クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第22話
 双眼鏡を手にし、魔国軍が襲われていると思われる方向に向けて覗く。
 「敵は・・・・・・ウルフとか獣系と戦っている。それから離れた場所でオークが弓を持ってる。情報と合っていますね」
 しかも俺の読み通り、オークが味方のウルフごと魔国軍に矢を浴びせている。
 「やっぱり、さっき言った通り、ジリジリ矢を放って弱らせてから突撃するつもりです」
 下賎なやり方。そう言いたいのだが、別の視点から考えてみればオーク達が取っている作戦に関しては感心出来る。
 しかしあのウルフは一体どこから連れて来たんだ?
 「ねぇエルライナ、早く助けに行きましょう!」
 「私達の方はいつでも行けるわよ!」
 おっとそうだ。エイミーさん達が側にいるんだ。
 「今の戦況で魔国軍に近づくと、私達の方も巻き添えになってしまう可能性があるので行かせられませんよ」
 「じゃあ、どうするの?」
 「先ずは私があの弓を持ったオークを減らすので、エイミーさん達は頃合いを見て助けに行ってください」
 オーク達がなにもない平原にいてくれて良かった。森とか林の中から矢を放っていたら、どうしようか悩んでいたよ。
 そんな事を思いながら武器庫を開くと、HK417の派生型のG28E2(7.62×51mm弾使用)のスナイパースコープとバイポットが付いたものを、マガジン5本と共に取り出す。
 また狙撃をしなくちゃいけないのかぁ・・・・・・・でも今回は相手が動いていないから、狙うのは楽だ。
 そんな事を思いながら頭をオークのいる方向に向け、地面に寝そべってからG28E2を構える。
 数事態が多い。でも十五匹ぐらい倒せば、なんとか出来そうな気がする。
 先ずは今いる場所から大体350mぐらい離れているオークに狙いを定めると、引き金をゆっくり引き、弾が発射される前でピタリと止める。
 こうする事によって狙いにタイムラグが起きずに済み、撃った瞬間銃がブレてしまう現象。通称ガク引きと言われる現象を軽減する事が出来る。
 ・・・・・・ここだ!
 引き金を引き、弾頭を発射させると狙いを定めていたオークは地面にバタリと倒れた。
 ・・・・・・んん?
 普通なら周りでその様子を見ている仲間は、死んだ事に動揺したりするはずなのに、何故か気にせずに魔国軍に向けて矢を放ち続けているのだ。
 最初の頃に倒したオークは動揺どころか逃げていたのに気にしないなんて・・・・・・もしかしてコイツら、仲間が倒された事に気づいてないのか?
 「ま、まぁ良いや。とにかく数を減らさないと」
 「お姉様、どうしたのですか?」
 「気になる事があったんだけどぉ・・・・・・後で話すよ」
 そう言った後、オークを狙っては撃ち倒すを繰り返し、オークの数を減らして行く。
 「・・・・・・やっぱりおかしい」
 「なにがおかしいって言うのよ?」
 ミュリーナさんが俺の側で聞いてくるので狙撃しながら話す。
 「さっきから弓で攻撃しているオークを倒しているのですが、周りで倒れる姿を見ているオークが仲間の死を気にしていないんですよ」
 「仲間の死を気にしていない? どういう事?」
 「例えばこの場でエイミーさんが敵にやられたら、ミュリーナさんはどうしますか?」
 ちょっと例え話が悪い気がするけど。
 「それはもちろん、エイミーの事を気にするわよ」
 「それに、近くに敵がいるとも思いますよね?」
 「ええそうね・・・・・・え? もしかして向こうに見えるオーク達って、仲間の数が減っていってるのに、気にせず魔国軍と戦っているの?」
 「はい」
 俺の言葉にミュリーナさんは驚いた表情を浮かべる。
 「ねぇエルライナ。そろそろ私達が向こうに行っても平気な気がするわ」
 エイミーさんの言う通り、俺が狙撃していたおかげで弓を持ったオークがだいぶ減ったし、なによりも魔国軍が戦況を盛り返してるのが見える。
 「・・・・・・そうですね。魔国軍の元へ行きましょう。ハンヴィーに乗ってください」
 エイミーさん達と共にハンヴィー1151に乗ると、魔物と交戦している魔国軍の元へ向けて発進させる。
