勇者として神からもらった武器が傘だった俺は一人追い出された。えっ?なにこの傘軽く見積もって最高じゃん
イブキが受付のおっさんの顔面に右ストレートをぶち込みました。
翌日、お風呂の方はニコバアに任せてイブキを連れて冒険者ギルドへいく。
キロルさんにイブキには冒険者は無理だと説得してもらうことにする。
「イブキじゃあここで一端待っててくれ、受付に話をしてくるから」
ギルドの受付に行くとキロルさんがおらず、初日のおっさんがいた。
確か名前はモッサといったはずだ。
なんでもギルド長の弟らしくかなりめんどくさい奴だ。
さてどうしようか。
このオッサンかなりやっかいなんだよな。
まわりを見渡して見るが他の職員は忙しくしているようだ。
仕方がない。今日のところは諦めるか。
別に慌てる必要はない。
俺が外にでようとすると、
「テル様、今日はどうなさいました?」
モッサは初日とは違い丁寧にあいさつしてくる。
なんかすごく気持ち悪い。
「あっ……今日は奴隷を冒険者ギルドに登録しようかと思いまして」
「なるほど。薬草採取の依頼がしばらく終わってしまいますからね」
「いや、本人はやる気なんですが危ないので登録を拒否してもらおうと思いまして」
「登録拒否ですか。テル様が強く言えば奴隷なら従うのではないんですか?」
「なかなか俺の言うこと聞いてくれないんですよ」
「わかりました。私にお任せください。登録を拒否させてみせますよ」
「ありがとうございます。じゃあ連れてくるのでお願いします」
俺はイブキを呼びにいき受付に案内する。
「じゃあイブキ受付をしてくれ」
イブキは迷いなく歩いていく。
たまにイブキは本当は目が見えているのではないかと思ってしまうことがある。
「イブキさんですね。残念ながら当冒険者ギルドではあなたを冒険者にすることはできません。あなたのやる気はわかりますが、登録した冒険者を危険にさらすわけにはいきませんので」
イブキは少し落ち込んだように下を向いている。
ちょっと心が痛むが仕方がない。
「わかりますよ。あなたのご主人が甲斐性がなくて、あんな誰もやらない最下級の仕事を毎日笑顔でこなすなんて、もはや人間の所業じゃありません。だからあなたもあんな男のところから早く独立したいのはわかりますが……」
モッサはだいぶ俺のことをぼろくそ言ってくれていた。
一瞬いい奴かと思ったがやっぱりいい奴ではなかった。
「あっつい言葉がきつくなりすぎましたかね。でも事実ですから仕方がありませんね」
薬草摘みって最下級の仕事で甲斐性なしって思われていたのか。
実際に言葉にされると心がえぐられる。
なんでそこまで言われなければいけないのか握っていた拳に力が入る。
モッサは満面の笑みでさらに何かを言おうとした。
イブキは、今まで下を向いていたがいきなりモッサの顔面に右ストレートをぶち込んだ。そして、声にならない声で何かを一生懸命叫んでいる。
もしかして、俺のために怒ってくれているのだろうか。
「いったい何をするんですか! 甲斐性なしを甲斐性なしと言ってなにが悪いんですか。あなたたちのような人たちがこの村にいることじたい迷惑なんですよ。さっさと出ていけばいいんじゃないですか。あっこの村以外では受け入れてもらえないんでしたね」
イブキはもう一度、モッサの顔面に拳を叩きつける。
一瞬ギルド内に静寂が走る。
さらにイブキが殴りかかろうとしたので俺は必死にイブキを押さえる。
「イブキダメだ、それ以上はいけない」
イブキは両目から涙を流し、声にならない声をあげていた。
「おいっ。ギルド内で何を騒いでいるんだ」
そこにあらわれたのは恰幅のいい中年のおっさんだった。
誰かがギルド長と呼んでいるのが聞こえる。
ギルド長と呼ばれた男の身体はたるんでおり、見るからに強そうではない。なぜか右手にはぺろぺろキャンディを持っている。
「兄貴こいつらに殴られた」
