クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第17話
 とある酒場。いつもの様に同業者同士で酒盛りをしながら話す者。裏の仕事を探しに来た者。報酬を受け取る者・・・・・・そう、ここは酒場を装った闇ギルドの支部。
 一人の男がいつもの様に店に入って来ると、カウンターの席へと座った。
 「マスター、エールを一つくれ」
 「あいよ」
 マスター。そう、彼らこの酒場のマスターであり、闇ギルド支部のマスターでもある。
 このマスターは冷酷非道であり、ケンカを吹っ掛けて来る者や仕事に失敗した者に容赦はしない。そんなマスターが男の前にエールを置くと、男に話し掛ける。
 「例の銀髪の少女の殺害依頼に失敗した」
 「だろうな」
 例の銀髪の少女とは、この国の英雄と称えられているエルライナの事だ。その仕事を請け負ったルーキー達がいたのだが、やはり失敗に終わったみたいだ。
 無理もないだろう。相手は迷宮から出て来た化け物を倒すし、何よりも魔人と渡り合える人間だ。普通のヤツが殺り合って勝てるわけがない。
 「それでお前に頼みたい事がある」
 「何だ?」
 「お前に失敗した連中の生き残りの始末と、あわよくばその女の始末だ」
 つまりプロの俺の出番ってわけか。
 「報酬は?」
 「あの女の報酬の金額と失敗したヤツの始末代として金貨十枚」
 「捕まっているヤツの始末だろ? 金貨十枚じゃ足りないだろう。ましてや、狙った相手が相手だから、厳重になっているだろう。違うか?」
 「・・・・・・金貨十二枚」
 「安い。金貨二十枚」
 「金貨十四枚」
 あくまでも金貨二十枚も出したくない様なので、睨みを効かせる。
 「・・・・・・わかった。金貨十七枚。もうこれ以上は払えないぞ」
 「OK。それで手討ちにしようか」
 「ああ、相手は手強いから気を付けろよ。もしかしたら・・・・・・」
 マスターの言葉の途中で、とてつもな爆音と共に爆風で身体を吹き飛ばされてしまった。
 な、なんだぁ? 一体なにが起きたんだよっ!?
 耳鳴りがする中、目を見開き周囲を見渡すと他の連中も同じ様な事を思っているのか呆然としている者ばかりだったが、数名だけが信じられない様な顔をして出入り口を見つめていた。
 「なぁっ!? アイツはっ!!?」
 「皆さんご機嫌様。私ことエルライナが・・・・・・いいえ、賞金首が自らやって来ましたよ」
 そう、吹き飛んだ出入り口にエルライナが立っていたのだ。
 なぜ彼女がここにいる? まさか、アイツらがここの場所を話やがったのか?
 疑問に感じている中、ガシャンッ!? といった音立てた後に、鉄の塊をこっちに向けて来る。
 「宣戦布告は受け取っているので、好きにやらせて頂きますね」
 ヤバイッ!? そう思ったのも束の間、その鉄の塊から ドォンッ!?  ドォンッ!?  ドォンッ!? と一定リズムでけたたましい音が店内に響き渡る。その中で同業者の悲鳴や カランッ コロンッ と変な音が聴こえてくる。
 「もう止めてくれええええええええええええっっっ!!?」
 床で丸まっている男がそう叫ぶが、彼女の爆音にかき消されてしまう。
 この爆音がいつになったら終わるんだ?
 誰もがそう思っていると、その爆音がピタリと止んだ。恐る恐る顔を上げてみるとエルライナ・・・・・・いや、白い髪の悪魔が俺達の事を見渡してくる。
 「大人しくこの場から去るのなら見逃してあげる。でも、一人でも私に立ち向かおうとする人がいたら・・・・・・」
 い、いたらなんだ?