 向こうは俺達を新手が来たと思ったのか武器を構えたが、ネネちゃんが窓から身を乗り出して手を振ってくれたおかげで味方と認知してくれたのか、歓喜の声が聴こえてくる。
 「もうすぐ着きますよ! 皆さん準備の方は大丈夫ですか?」
 「大丈夫よ」
 「私の方も大丈夫!」
 「いつでも行けます、お姉様!」
 みんなやる気に満ちているのを確認すると、魔国軍の近くにハンヴィー1151を停め、IWI ACE32を手に持ち降りた。そして近くにいたウルフを撃ち倒すと、魔国の兵士の元へ行く。
 「戦況は?」
 「・・・・・・へ?」
 「今の戦況がどうなっているのか聞いているんですっ!」
 俺の問いにハッと気づいた様子を見せると、近くにいた味方を集めて小さな防衛網を作り、話し始める。
 「現在の戦況は矢があんまり飛んで来なくなったおかげで、優勢になりつつあります!」
 「被害の程は?」
 「こちらの被害に関しては矢を受けた兵士が多数存在しておりますが、なんとかなりそうです!」
 良かった。オークを狙撃していた甲斐があった。
 「分かりました! 私達も加勢しますっ!!」
 「了解です!」
 俺はACE32を構えると、俺に襲い掛かろうとしているウルフに向けて撃ち倒し、今度は兵士にのしかかって襲っているウルフを撃ち倒すと、その兵士の元へ行く。
 「大丈夫ですか?」
 俺がそう言って手を差し伸べると、手を握り立ち上がった。
 「あ、ありがとうございます! 大丈夫です!」
 目立った外傷は見たらないから、この人は戦闘続行出来そうだ。
 「無理そうだったら我慢せずに下がってください。それじゃあ!」
 兵士にそう言うと、ウルフを倒しつつミュリーナさんの元へ行く。
 「ミュリーナさん、そっちの様子はどうですか?」
 「こっちはオークを倒しながらウルフをちょこちょこ倒しているわ。エルライナが先にオークを倒してくれたお陰で、こっちの仕事が楽だわ」
 戦いからをよく見れば、弓で攻撃してくるオークをミュリーナさんが倒し、エイミーさんはミュリーナさんに襲い掛かろうとしているウルフを倒している。良い連携だと思う。
 「向こうで戦ってる影の者も、戦いやすそうにしているわ」
 ミュリーナさんの言う通り、ネネちゃん含めた影の者達が戦いやすいのか、ウルフを次々と倒していってる。
 「この分なら、戦闘が早く終わりそうですね」
 「そうね! 気合を入れて戦いましょう!」
 ミュリーナさんやエイミーさん達と共に戦い続け、なんとか弓を持ったオークを倒し切り、残ったウルフも全滅する事が出来た。
 「もう・・・・・・敵はいないの?」
 「・・・・・・はい。今のが最後のウルフだったみたいです」
 「やっと終わりましたぁ〜!」
 戦いを終えたネネちゃんは疲れ切ってしまったのか、その場に座り込んでしまった。
 「お疲れ様ネネちゃん」
 「う〜・・・・・・どうしてお姉様は、平気なのですか? 私よりも沢山倒しているのに・・・・・・」
 「毎日欠かさず訓練をしているからね。その成果だよ」
 「日々の心情って言いたいのですか?」
 「その通り」
 俺がそう言うと、ネネちゃんは立ち上がった。
 「お姉様に見習って、私も日々の努力を怠らない様に致します!」
 おお、なんだか知らないけど、ネネちゃんがやる気になってくれたよ。
 「それは良い事だね。さぁ、後処理の方もやろうか」
 この死体達を放置していたら、ゾンビ軍団が出来ちゃうからな。
 「ハァ〜イ!」
 エイミーさん達と魔国の兵士達と共に死体処理をした後、怪我人の搬送と看病を手伝うのであった。
 「敵は・・・・・・ウルフとか獣系と戦っている。それから離れた場所でオークが弓を持ってる。情報と合っていますね」
 しかも俺の読み通り、オークが味方のウルフごと魔国軍に矢を浴びせている。
 「やっぱり、さっき言った通り、ジリジリ矢を放って弱らせてから突撃するつもりです」
 下賎なやり方。そう言いたいのだが、別の視点から考えてみればオーク達が取っている作戦に関しては感心出来る。
 しかしあのウルフは一体どこから連れて来たんだ?
