勇者として神からもらった武器が傘だった俺は一人追い出された。えっ?なにこの傘軽く見積もって最高じゃん
モガッチョの街
ゴルドノーム村でお祭りを満喫した俺たちはそのままモガッチョの町へ行くことにした。イブキの目を治せる可能性があると聞いたからだ。
あまりいい装備はなかったが、リサには新しい装備と服を買い俺たちは村の外に家をだして一泊した。
家をだした瞬間リサはフリーズして固まっていた。相当ビックリしたらしい。
そのあとはいつも通り、ポーション風呂に入り、リサはイブキと一緒に入ってもらった。
ポーション風呂の効果で、リサの顔の赤みはとれ、すっかり傷も癒えていた。
「テルさんはすごい人だったんですね。こんなの今まで見たことも聞いたこともないですよ」
「うーん。よくわからないけどこのことは秘密にしておいてくれると助かるよ」
「もちろんです。これがバレたら戦争の引き金にすらなりかねない重大なことですもんね」
そんな大げさなことにはならないだろうが、余計な仕事はしないのが一番だ。
ゴルドノームの村までは歩いて3日ということだったが、チョロさんの高速移動で1日かからずに到着した。
前回、少し移動しただけでチョロさんは魔力切れを起こしていたが、あの時は鉱山から逃げ出し森の中を逃げ回るのに魔法を使っていたためだったらしい。
今回はリサもいるので少し抑えめにして移動してもらった。それでもなんだかんだかなり速かったが。
モガッチョの町は天空の島へ続いているだけのことはあって、すごく発展している町だった。 王都と同じくらい広そうな感じを受ける。
リサは色々な雑用をやらされていたということで、ギルドのことや世間一般の常識について詳しかった。俺は転移者だし、イブキは記憶喪失なのでかなり助かる。
「リサはこの町へ来たことはある?」
「はいっ。この町は天空の島との交易で栄えた町で、何といっても世界で唯一ペガサスを育てている町として有名です」
「ペガサスって貴重な魔物なのか?」
「そうですね。野生のペガサスは人間が捕まえられるところにはほとんどいないと言われています。もしペガサスが自由に取引きできるとなったら、この世界の戦争のありかたも変わってしまうと言われています。そのためかなり管理は徹底されているって話です。ただ、旅の途中でこの国の新しい王が戦力増強のためにペガサスを差し出せと言ってきたみたいで、火種にならなければいいけどって話です」
この世界に来て大型の空を飛ぶ魔物というのはあまり多く見たことはなかった。
ニクスのように小さいタイプの魔物は結構いるが。
確かに戦争に使われるとなったらと考えるとかなり恐ろしいものがある。
だが、リサのそんな物騒な話とは裏腹に町はいたって平和だった。
「おぉーテルさん見てください。あればペガサス便じゃないですか?」
チョロさんが見ている方向には大きなペガサスが優雅に空を泳ぎながら飛んで行っていた。
「すごいな。あれに乗れば天空の島へ行くことができるんだな」
「はい。ただ、なんか運転下手じゃないですか?」
ペガサス便は上下に上がり下がりを繰り返しながら森の方へ飛んでいった。
「初心者が練習しているんじゃないか?」
「初心者ですか……なるほど。そういえばなんで天空の島へ行こうと思っているんですか?」
「イブキの目を治してあげたいと思ってね。天空の島に光の妖精がいるっていう噂なんだよ。その光の妖精だったらイブキの目を治す薬があるかもって話でさ」
「テルさん……その情報大丈夫ですか? 天空の城は空に浮かぶ大きな町と超古代のメラオニアの遺跡が残っているくらいで、そんな妖精の話なんて聞いたことないですよ」
「そうなのか? 妖精が言っていたから間違いはないと思うんだけどな」
「……はいっ? 妖精が言っていたってどういうことですか?」
リサが俺に詰め寄るように聞いてくる。顔が近い。
俺はゴルドノーム村へ行く途中で出会った妖精の話をしてやる。
「信じられない……でも、テルさんたちならありえないことではないのかな?」
語尾が疑問形になっていたので少し疑っているのかもしれない。まぁ何が正直なのはわからないが勇者が妖精を見つけられないくらいだからな。珍しいのは珍しいんだろう。
「リサ、天空の島へ行くにはいくらくらいかかるんだ?」
「たしか……一人5万くらいかかったと思います。しかも、天空の島の食べ物は以上に高いって話ですよ」
「食料は魔法の袋の中に入ってるから大丈夫かな。移動費もまだ大丈夫だ」
「テルさんお金持ちなんですね」
「ちなみに、チョロさんやニクスにもお金がかかるの?」
「そうですね。従魔にもお金がかかりますね」
全部で25万か。なかなかいい値段がする。だが、まだ半分くらいは残っている。お金はまた稼げばいい。それならできるだけ早めにイブキの目を治してあげたい。
