ドウシヨウモナイ

七海

キョリ


一度は詰めた距離
一度は離された距離
1秒が私を責める
もう一度
自分の期待に勝てない
きっとまた
また離される
止める声は誰のものだろうか
閉じた目蓋は私のものだろうか
期待と一緒に飲み込んだ吐息は誰のものだろうか
躊躇う心は私のものだろうか
寄せる眉根は歓喜か嫌悪か
理性が溶ける音がする
あの時から逃げる術を知らない
一度詰めたら戻れない
0キョリ



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