クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第47話
 勇者達と別れた後、さっさと宿に戻って出入口を通って入る。
 「お帰りで、どうしやした? そんな顔をしやして?」
 「あ、いやぁ。先程勇者達と会って話し掛けられたんです」
 「ホンマでっかぁ!?」
 「ええ、話で聞いていた通り猪瀬派と岡野派で2分されていて、街の真ん中で啀み合っていました」
 ホント、元クラスメイトとして見て呆れるぐらいヒドい状況だ。
 「そうでやしたかぁ〜。その対立がこの先も続くと思いますと、なんだか不安になって来やすねぇ〜」
 「そうですね。私が見かけた時は一触即発って言えるぐらいの雰囲気を出していましたから、この先どうなるのか不安になります」
  俺自身は関係ないと思って勇者達の事を考えずにいたのだが、今は考えなかったのが仇になったなぁ〜。と思うほど後悔している。
 「こうなってしまったら、勇者通しの喧嘩で街に被害が出る可能性がありそうですね」
 「そうですねぇ。仲間同士で啀み合っている場合ではないのに、あの人達って本当に馬鹿の集まりですよ」
 うん、俺は前世からそう思っていたよ、ネネちゃん。
 「本当は調査をこのまま続けたいのですが、どうやら悪い意味で目立った感じが見受けられるので、今日のところはこのぐらいにして置きたいと思っております」
 「そうでやんすか。明日も外に出て調査をしやすのですか?」
 「ええ、もちろんです。今度は魔石商に乗り込んで直接聞いてみようと思っています」
 「本当でやんすかっ!?」
 「ええ、彼らの動向が気に・・・・・・ん?」
 あれ? 魔石商に停めてあった馬車が全部反乱軍のアジトに向かっている。一体どういう事なんだ?
 「どうしやした。エルライナはん?」
 「あ、いや! ちょっと考え事をしていただけです。それより、部屋に設置されている家具がガタつきがあるんですが、ちょっと見て頂けませんかね」
 「え? ガタつきでやんすか? あっしがこの前見た時は・・・・・・あ」
 どうやら俺が言いたい事を理解したみたいだ。
 「あっしが見た後に劣化した可能性がありやすからね。従業員向かわせるんで、先に部屋に行っててくれやすか?」
 「ええ、部屋に来たらガタついている家具を教えますよ」
 そう言った後にマルコさんから鍵を受け取り自室へと戻って行くと、改めてマップを見つめる。
 「悩んだ顔をされてどうされたのですか、お姉様?」
 「魔石商にあった馬車が、全部反乱軍のところへと向かっているんだ」
 「ええっ!?」
 「ネネちゃん、ちょっと静かに」
 「あ、ゴメンなさい。お姉様」
 しかし今までバレない様にチョコチョコと魔石を運んでいたのが、何故大胆な行動に出ているんだ? まさかクーデターの本格的な準備をしているのか?
 そんな事を考えていたらドアをコンコンと叩く音が聞こえて来たので、はい、中へどうぞ! と答えたら女性従業員が入って来た。
 「お呼びされてここに来たのですが、なにかあったのですか?」
 「なにかあった。というよりも現在進行形で起こっているって言った方が正しいです」
 「ん、どういう事ですか?」
 「魔石商にあった馬車が、全て反乱軍のアジトへと向かっております」
 「ハァ・・・・・・全てですか?」
 にわかに信じられないと言いたそうな顔をしている女性従業員さんだが、マルコさんが部屋に入って来て彼女に耳打ちすると驚いた表情に変わった。
 「アナタ様の仰る通りでしたね」
 「と、言いますと?」
 「ラモーレ商会の馬車全てが街の外へと出て行ったと連絡が来ました。現在我々の仲間が行方を追っているのですがぁ・・・・・・もしかしてエルライナ様は自身が馬車に取りつけた道具で、把握していたのですか?」
 「気づいたのはついさっきだよ」
 「お姉様の道具はスゴイですね、もしかしたら魔人を一撃で倒す道具を持っているのでは?」
 「流石にそんな物は持っていないよ」
 ・・・・・・いや、ヘリに積んでいるミサイル類なら可能かもしれない。ただし周囲に被害が出るのは目に見えているけど。