「イブキ、それじゃあこのまま天空の島まで行こうか」
「テルさんいいんですか? お金もかなりかかりますし私の目を治せるかもわかりませんよ」
「いいんだよ。どうせこの世界で他にやることなんて決まっていないんだから。お金はあるにこしたことはないけど、お金は何に使うかで本当の価値が決まるから」
モガッチョの町ではそのまま、食料の買い出しなどをして準備をする。そのまま、ペガサス便乗り場へと行くがそこには、人だかりができていた。
「リサ、ペガサス便はすごい人気なんだな」
「いや、テルさんこんなに風になるのは……ちょっと先を見てきますのでここで待っていてもらえますか?」
「あぁ助かるよ」
ニクスはイブキの頭の上から、リサの頭の上に移動する。
「ニクス、リサの護衛か?」
「ピヨヨヨン」
ニクスは俺に敬礼のように翼をあげてこたえてくる。
「ニクス、リサの面倒見てやってくれな」
「ニクスさん、私もそれなりに強いんですよ。もうちょっと心外です」
「わかった、わかった。とりあえず二人で見に行ってきてくれ」
「行ってきます」
リサはペガサス便受付の方まで見に行ってくれる。
「イブキ、リサはいい子だな」
「本当にそうですね。今まで辛いことが多かったわけですからね。幸せにしてあげましょうね」
「ハハッなんか、イブキお母さんみたいだな」
「フフフッ私がお母さんならテルさんはお父さんですよ」
「じゃあ、僕は子供ですね!」
「そうだね。チョロさんも俺たちの子供だね。俺とイブキが守るからね」
「僕だって戦えますよ。二人を守ります」
「期待してるよ」
そんな会話をしているとリサが走って戻ってきた。
「テルさん大変です! ぺガサスが何者かに盗まれたみたいです!」
「盗まれたってどういうことだよ? さっきまでとんでいただろ?」
「あれが盗まれてたみたいです。今人だかりができているのは警備がかなりやられたみたいで。まだ治療が間に合っていないみたいなんです」
「目立ちたくはないけど……リサけが人は何人くらいいたんだ?」
「ざっと警備が10人くらいとまわりにいた人数名だったと思います」
「よし、じゃあこれ持って行って、全員に回復薬かけてこい。俺は目立ちたくないからあくまでもリサが自分でやったってことにするんだからな」
俺はリサに20本ほどポーションを渡してやる。
「えっ、ちょっとテルさんそんなことする必要なくないですか? いくら困っているとは言っても救護なりが来ると思いますし」
リサはきょとんとして俺の顔を見てきた。
まぁやる必要はないんだけどね。
あまりいい装備はなかったが、リサには新しい装備と服を買い俺たちは村の外に家をだして一泊した。
家をだした瞬間リサはフリーズして固まっていた。相当ビックリしたらしい。
そのあとはいつも通り、ポーション風呂に入り、リサはイブキと一緒に入ってもらった。
ポーション風呂の効果で、リサの顔の赤みはとれ、すっかり傷も癒えていた。
「テルさんはすごい人だったんですね。こんなの今まで見たことも聞いたこともないですよ」
「うーん。よくわからないけどこのことは秘密にしておいてくれると助かるよ」
「もちろんです。これがバレたら戦争の引き金にすらなりかねない重大なことですもんね」
そんな大げさなことにはならないだろうが、余計な仕事はしないのが一番だ。
ゴルドノームの村までは歩いて3日ということだったが、チョロさんの高速移動で1日かからずに到着した。
前回、少し移動しただけでチョロさんは魔力切れを起こしていたが、あの時は鉱山から逃げ出し森の中を逃げ回るのに魔法を使っていたためだったらしい。
今回はリサもいるので少し抑えめにして移動してもらった。それでもなんだかんだかなり速かったが。
モガッチョの町は天空の島へ続いているだけのことはあって、すごく発展している町だった。 王都と同じくらい広そうな感じを受ける。
リサは色々な雑用をやらされていたということで、ギルドのことや世間一般の常識について詳しかった。俺は転移者だし、イブキは記憶喪失なのでかなり助かる。
「リサはこの町へ来たことはある?」
「はいっ。この町は天空の島との交易で栄えた町で、何といっても世界で唯一ペガサスを育てている町として有名です」
「ペガサスって貴重な魔物なのか?」
「そうですね。野生のペガサスは人間が捕まえられるところにはほとんどいないと言われています。もしペガサスが自由に取引きできるとなったら、この世界の戦争のありかたも変わってしまうと言われています。そのためかなり管理は徹底されているって話です。ただ、旅の途中でこの国の新しい王が戦力増強のためにペガサスを差し出せと言ってきたみたいで、火種にならなければいいけどって話です」
この世界に来て大型の空を飛ぶ魔物というのはあまり多く見たことはなかった。
ニクスのように小さいタイプの魔物は結構いるが。