 「全員敵とみなし、殲滅を始める。猶予は一分。道を開けてあげるから、よく考えるんだね」
 白い悪魔が出入り口から退くと、ジッとこちらを見つめてくる。そう、言葉通り俺達の誰かが馬鹿をするかどうか見ているんだろう。
 「うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・」
 店の中にいた一人が叫びながら逃げて行ってしまった。
 「お、俺もこんな女を相手するのはゴメンだぁっ!?」
 他の男も白い悪魔に恐怖を感じたのか、そそくさと出て行ってしまう。
 「お、俺もっ!」
 「私も!」
 「あっしもぉっ!!」
 次々と出て行く闇ギルドの連中に、ギルドマスターが慌てた様子を見せる。
 「テメェら、逃げるつもりかぁっ!? 戻ってあの女を殺せ! じゃないと俺がテメェらを殺してやるぅ!!」
 その怒声を受けても尚、我先にと逃亡をする闇ギルドのメンバー達。無理もない、ギルドマスターの命令よりも自分の命が大切だし、なによりも俺はギルドマスターの人望のなさを物語っている。
 「アナタは私と殺り合う気なの?」
 そう言って先ほど爆音を上げてお店を壊していた武器をこっちに向けてくるので、背筋がゾッとした。
 「い、いや! 俺はお前と殺り合う気はない! 今すぐ出て行くっ!!」
 「なっ!? お前ぇっ! さっき依頼を快諾しただろうっ!! その女を殺せば報酬は全額お前の物になるし、俺からも礼として金貨50枚で出してやるっ!! どうだ? やってくれるな?」
 俺を助けろ! と言わんばかりの顔で言ってくるが、マスターから背を向けて破壊された出入り口の方へ駆け出す。
 「お、お前逃げる気かぁ? 逃げたら俺がぶっ殺してやるぞ! いいのか? あぁん?」
 ぶっ殺してやるぞだと、冗談じゃない!
 「こんな化け物を相手にしてられるかぁっ! 俺は逃げるぞ! じゃあなっ!!」
 ギルドマスターにそう吐き捨てると、そのまま走り去って行く。その後、闇ギルドからの報復を恐れた彼は、隣国から別大陸へと逃げて細々と暮らしたのは本人しか知らない。
 「・・・・・・さて、邪魔者もいなくなった事だし。ゆっくり話しが出来ますね。闇ギルド支部のマスター?」
 「ヒィッ!?」
 俺がニッコリとした顔を見つめたまま後に下がると、足がもつれて転んでしまった。
 「こ、ここはただの酒場で・・・・・・」
 この後に及んでまだしらばっくれるか。
 イラッと来た俺は天井を狙って ドォンッ!? ドォンッ!? と ORIGIN-12 を撃つ。すると闇ギルドマスターは身体を縮こまらせた後に腰を抜かしてしまった。その上、身体にホコリがパラパラと降り落ちていく。
 「今さらシラを切ったって、もう遅いんですよ。無駄な時間を過ごしたくないし、このまま放っていたら、なにをするか分からないので・・・・・・消えて貰います」
 そう言ってから ORIGIN-12 を構えると、青ざめた顔をさせながら両手を上げた。
 「わ、分かったぁ! もうお前の事は狙わない! だから命だけは助けてくれぇ!!」
 「助けてくれ。アナタはお抱えしていたメンバーがそう言っても、仕事に失敗したからって理由で始末していたよね? 」
 「そ、それは・・・・・・」
 「底無しのクズに慈悲の感情は湧かない」
 「ヒィッ!?」
 闇ギルドマスターは殺されると思ったのか両手で顔を覆うが、俺は手ごと蹴飛ばしてから両手を後ろに回してインシロックで縛った。
 「本当は始末したいんですけど、アナタにはまだやって貰いたい事があるから、こんなところで死んで貰うと困る」
 「こ、困るだって?」
 「そうそう、お店の奥に行かせて貰いますよ」
 そう言ってからカウンターの向こう側に見える扉を開けて部屋の中へと入る。
 「やっぱり、部屋はこうなってたかぁ」
 膨大な資料が山積みになっていた。
 まぁ大体の内容は予想出来るが、これだけあるとはな。とりあえず回収しておいて、ラミュールさん辺りに調べて貰おう。
