祖様の悪口まで言った事です。
どんな手段を使ってでも復讐してみせるわ!
「さあ、私たちの婚約を祝って盛大に音楽を奏でダンスを踊って見せて」
ジャン!
ピロロロロ、シャンシャンシャン。
ヒュルルルウレ~。
私たちの争いで静かになっていた舞踏会場が、また華やかな音楽に満ちます。
この音楽とダンスにまぎれてロージーとトラヴィスに復讐する。
護身用のナイフは常に身に付けているから、それで心臓を突き殺してあげるわ。
「ソフィア嬢、一歩でも動かれたら死んでいただきますぞ」
警備の近衛騎士が情け容赦のない目で私をみている。
一人だけではなく、全員が私をモノを見るような目で見ている。
もう私を子爵家の令嬢とは思っていないのね。
王族に危害を加えるかもしれない危険な敵としか思っていないのね。
ここで死ぬわけにはいけないわ。
「分かりました、私は屋敷に帰ります」
「子爵家の馬車はロージー嬢がお使いになられます。
ソフィア嬢は歩いてお帰り下さい」
ミジメすぎてこの場に倒れて号泣したくなります。
ですが、そんな恥かしい事をしたら母上の名誉まで汚してしまいます。
血が口いっぱいに溜まるくらい唇をかみしめてガマンします。
でも、おかしいですね。
私を殺してしまった方が簡単なのに。
母上の血筋を絶えさせる方が、貴族としてはくやしい事なのに。
なぜ私に剣を抜かせて殺さなかったのでしょうか。
まさか、血統が絶えること以上にみじめな事をさせようというのでしょうか!
「なにを言っているのトラヴィス。
国王陛下が認めた婚約を破棄できるはずがないでしょ」
「あら、その心配はいらないですわ、ソフィアお義姉様。
母上が公爵家を通じて国王陛下に認めていただきましたから」
くやしい、あまりにくやしくて泣きそうになります。
わたしを苦しめるためならどんなことでもやる女です。
ですが王国中の貴族が集まる舞踏会で私の婚約を破棄させるなんて、いくら何でもやり方がひどすぎる。
それに、普段は呼び捨てにするくせに、こんな時だけ嫌味にお義姉様と呼ぶ。
「そうなのだよ、ソフィア。
なにか君の実家に事情があるようでね。
君との婚約を破棄してロージー嬢と婚約することになったのだよ」
ひどい、あまりにひどすぎて死んでしまいたくなります。
でも、私が死んでしまったら母上の血統が絶えてしまいます。
血の涙を流してでも生き続けないと、母上にもご先祖様にも申し訳ないのです。
「ほぉ~ほっほっほっほっ。
ごめんなさいねぇ~、ソフィアお義姉様。
わたしく、これでも王家の血が流れていますのよ。
なんと言っても母上が国王陛下の姪ですもの。
いくら長女だからと言っても、母親が没落貴族ではねぇ~。
婿に入るトラヴィスも嫌ですわよねぇ~」
ゆるさない、絶対に許さないわよ、ロージー。
いつも、いつも、私のモノを奪い取っていく。
それだけでも許せないけれど、何より許せないのは母上の悪口を言った事。
母上の家系、ご先祖様の悪口まで言った事です。
どんな手段を使ってでも復讐してみせるわ!
「さあ、私たちの婚約を祝って盛大に音楽を奏でダンスを踊って見せて」
ジャン!
ピロロロロ、シャンシャンシャン。
ヒュルルルウレ~。
私たちの争いで静かになっていた舞踏会場が、また華やかな音楽に満ちます。
この音楽とダンスにまぎれてロージーとトラヴィスに復讐する。
護身用のナイフは常に身に付けているから、それで心臓を突き殺してあげるわ。
「ソフィア嬢、一歩でも動かれたら死んでいただきますぞ」
警備の近衛騎士が情け容赦のない目で私をみている。
一人だけではなく、全員が私をモノを見るような目で見ている。
もう私を子爵家の令嬢とは思っていないのね。
王族に危害を加えるかもしれない危険な敵としか思っていないのね。
ここで死ぬわけにはいけないわ。
「分かりました、私は屋敷に帰ります」
「子爵家の馬車はロージー嬢がお使いになられます。
ソフィア嬢は歩いてお帰り下さい」
ミジメすぎてこの場に倒れて号泣したくなります。
ですが、そんな恥かしい事をしたら母上の名誉まで汚してしまいます。
血が口いっぱいに溜まるくらい唇をかみしめてガマンします。
でも、おかしいですね。
私を殺してしまった方が簡単なのに。
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