 「ねぇエルライナ、早く助けに行きましょう!」
 「私達の方はいつでも行けるわよ!」
 おっとそうだ。エイミーさん達が側にいるんだ。
 「今の戦況で魔国軍に近づくと、私達の方も巻き添えになってしまう可能性があるので行かせられませんよ」
 「じゃあ、どうするの?」
 「先ずは私があの弓を持ったオークを減らすので、エイミーさん達は頃合いを見て助けに行ってください」
 オーク達がなにもない平原にいてくれて良かった。森とか林の中から矢を放っていたら、どうしようか悩んでいたよ。
 そんな事を思いながら武器庫を開くと、HK417の派生型のG28E2(7.62×51mm弾使用)のスナイパースコープとバイポットが付いたものを、マガジン5本と共に取り出す。
 また狙撃をしなくちゃいけないのかぁ・・・・・・・でも今回は相手が動いていないから、狙うのは楽だ。
 そんな事を思いながら頭をオークのいる方向に向け、地面に寝そべってからG28E2を構える。
 数事態が多い。でも十五匹ぐらい倒せば、なんとか出来そうな気がする。
 先ずは今いる場所から大体350mぐらい離れているオークに狙いを定めると、引き金をゆっくり引き、弾が発射される前でピタリと止める。
 こうする事によって狙いにタイムラグが起きずに済み、撃った瞬間銃がブレてしまう現象。通称ガク引きと言われる現象を軽減する事が出来る。
 ・・・・・・ここだ!
 引き金を引き、弾頭を発射させると狙いを定めていたオークは地面にバタリと倒れた。
 ・・・・・・んん?
 普通なら周りでその様子を見ている仲間は、死んだ事に動揺したりするはずなのに、何故か気にせずに魔国軍に向けて矢を放ち続けているのだ。
 最初の頃に倒したオークは動揺どころか逃げていたのに気にしないなんて・・・・・・もしかしてコイツら、仲間が倒された事に気づいてないのか?
 「ま、まぁ良いや。とにかく数を減らさないと」
 「お姉様、どうしたのですか?」
 「気になる事があったんだけどぉ・・・・・・後で話すよ」
 そう言った後、オークを狙っては撃ち倒すを繰り返し、オークの数を減らして行く。
 「・・・・・・やっぱりおかしい」
 「なにがおかしいって言うのよ?」
 ミュリーナさんが俺の側で聞いてくるので狙撃しながら話す。
 「さっきから弓で攻撃しているオークを倒しているのですが、周りで倒れる姿を見ているオークが仲間の死を気にしていないんですよ」
 「仲間の死を気にしていない? どういう事?」
 「例えばこの場でエイミーさんが敵にやられたら、ミュリーナさんはどうしますか?」
 ちょっと例え話が悪い気がするけど。
 「それはもちろん、エイミーの事を気にするわよ」
 「それに、近くに敵がいるとも思いますよね?」
 「ええそうね・・・・・・え? もしかして向こうに見えるオーク達って、仲間の数が減っていってるのに、気にせず魔国軍と戦っているの?」
 「はい」
 俺の言葉にミュリーナさんは驚いた表情を浮かべる。
 「ねぇエルライナ。そろそろ私達が向こうに行っても平気な気がするわ」
 エイミーさんの言う通り、俺が狙撃していたおかげで弓を持ったオークがだいぶ減ったし、なによりも魔国軍が戦況を盛り返してるのが見える。
 「・・・・・・そうですね。魔国軍の元へ行きましょう。ハンヴィーに乗ってください」
 エイミーさん達と共にハンヴィー1151に乗ると、魔物と交戦している魔国軍の元へ向けて発進させる。
 向こうは俺達を新手が来たと思ったのか武器を構えたが、ネネちゃんが窓から身を乗り出して手を振ってくれたおかげで味方と認知してくれたのか、歓喜の声が聴こえてくる。