 置かれている資料を全てストレージの中に入れると、なにか目ぼしい物がないか次々に他の部屋も探索すると、鉄で出来た扉を発見した。
 「ここになにか重要そうな物がありそう」
 でも扉が頑丈そうだから、開けれそうに・・・・・・待てよ。
 良い方法が思いついたので扉の側の壁を叩いてみた。
 「これならいけそうだ」
 蝶番がついている箇所に添ってデトコードを貼ると、起爆装置を持って離れる。
 「これで上手くいきます様に!」
 そう言ってから起爆装置を押して爆発させると、 ガシャァーーーンッ!? と重たそうな音がした。
 どうやら上手くいったみたいだね。
 そう言ってから倒れた扉を踏みながら部屋に入ると、素晴らしい光景に目を輝かせたのだった。
 一人の男がいつもの様に店に入って来ると、カウンターの席へと座った。
 「マスター、エールを一つくれ」
 「あいよ」
 マスター。そう、彼らこの酒場のマスターであり、闇ギルド支部のマスターでもある。
 このマスターは冷酷非道であり、ケンカを吹っ掛けて来る者や仕事に失敗した者に容赦はしない。そんなマスターが男の前にエールを置くと、男に話し掛ける。
 「例の銀髪の少女の殺害依頼に失敗した」
 「だろうな」
 例の銀髪の少女とは、この国の英雄と称えられているエルライナの事だ。その仕事を請け負ったルーキー達がいたのだが、やはり失敗に終わったみたいだ。
 無理もないだろう。相手は迷宮から出て来た化け物を倒すし、何よりも魔人と渡り合える人間だ。普通のヤツが殺り合って勝てるわけがない。
 「それでお前に頼みたい事がある」
 「何だ?」
 「お前に失敗した連中の生き残りの始末と、あわよくばその女の始末だ」
 つまりプロの俺の出番ってわけか。
 「報酬は?」
 「あの女の報酬の金額と失敗したヤツの始末代として金貨十枚」
 「捕まっているヤツの始末だろ? 金貨十枚じゃ足りないだろう。ましてや、狙った相手が相手だから、厳重になっているだろう。違うか?」
 「・・・・・・金貨十二枚」
 「安い。金貨二十枚」
 「金貨十四枚」
 あくまでも金貨二十枚も出したくない様なので、睨みを効かせる。
 「・・・・・・わかった。金貨十七枚。もうこれ以上は払えないぞ」
 「OK。それで手討ちにしようか」
 「ああ、相手は手強いから気を付けろよ。もしかしたら・・・・・・」
 マスターの言葉の途中で、とてつもな爆音と共に爆風で身体を吹き飛ばされてしまった。
 な、なんだぁ? 一体なにが起きたんだよっ!?
 耳鳴りがする中、目を見開き周囲を見渡すと他の連中も同じ様な事を思っているのか呆然としている者ばかりだったが、数名だけが信じられない様な顔をして出入り口を見つめていた。
 「なぁっ!? アイツはっ!!?」
 「皆さんご機嫌様。私ことエルライナが・・・・・・いいえ、賞金首が自らやって来ましたよ」
 そう、吹き飛んだ出入り口にエルライナが立っていたのだ。
 なぜ彼女がここにいる? まさか、アイツらがここの場所を話やがったのか?
 疑問に感じている中、ガシャンッ!? といった音立てた後に、鉄の塊をこっちに向けて来る。
 「宣戦布告は受け取っているので、好きにやらせて頂きますね」
 ヤバイッ!? そう思ったのも束の間、その鉄の塊から ドォンッ!?  ドォンッ!?  ドォンッ!? と一定リズムでけたたましい音が店内に響き渡る。その中で同業者の悲鳴や カランッ コロンッ と変な音が聴こえてくる。
 「もう止めてくれええええええええええええっっっ!!?」
 床で丸まっている男がそう叫ぶが、彼女の爆音にかき消されてしまう。
 この爆音がいつになったら終わるんだ?
 誰もがそう思っていると、その爆音がピタリと止んだ。恐る恐る顔を上げてみるとエルライナ・・・・・・いや、白い髪の悪魔が俺達の事を見渡してくる。
 「大人しくこの場から去るのなら見逃してあげる。でも、一人でも私に立ち向かおうとする人がいたら・・・・・・」
 い、いたらなんだ?
