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クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生

青空鰹

第19話

 そんなこんなで俺達は影の人達と夕食を楽しんだ。俺の作った夕食を楽しんだ彼らは一言お礼を言った後、どこかに消えて行ってしまった

 「彼らも食欲に勝てなかったみたいね」

 食欲って・・・・・・。

 「 エルライナの料理は美味しいからねぇ。いっその事、定食屋かレストランでも始めたら良いんじゃない?」

 「それはそれで良いかもしれませんね」

 しかし、ポイントを集めるなきゃいけないから、資金繰りを考えなきゃいけないな。

 「・・・・・・訂正。飲食業を始めるの、ちょっと考えさせてください」

 「まぁ最終的にエルライナが決める事だから、私達がとやかく言う話じゃないわね」

 「ええ〜っ!? エルライナが食堂を始めたら、毎日通うのに・・・・・・」

 そうなったら、ミュリーナさんの懐事情は大丈夫か?

 「グエル団長が毎日酒を飲みに来そうな気がするわ」

 「うん。私も同じ事を考えた」

 向こうの世界のお酒を取り扱う事になりそうだから、毎晩どんちゃん騒ぎをするに決まっている・・・・・・ってぇ!

 「夜の見張り番を交代でやるんですから、お酒は出しませんよ」

 俺がそう言うと、ミュリーナさんが残念そうな顔をさせる。

 この人はもう!

 「とりあえず、最初の見張りは誰がやるんですか? 私からでも大丈夫なんですけど・・・・・・」

 「そう? それなら任せても良いかしら?」

 「はい」

 「二時間後にミュリーナを起こして。その次は私が夜の番をするから」

 つまり、俺、ミュリーナさん、エイミーさんの順番にやるのか。睡眠時間をザックリ計算すると・・・・・・一人四時間寝れる計算になるな。

 「OK。それじゃあ、私達は先に眠りましょう。なにかあったら、遠慮なく起こしてちょうだい」

 「分かりました。念の為に自動で敵を認知して防衛してくれる便利アイテムを三つほどおいておくので、気にしないでください」

 「そ、そう? それはそれで有り難いんだけどぉ・・・・・・」

 エイミーさんが微妙そうな顔をしている。

 「それだと、私達が見張りをする意味がなくなっちゃうんじゃない?」

 ミュリーナさん、アナタならそう言うと思ってましたよ。

 「所詮は自動なので、敵を見逃したりする事がありますよ」

 「ふ〜ん・・・・・・完璧じゃないのね」

 「はい。暗くても相手を認知するので、安心してください」

 「そうなのね。長話をしてると睡眠時間が削れちゃうから、寝ましょうか」

 「そうしましょう」

 エイミーさん達はそう言うと、テントの中へと入って行った。

 「さて・・・・・・見張番の始まりだ」

 そう言ってからサーマルゴーグルを頭につけ、次いでにエナジードリンクを取り出し、焚き火の様子をみながら少しづつ飲む。因みに飲んでいる時も、IWI ACE32 を構えられる様にしている。

 そういえば、こんな事って久しぶりな気がする。

 以前師匠に夜間戦を教わった時に見張りの仕方も教えて貰った。

 「あの時は、夜中に師匠が襲いかかって来てたから、大変だったなぁ・・・・・・」

 そう、夜戦の時なら俺も戦闘体制だったから対応出来たけど、見張りの時に襲われた時はパニックになってしまい、師匠に押さえ込まれてしまった。

 「あの人も、手加減してくれても良いんじゃないかなぁ?」

 エナジードリンク特有の味を感じながらサーマルスコープのスイッチをONにして、周囲を見渡す。

 こう言う時にサーマルとか、ナイトビジョンとか便利だよなぁ・・・・・・ん?

