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クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生

青空鰹

第15話

 大福を食べてから少し時間が経った頃に、ラミュールさんがまた屋敷にやって来た。

 「エルライナ。もう分かっていると思うが報告があるぞ」

 「もしかして、闇ギルドの人達を捕まえたって話でしょうか?」

 「そうだ。私としては総合ギルドに加入していたとは思いもしなかったぞ」

 そう言ってイスに座ると頬杖をついた。

 「それに尋問してみたら、色々と話が出て来た」

 「どんな事ですか?」

 「お前の賞金について。それに加えて闇ギルドの構成や規則なんかだな」

 ほうほう、なるほどね。

 「因みに聞きますが、私の賞金いくらになるんですか?」

 「金貨百五十枚。殺害依頼の中ではそれなりに高い部類に入るらしい」

 「ふ〜ん・・・・・・捕らえた人達は今どうしているんですか?」

 「総合ギルドの留置所で監禁していて、自分達が任務に失敗したから始末されるんじゃないかとビクビクしている」

 恐らく、正直に話せば命の保証をするって交渉をしたんだろうな。

 「とにかく、その人達が捕まって良かったです。それと、私から情報が一つあるんですけど話を聞いてくれますか?」

 「情報? 話してくれ」

 ラミュールさんに捕まえた人達が子供らしき人物と会話をしていた事と、俺が現在監視している麻薬畑の様子を話した。

 「なるほどなぁ〜・・・・・・話は分かった」

 「麻薬畑をどうします?」

 「どうもこうも潰すに決まっているだろう。国に申請を出しているから数日中には連絡がくるはずだ」

 「あ、そうなんですか」

 じゃあ、俺の出番はなさそうだな。

 そんな事を思っていると、門番の二人が慌てた様子で部屋に入って来た。

 「ノックもせずに入ってくるとは、失礼ですよ!」

 「申しわけありません!」

 「ですが、先ほどこの様な手紙が屋敷に届いたのですぅ!!」

 そう言って差し出された手紙をアリーファさんは受け取り、内容を確認すると驚いた表情をさせる。

 「驚かれてどうしたんですか、アリーファさん?」

 「アナタのご友人である、リズリナ様が闇ギルドに囚われてしまった様です」

 「「ッ!?」」

 なんだって!?

 「王都の北の方にある左端の赤い倉庫で待っているから、日が沈むまでに一人でくる様に書かれています」

 「ウソの情報の可能性があるかもしれないぞ」

 「ではこの髪の毛と騎士紋章は一体なんですか?」

 アリーファさんが差し出して来たのは、騎士用のカードと髪だ。

 これはホントかもしれない。俺のせいでリズリナさんに迷惑をかけてしまうなんて・・・・・・じゃなくて、気持ちを切り替えないと!