 「全員敵とみなし、殲滅を始める。猶予は一分。道を開けてあげるから、よく考えるんだね」
 白い悪魔が出入り口から退くと、ジッとこちらを見つめてくる。そう、言葉通り俺達の誰かが馬鹿をするかどうか見ているんだろう。
 「うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・」
 店の中にいた一人が叫びながら逃げて行ってしまった。
 「お、俺もこんな女を相手するのはゴメンだぁっ!?」
 他の男も白い悪魔に恐怖を感じたのか、そそくさと出て行ってしまう。
 「お、俺もっ!」
 「私も!」
 「あっしもぉっ!!」
 次々と出て行く闇ギルドの連中に、ギルドマスターが慌てた様子を見せる。
 「テメェら、逃げるつもりかぁっ!? 戻ってあの女を殺せ! じゃないと俺がテメェらを殺してやるぅ!!」
 その怒声を受けても尚、我先にと逃亡をする闇ギルドのメンバー達。無理もない、ギルドマスターの命令よりも自分の命が大切だし、なによりも俺はギルドマスターの人望のなさを物語っている。
 「アナタは私と殺り合う気なの?」
 そう言って先ほど爆音を上げてお店を壊していた武器をこっちに向けてくるので、背筋がゾッとした。
 「い、いや! 俺はお前と殺り合う気はない! 今すぐ出て行くっ!!」
 「なっ!? お前ぇっ! さっき依頼を快諾しただろうっ!! その女を殺せば報酬は全額お前の物になるし、俺からも礼として金貨50枚で出してやるっ!! どうだ? やってくれるな?」
 俺を助けろ! と言わんばかりの顔で言ってくるが、マスターから背を向けて破壊された出入り口の方へ駆け出す。
 「お、お前逃げる気かぁ? 逃げたら俺がぶっ殺してやるぞ! いいのか? あぁん?」
 ぶっ殺してやるぞだと、冗談じゃない!
 「こんな化け物を相手にしてられるかぁっ! 俺は逃げるぞ! じゃあなっ!!」
 ギルドマスターにそう吐き捨てると、そのまま走り去って行く。その後、闇ギルドからの報復を恐れた彼は、隣国から別大陸へと逃げて細々と暮らしたのは本人しか知らない。
 「・・・・・・さて、邪魔者もいなくなった事だし。ゆっくり話しが出来ますね。闇ギルド支部のマスター?」
 「ヒィッ!?」
 俺がニッコリとした顔を見つめたまま後に下がると、足がもつれて転んでしまった。
 「こ、ここはただの酒場で・・・・・・」
 この後に及んでまだしらばっくれるか。
 イラッと来た俺は天井を狙って ドォンッ!? ドォンッ!? と ORIGIN-12 を撃つ。すると闇ギルドマスターは身体を縮こまらせた後に腰を抜かしてしまった。その上、身体にホコリがパラパラと降り落ちていく。
 「今さらシラを切ったって、もう遅いんですよ。無駄な時間を過ごしたくないし、このまま放っていたら、なにをするか分からないので・・・・・・消えて貰います」
 そう言ってから ORIGIN-12 を構えると、青ざめた顔をさせながら両手を上げた。
 「わ、分かったぁ! もうお前の事は狙わない! だから命だけは助けてくれぇ!!」
 「助けてくれ。アナタはお抱えしていたメンバーがそう言っても、仕事に失敗したからって理由で始末していたよね? 」
 「そ、それは・・・・・・」
 「底無しのクズに慈悲の感情は湧かない」
 「ヒィッ!?」
 闇ギルドマスターは殺されると思ったのか両手で顔を覆うが、俺は手ごと蹴飛ばしてから両手を後ろに回してインシロックで縛った。
 「本当は始末したいんですけど、アナタにはまだやって貰いたい事があるから、こんなところで死んで貰うと困る」
 「こ、困るだって?」
 「そうそう、お店の奥に行かせて貰いますよ」
 そう言ってからカウンターの向こう側に見える扉を開けて部屋の中へと入る。
 「やっぱり、部屋はこうなってたかぁ」
 膨大な資料が山積みになっていた。
 まぁ大体の内容は予想出来るが、これだけあるとはな。とりあえず回収しておいて、ラミュールさん辺りに調べて貰おう。
 置かれている資料を全てストレージの中に入れると、なにか目ぼしい物がないか次々に他の部屋も探索すると、鉄で出来た扉を発見した。
 「ここになにか重要そうな物がありそう」
 でも扉が頑丈そうだから、開けれそうに・・・・・・待てよ。
 良い方法が思いついたので扉の側の壁を叩いてみた。
 「これならいけそうだ」
 蝶番がついている箇所に添ってデトコードを貼ると、起爆装置を持って離れる。
 「これで上手くいきます様に!」
 そう言ってから起爆装置を押して爆発させると、 ガシャァーーーンッ!? と重たそうな音がした。
 どうやら上手くいったみたいだね。
 そう言ってから倒れた扉を踏みながら部屋に入ると、素晴らしい光景に目を輝かせたのだった。
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