 「もうすぐ着きますよ! 皆さん準備の方は大丈夫ですか?」
 「大丈夫よ」
 「私の方も大丈夫!」
 「いつでも行けます、お姉様!」
 みんなやる気に満ちているのを確認すると、魔国軍の近くにハンヴィー1151を停め、IWI ACE32を手に持ち降りた。そして近くにいたウルフを撃ち倒すと、魔国の兵士の元へ行く。
 「戦況は?」
 「・・・・・・へ?」
 「今の戦況がどうなっているのか聞いているんですっ!」
 俺の問いにハッと気づいた様子を見せると、近くにいた味方を集めて小さな防衛網を作り、話し始める。
 「現在の戦況は矢があんまり飛んで来なくなったおかげで、優勢になりつつあります!」
 「被害の程は?」
 「こちらの被害に関しては矢を受けた兵士が多数存在しておりますが、なんとかなりそうです!」
 良かった。オークを狙撃していた甲斐があった。
 「分かりました! 私達も加勢しますっ!!」
 「了解です!」
 俺はACE32を構えると、俺に襲い掛かろうとしているウルフに向けて撃ち倒し、今度は兵士にのしかかって襲っているウルフを撃ち倒すと、その兵士の元へ行く。
 「大丈夫ですか?」
 俺がそう言って手を差し伸べると、手を握り立ち上がった。
 「あ、ありがとうございます! 大丈夫です!」
 目立った外傷は見たらないから、この人は戦闘続行出来そうだ。
 「無理そうだったら我慢せずに下がってください。それじゃあ!」
 兵士にそう言うと、ウルフを倒しつつミュリーナさんの元へ行く。
 「ミュリーナさん、そっちの様子はどうですか?」
 「こっちはオークを倒しながらウルフをちょこちょこ倒しているわ。エルライナが先にオークを倒してくれたお陰で、こっちの仕事が楽だわ」
 戦いからをよく見れば、弓で攻撃してくるオークをミュリーナさんが倒し、エイミーさんはミュリーナさんに襲い掛かろうとしているウルフを倒している。良い連携だと思う。
 「向こうで戦ってる影の者も、戦いやすそうにしているわ」
 ミュリーナさんの言う通り、ネネちゃん含めた影の者達が戦いやすいのか、ウルフを次々と倒していってる。
 「この分なら、戦闘が早く終わりそうですね」
 「そうね! 気合を入れて戦いましょう!」
 ミュリーナさんやエイミーさん達と共に戦い続け、なんとか弓を持ったオークを倒し切り、残ったウルフも全滅する事が出来た。
 「もう・・・・・・敵はいないの?」
 「・・・・・・はい。今のが最後のウルフだったみたいです」
 「やっと終わりましたぁ〜!」
 戦いを終えたネネちゃんは疲れ切ってしまったのか、その場に座り込んでしまった。
 「お疲れ様ネネちゃん」
 「う〜・・・・・・どうしてお姉様は、平気なのですか? 私よりも沢山倒しているのに・・・・・・」
 「毎日欠かさず訓練をしているからね。その成果だよ」
 「日々の心情って言いたいのですか?」
 「その通り」
 俺がそう言うと、ネネちゃんは立ち上がった。
 「お姉様に見習って、私も日々の努力を怠らない様に致します!」
 おお、なんだか知らないけど、ネネちゃんがやる気になってくれたよ。
 「それは良い事だね。さぁ、後処理の方もやろうか」
 この死体達を放置していたら、ゾンビ軍団が出来ちゃうからな。
 「ハァ〜イ!」
 エイミーさん達と魔国の兵士達と共に死体処理をした後、怪我人の搬送と看病を手伝うのであった。
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