 50m先の草むらの中に赤いシルエットが見えたので、ACE32をその方向に向けて構える。

 「誰っ!?」

 俺がそう言うと向こうから出て来たのだが、その相手に俺は驚きを隠せない。

 「流石お姉様です……」

 「ネネちゃんっ!?」

 俺が元クラスメイト達に会いに行く時、一緒に来てくれた影の者の一人だ。

 「ここにいるって事は、ネネちゃんも戦うの? ていうか、食事の時に居なかったって事は・・・・・・今着いた感じ?」

 「はい。おっしゃる通りです」

 やっぱりそうだったんだ。

 「お姉様宛に、オウカ様から手紙を預かっております」

 「手紙? 巻物じゃなく?」

 「はい。そこまで内容が・・・・・・読んで貰った方が早いですね」

 ネネちゃんはそう言うと、懐から手紙を取り出して差し出す。

 「わざわざ送り届けてくれて、ありがとうネネちゃん」

 俺の言葉に嬉しそうな表情をするネネちゃんを見た後に、手紙を広げて読み始める。

 なになに・・・・・・いよいよ本拠地へ攻めるのね。私は非戦闘員だから行けないけど、ユウゼンとトウガがそっちに向かうから、アナタの力になってくれるはずよ。
 ユウゼンと同様にアナタも生きて帰って欲しいから、どうか無理をしないで欲しい。
 オウカより

 オウカさん・・・・・・俺の事を心配してくれているんだ。

 「お姉様、私達影の者も最善を尽くします」

 「うん。期待してるよ」

 俺自身も最善を尽くそうじゃないか。

 「って、そういえばネネちゃんは、ご飯食べたの?」

 「え? まぁ途中で軽く夕食を済ませました」

 軽く済ませたって事は、あんまり食べていないって事だよな。ここに着くのを優先していたのかもしれない。

 「お腹が減っているのなら、私が作った料理の余りがあるんだけど食べる?」

 俺がそう言うと、ネネちゃんは目を輝かせた。

 「良いんですか?」

 「あ、ああうん。別に構わないよ」

 言った俺が言うのもなんだけど、目が食べたいって語っているもんな。

 「それじゃあ、用意してあげるからちょっと待っててね」

 焚き火の上に鍋を乗せる四脚を置き、余ったディアシチューの入った鍋を温める。

 「お姉様、この鍋に入っている汁はなんなのですか?」

 「鹿肉のシチュー」

 汁じゃなくスープって言って欲しかった。

 「シチューですか! 一度食べてみたかったんですよねっ! でも私が知ってるシチューとは違う様な気がします」

  ネネちゃんが知ってるシチューとは違う?

 「ひょっとして、そのシチューって白い?」

 「はい、真っ白でした!」

 「それはホワイトシチューだね」

 「ホワイトシチューですか?」

 「うん。これは赤ワインを使って作ったんだけど、ホワイトシチューの方は牛乳と小麦粉を使っているんだよ」

 「へぇ〜、そうなんですかぁ〜」

 まさかシチューの種類まで知らなかったとはなぁ。今度作ってあげた方が良いかな?

 そんな事を思いつつも、鍋を焦がさない様にお玉でゆっくりとかき混ぜる。

 「ほわぁ〜・・・・・・美味しそうな匂いがしますね」

 「実際に私と一緒に来た人含めて、他の人達は美味しいって絶賛していたよ」

 俺の言う他の人達は、ネネちゃんとは別の影の者達の事だ。

 「・・・・・・っと、そろそろ良いかな」

 用意していた器にシチューを入れてネネちゃんに出してあげると、嬉しそうな顔で受け取った。

 「はい、このスプーンを使って食べてね」

 「分かりました! 頂きます!」

 ネネちゃんはそう言うと、ルーをスプーン掬い上げて口元へ運ぶ。

 「あふっ! おいひい!」

 良かった。口に合って。

 「一応おかわり分はあるから、遠慮せずに言ってね」

 「はい!」

 ネネちゃんが美味しそうにディアシチューを頬張る横で、俺は眠気覚ましのエナジードリンクを口へ運ぶ。

 うっ・・・・・・やっぱり、こういうのって慣れかなぁ?

 「お姉様、微妙そうな顔をされて、どうされたのですか?」

 「ん? いや、なんでもないよ」

 エナジードリンクの味がヒドいなんて言えるわけがないよなぁ。

 そんな事を思いながら時間を見つつ、周囲の警戒をする俺だった。因みに、俺のディアシチューを美味しそうに食べていたネネちゃんも、周囲の警戒に協力してくれた。

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