確かに戦争に使われるとなったらと考えるとかなり恐ろしいものがある。
だが、リサのそんな物騒な話とは裏腹に町はいたって平和だった。
「おぉーテルさん見てください。あればペガサス便じゃないですか?」
チョロさんが見ている方向には大きなペガサスが優雅に空を泳ぎながら飛んで行っていた。
「すごいな。あれに乗れば天空の島へ行くことができるんだな」
「はい。ただ、なんか運転下手じゃないですか?」
ペガサス便は上下に上がり下がりを繰り返しながら森の方へ飛んでいった。
「初心者が練習しているんじゃないか?」
「初心者ですか……なるほど。そういえばなんで天空の島へ行こうと思っているんですか?」
「イブキの目を治してあげたいと思ってね。天空の島に光の妖精がいるっていう噂なんだよ。その光の妖精だったらイブキの目を治す薬があるかもって話でさ」
「テルさん……その情報大丈夫ですか? 天空の城は空に浮かぶ大きな町と超古代のメラオニアの遺跡が残っているくらいで、そんな妖精の話なんて聞いたことないですよ」
「そうなのか? 妖精が言っていたから間違いはないと思うんだけどな」
「……はいっ? 妖精が言っていたってどういうことですか?」
リサが俺に詰め寄るように聞いてくる。顔が近い。
俺はゴルドノーム村へ行く途中で出会った妖精の話をしてやる。
「信じられない……でも、テルさんたちならありえないことではないのかな?」
語尾が疑問形になっていたので少し疑っているのかもしれない。まぁ何が正直なのはわからないが勇者が妖精を見つけられないくらいだからな。珍しいのは珍しいんだろう。
「リサ、天空の島へ行くにはいくらくらいかかるんだ?」
「たしか……一人5万くらいかかったと思います。しかも、天空の島の食べ物は以上に高いって話ですよ」
「食料は魔法の袋の中に入ってるから大丈夫かな。移動費もまだ大丈夫だ」
「テルさんお金持ちなんですね」
「ちなみに、チョロさんやニクスにもお金がかかるの?」
「そうですね。従魔にもお金がかかりますね」
全部で25万か。なかなかいい値段がする。だが、まだ半分くらいは残っている。お金はまた稼げばいい。それならできるだけ早めにイブキの目を治してあげたい。
「イブキ、それじゃあこのまま天空の島まで行こうか」
「テルさんいいんですか? お金もかなりかかりますし私の目を治せるかもわかりませんよ」
「いいんだよ。どうせこの世界で他にやることなんて決まっていないんだから。お金はあるにこしたことはないけど、お金は何に使うかで本当の価値が決まるから」
モガッチョの町ではそのまま、食料の買い出しなどをして準備をする。そのまま、ペガサス便乗り場へと行くがそこには、人だかりができていた。
「リサ、ペガサス便はすごい人気なんだな」
「いや、テルさんこんなに風になるのは……ちょっと先を見てきますのでここで待っていてもらえますか?」
「あぁ助かるよ」
ニクスはイブキの頭の上から、リサの頭の上に移動する。
「ニクス、リサの護衛か?」
「ピヨヨヨン」
ニクスは俺に敬礼のように翼をあげてこたえてくる。
「ニクス、リサの面倒見てやってくれな」
「ニクスさん、私もそれなりに強いんですよ。もうちょっと心外です」
「わかった、わかった。とりあえず二人で見に行ってきてくれ」
「行ってきます」
リサはペガサス便受付の方まで見に行ってくれる。
「イブキ、リサはいい子だな」
「本当にそうですね。今まで辛いことが多かったわけですからね。幸せにしてあげましょうね」
「ハハッなんか、イブキお母さんみたいだな」
「フフフッ私がお母さんならテルさんはお父さんですよ」
「じゃあ、僕は子供ですね!」
「そうだね。チョロさんも俺たちの子供だね。俺とイブキが守るからね」
「僕だって戦えますよ。二人を守ります」
「期待してるよ」
そんな会話をしているとリサが走って戻ってきた。
「テルさん大変です! ぺガサスが何者かに盗まれたみたいです!」
「盗まれたってどういうことだよ? さっきまでとんでいただろ?」
「あれが盗まれてたみたいです。今人だかりができているのは警備がかなりやられたみたいで。まだ治療が間に合っていないみたいなんです」
「目立ちたくはないけど……リサけが人は何人くらいいたんだ?」
「ざっと警備が10人くらいとまわりにいた人数名だったと思います」
「よし、じゃあこれ持って行って、全員に回復薬かけてこい。俺は目立ちたくないからあくまでもリサが自分でやったってことにするんだからな」
俺はリサに20本ほどポーションを渡してやる。
「えっ、ちょっとテルさんそんなことする必要なくないですか? いくら困っているとは言っても救護なりが来ると思いますし」
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