 「これはマジっぽいな・・・・・・エルライナ?」

 顔を振って気持ちを切り替えてから思考をする。

  「助けなきゃ。でも、ウソの可能性もあるから情報を手に入れてからにしたい」

 とりあえず飛ばしているドローンをストレージに戻すと、周囲に誰もいないか確認してもう一度空へと飛ばす。

 「ラミュールさん、手紙に書いている倉庫の場所は分かりますか?」

 「ああ、北の門から南西の方にあるが・・・・・・まさか行くつもりじゃないよな?」

 「行くつもりですよ!」

 「お前、自ら罠に掛に行くつもりか?」

 「そうですよ! もしかしたらリズリナさんがいない可能性もありますよ!」

 「お二人共落ち着いてください。私が闇雲な考えで向かうとでも思っているのですか?」

 俺がそう言ったら、なぜか部屋の中にいる人達は引いていた。

 「誰がなんて言おうと、私はリズリナさんを助けに行きますよ」

 そう言ってから装備を整えるのであった。

 〜〜〜 リズリナ side 〜〜〜

 騎士団の仕事で街の見回りをしていたら、後から掴まれしまい北の倉庫まで連れて行かれてしまった。その連れて来た人達を睨むが、相手は私を見下ろしながら鼻で笑ってくる。

 「アナタ達の目的はなに?」

 「エルライナの殺害で、お前をエサにすれば絶対にくるはずだからな!」

 「・・・・・・その後は私を殺すと?」

 「テメェは見ちゃいけねぇもんを見ちゃってんだからよぉ! そうに決まっているだろうよぉ!」

 そう言ってギャハギャハと笑う男達の声を出した。

 こんな人達に捕まってしまうなんて・・・・・・。

 「アニキ、この女で楽しんでも良いッスかぁ?」

 「バカ言うな! そういう事はあの女を殺してからにしろ!」

 「へい、アニキ!」

 そのやり取りを聞いていたリズリナは、相手のバカさ加減を知って冷静になっていた。

 ホント、なんでこんな人達に怒っていたんだろう。

 「私の親友のエルちゃんは絶対にくると思う」

 「ほぉ〜・・・・・・根拠でもあんのか?」

 「ありますよ。私の親友だから。でもね、アナタ達はエルライナと言う人物の実力をお舐め過ぎている」

 「舐め過ぎているだとぉ?」

 リーダー格が怒りの形相で顔の目の前に近づいてくるが、私は全く恐いと思わず、そのまま話を続ける。

 「ええ、エルライナさんの得意なのはモンスターと戦う事だと思っているでしょ? 実は違うの。エルライナは対人戦の方が得意なの」

 「フンッ、対人戦がなんだってんだ! 十五人いればいくらなんでも対応し切れないだろう!」

 外にいる五人を合わせて十五人かぁ〜。

 「それはどうでしょうねぇ〜」

 「どう言う意味だ?」

 「もしかしたら、外にいた人達はもう居なくなってるかもしれないです。彼女は暗殺も出来るから、気づいていない内にって事がありますから」

 「ハッ!? そんなハッタリが通用すると思っているのかよ!」

 「ハッタリかどうか、すぐに分かると思う」

 「このアマァ〜。痛い目に合わねぇと分からねぇみてぇだな」

 リーダー格の男が私に向かって拳を上げた瞬間、窓が破れるのと同時になにかが部屋の中に入って来た塊りが煙を充満させていく。

 「な、なんだこっ、ゲホッ!? ゥエホッ!? エホッ!?」

 「ア、アニキ・・・・・・目、エホッ!? ゴホッ!?」

 「ゴホッ!? ゴホッ!? 前が見え、ゴホッ・・・・・・喉がぁ」

 煙のせいなのか私を含めた全員が目や喉を痛めてしまい、誘拐犯達は出口を探したり、うずくまったりと右往左往している。
  そんな中で バチンッ!? といった甲高い音が聴こえて来たのと同時に、誰かが倒れた音聴こえて来た。

 「ゲホッ!? ゴホッ!? なんだ!? ウェホッ!? 一体なにが起こっているんだ?」

 その間にも甲高い音と共に、次々と倒れる音が聴こえてくる。

 「ゲホッ!? 誰だ! そこに・・・・・・ゲホッ、ゲホッ!?」

 もはや言葉すらまともに出せない状況の中、涙で滲んだ視界の中で誰かがリーダー格の元へと歩み寄る。

 「アナタがリーダーで間違いないのかな?」

 「ゴホッ・・・・・・だ、誰だ!?」

 「私の事を知っているくせに聞いてくるとは、随分とまぁナメられたものですね」

 「ゲホッ、ゲホッ!? 知っている? お、お前は、ゥエホッ!? まさか・・・・・・エル、ライナ?」

 エルちゃん!? 助けに来てくれた!

 そう思ったのも束の間、視界に映るエルちゃんと思わしき人物がリーダー格の男の顔面を武器で殴って倒した。

 「先に言っておくけど、外と室内にいた人達は私が全員倒したから助けを呼んでも無駄ですよ」

 私の事を攫った犯人に怒っているのか、エルちゃんがとても恐い。

 「ゴホッ、ゲホッ!? 頼む・・・・・・ゴホッ!? 命だけは、取らないでくれ」

 「命だけは。ハァ? なにを言っているんですかアナタは? 先に私を殺そうとしたくせに、自分が死にそうになれば命乞いをするのは、三下以下のクズ野郎がやる事だよ」

 その後に ヒィッ!? と言う声がしたので、多分エルちゃんはジュウを突きつけているんだと思う。

 「良いかい。アナタが私にけしかけたゲームは、お金を掛けるゲームじゃない。自分の命を掛けたデスゲームだよ。これ以上迷惑を被りたくないから、チェックメイトさせて貰うね」

 「頼む! 死にたく・・・・・・」

 言葉の途中で ガツンッ!? というえげつない音がしたのとほぼ同時に、バタリと倒れる音がした。

 「まぁそう言っても、命を取るつもりはこれっぽちもないんだけどね。聞きたい事もあるし」

 どうやら相手を殴って気絶をさせたらしく、その後は縛られている私を助けてくれた。

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