モッサは俺らの方を指さして嘘泣きながら言い出した。
「ちょっと話を聞かせてもらおうか」
ギルドマスターはぺろぺろキャンディーを舐めながら俺をにらみつけていた。
キロルさんにイブキには冒険者は無理だと説得してもらうことにする。
「イブキじゃあここで一端待っててくれ、受付に話をしてくるから」
ギルドの受付に行くとキロルさんがおらず、初日のおっさんがいた。
確か名前はモッサといったはずだ。
なんでもギルド長の弟らしくかなりめんどくさい奴だ。
さてどうしようか。
このオッサンかなりやっかいなんだよな。
まわりを見渡して見るが他の職員は忙しくしているようだ。
仕方がない。今日のところは諦めるか。
別に慌てる必要はない。
俺が外にでようとすると、
「テル様、今日はどうなさいました?」
モッサは初日とは違い丁寧にあいさつしてくる。
なんかすごく気持ち悪い。
「あっ……今日は奴隷を冒険者ギルドに登録しようかと思いまして」
「なるほど。薬草採取の依頼がしばらく終わってしまいますからね」
「いや、本人はやる気なんですが危ないので登録を拒否してもらおうと思いまして」
「登録拒否ですか。テル様が強く言えば奴隷なら従うのではないんですか?」
「なかなか俺の言うこと聞いてくれないんですよ」
「わかりました。私にお任せください。登録を拒否させてみせますよ」
「ありがとうございます。じゃあ連れてくるのでお願いします」
俺はイブキを呼びにいき受付に案内する。
「じゃあイブキ受付をしてくれ」
イブキは迷いなく歩いていく。
たまにイブキは本当は目が見えているのではないかと思ってしまうことがある。
「イブキさんですね。残念ながら当冒険者ギルドではあなたを冒険者にすることはできません。あなたのやる気はわかりますが、登録した冒険者を危険にさらすわけにはいきませんので」
イブキは少し落ち込んだように下を向いている。
ちょっと心が痛むが仕方がない。
「わかりますよ。あなたのご主人が甲斐性がなくて、あんな誰もやらない最下級の仕事を毎日笑顔でこなすなんて、もはや人間の所業じゃありません。だからあなたもあんな男のところから早く独立したいのはわかりますが……」
モッサはだいぶ俺のことをぼろくそ言ってくれていた。
一瞬いい奴かと思ったがやっぱりいい奴ではなかった。
「あっつい言葉がきつくなりすぎましたかね。でも事実ですから仕方がありませんね」
薬草摘みって最下級の仕事で甲斐性なしって思われていたのか。
実際に言葉にされると心がえぐられる。
なんでそこまで言われなければいけないのか握っていた拳に力が入る。
モッサは満面の笑みでさらに何かを言おうとした。
イブキは、今まで下を向いていたがいきなりモッサの顔面に右ストレートをぶち込んだ。そして、声にならない声で何かを一生懸命叫んでいる。
もしかして、俺のために怒ってくれているのだろうか。
「いったい何をするんですか! 甲斐性なしを甲斐性なしと言ってなにが悪いんですか。あなたたちのような人たちがこの村にいることじたい迷惑なんですよ。さっさと出ていけばいいんじゃないですか。あっこの村以外では受け入れてもらえないんでしたね」
イブキはもう一度、モッサの顔面に拳を叩きつける。
一瞬ギルド内に静寂が走る。
さらにイブキが殴りかかろうとしたので俺は必死にイブキを押さえる。
「イブキダメだ、それ以上はいけない」
イブキは両目から涙を流し、声にならない声をあげていた。
「おいっ。ギルド内で何を騒いでいるんだ」
そこにあらわれたのは恰幅のいい中年のおっさんだった。
誰かがギルド長と呼んでいるのが聞こえる。
ギルド長と呼ばれた男の身体はたるんでおり、見るからに強そうではない。なぜか右手にはぺろぺろキャンディを持っている。
「兄貴こいつらに殴られた」
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