青春の選択肢は結局気持ちだけで決めるものだ

平等望

第一章第5話

俺活動がある日以外は部活行きたくないんだけど」


「はっ?」


いつもの登校中、俺は月葉姫に部活の活動日を減らしてほしいと申し出た。


「何を言ってるの?星空かなただって星空研究部の一員でしょ?


部活をさぼるなんて許せるわけないじゃない」



「いやさぼるんじゃないんだよ、行く必要がある日だけはいくから」


「だめよ」



「じゃあ陽向と千影がいいって言ったらいいか?」



「ええいいわよ認めてくれるわけないでしょうけど」




俺は学校につき教室に入るや否やすぐに千影と陽向がいるところへ向かった。



「陽向、部活なんだけど活動がある日以外はいかなくてもいいか?」


「そんなの許せるわけなわよね?」


「えっ別にいいんじゃない」


「よし!」



完全勝利、ナイスだ陽向。


「なんで?なんでいいの?」



「えっ?だって本当は入りたくなかったわけだし


来てくれるだけでも私的には結構ありがたいし」



よくわかってるじゃないか。


そうなんだよ、俺は無理やり入れられたんだよ。それなのに絶対に部活に来いなんて


横暴すぎやしませんかね?俺にだって人権くらいありますよ。


「じゃあ千影は?千影ダメだと思うわよね」


「私も別にいいと思うよ」


はい神。今までは天使だったけど神にランクアップしました。


なんだ千影も陽向もわかってるじゃないかさすがわからずやの月葉姫とは違うな。


「ほら見ろ月葉姫 、お前とは違って陽向も千影もわかってるじゃないか」


「くっでもまだ纏美がいるわ。あの子ならきっとを許してくれないに違いなわ」


「分かった、じゃあ放課後の部活で聞こうじゃないか纏美ちゃんに」



俺たちは放課後の部活で纏美ちゃんに俺の部活の件について聞いた


「いいじゃないですか別に」


なんと纏美ちゃんも承諾してくれた。なんだ月葉姫以外みんな神だったか。


「纏美ちゃんまでなぜ!?」


「いやだって、星空かなた先輩にはいわゆる数合わせで


無理やり入ってもらった訳ですからそれくらいは自由でもいいんじゃないですか?」


「ありがとう纏美ちゃん!

どうだ月葉姫これでみんな承諾してくれたぞ何も言えないだろ」


「くっ!…分かったわ、星空かなたの部活の活動の自由を承認しましょう。


だけど私が来いと言ったら必ず来ることいい?」


「ああいいぜ。」


よしこれで俺のある程度の自由が確保出来た。


まさかみんなが承諾してくれるとは思っていなかったが、


まあなんにせよこれでほとんど部活に行かなくて済む。


「今日は活動しないだろ、帰っていいよな」


「うん、今日は特にやることないから帰ってもいいよ」


「おk」


俺は早々と部室を出て家に帰る


思わず脊髄ハウスのcmを歌いそうになるくらいテンションが高い。


待ってろ我が家、我が妹。


〜月葉姫視点〜


納得いかない、なんで皆星空かなたの幽霊部員化承諾したのかしら。


星空かなたが帰ったので少し聞いてみることにした。



「ねえなぜみんな承諾したのかしら?」


「うーんさっき纏美ちゃんいった通り無理やり入ってもらったていうのもあるけど


星空かなた部活やってる時、結構嫌な顔してたからね、


そこまでしてやってもらう気はあんまりないかな〜って思って」


「えっ!?そうなの?」


「あれ?気が付かなかった?」


「確かにずっとやりたくなとは言ってたけど、表情までは気が付かなかったわ」


「確かにそうでしたね少しだるそうな感じでした」


「少し暗かったよね部活やってる時」



みんなが部活をやっている時の星空かなたについて話始めた。


聞いているとみんなすごく細かい所まで星空かなたことを知っていた。


すごく嬉しかった。星空かなたことを見てる人が'私だけ'じゃなかったから。


もう言ってもいいかしらね。


そう、『 私は星空かなたのことが好き』。


きっかけは特になかったけど、


私のことを女として見てこなかった男どもとは違って


彼は私を1人の人間として見てくれた。それが凄く嬉しかった。


だから段々好きになった、惹かれていった 。


普通ならば告白するんでしょうけど私はしない。


だって星空かなたは私のことが好きじゃないから、


多分千影のことが好きだから。きっと断わられるから。


だから私はしない。でも辛くはない。


たとえ私を選んでくれなくてもいい。1秒でも長く私を見てくれるならそれでいいの。



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