 「それよりも、馬車が全部反乱軍のアジトに向かうってどういう事なのか検討がつきますか?」
 「クーデターに本腰を入れて来たとしか思えません」
 「やっぱり、そう思いますか」
 「そう言えばお姉様、総合ギルドで召喚魔術に・・・・・・」
 「大変だぁっ!?」
 なんとマルコさんが慌てた様子でドアを開け放って入って来たのだ。
 「どうしたんですかマルコさん。それにケイティさんも血相を変えてるし」
 「王都の西の方で大量の魔物が現れたんでやんすっ!!」
 「「「ええっ!?」」」
 「王都の西って、まさか!」
 ネネちゃんの顔を見つめてみたら、同じ事を思っていたのかコクリと頷いた。
 「これは迎え撃つしかなさそうだね。マルコさん達は避難をしてください!」
 「エルライナはんは?」
 「装備の準備を整えたら、総合ギルドへと向かってギルド長から指示を貰います!」
 「そか、頑張って生き残るんやで!」
 「はい!」
 そう返事をすると、いつもの装備を一式取り出して手早く装備をする。
 「さて、ネネちゃんは・・・・・・」
 「お姉様について行きます!」
 「えっ!?」
 ついて行くって。
 「一応言っておくけど、今まで以上に危険だからマルコさん達と一緒に避難した方が身の為だよ」
 「お姉様、私自身生半可覚悟でここに来た訳ではありません! 全力でお供します!!」
 ネネちゃんはそう言いながら俺を睨む様に見つめて来る。
 どうやら覚悟はあるみたいだ。
 「分かったついて来て良いよ。ただし条件があるよ」
 「条件ですか?」
 「うん、危険と感じたら迷わず引く事。その条件が呑めない場合は連れて行けないよ」
 「・・・・・・分かりました。危険と感じたら迷わず引きます」
 「よし、それじゃあ総合ギルドへ向かいます!」
 「お気をつけて!」
 俺達の事を心配そうに見つめるマルコを背にネネちゃんと共に総合ギルドへと駆け足で向かったのだが、想像を絶する光景が目に飛び込んで来た。
 「お姉様、これは一体どういう事ですか?」
 「さぁ、私にも分からない」
 緊急事態の場合は総合ギルドへ向かうのが義務化されているのだが、思った以上に人がいないのだ。
 五十人? いや四十人ぐらい? どちらにしても人が少な過ぎるだろ。どうなっているんだ? ダンジョンの時はもっと数がいたぞ。
 「エルライナ様、やっと来てくれましたか!」
 「これは一体どういう事ですか?」
 「これ、と申しますと・・・・・・この状況の事ですか?」
 「はい、あそこにいる方々は王都に在住している冒険科の人達です」
 「あれで・・・・・・全、員?」
 「はい、全員です」
 なんてこった! いくらなんでも人数が少な過ぎるだろっ!!
 「応援要請はしたのですか?」
 「はい、近くの街などに応援要請をしました。しかし王都に着くまでに時間が掛かるので、それまでに持ち堪えなければなりません」
 王都のすぐ側まで迫っているのに持ち堪えるかぁ〜。ん? ちょっと待てよ、人数が少ない原因ってもしかして・・・・・・。
 「もしかして総合ギルドに人数が少ない原因って、勇者達のせいですか?」
 「はい、彼らのせいでこの有様なんです」
 「なんてこったぁ〜」
 よりにもよってアイツらの行いが、こんな形で出てくるとはなぁ。殴り飛ばしたくなって来た。
 「お姉様、こうなってしまっては答えは一つしかないと思われます」
 「うん、分かっているよネネちゃん」
 この人数でもやるしかないな。
 「とりあえず、私達は総合ギルド長の指示に従います」
 「分かりました。ギルド長から話があるので、彼らと共に待っていてください」
 「・・・・・・はい」
 「分かりましたっ!!」
 もう数発岡野の顔をぶん殴っておけば良かった。と思いながら人が集まっている場所へと向かうが、近づいたら 総合ギルドの英雄がきたぞぉぉぉおおおおおおおっっっ!!? と盛り上がったのは言うまでもない。
 「お帰りで、どうしやした? そんな顔をしやして?」
 「あ、いやぁ。先程勇者達と会って話し掛けられたんです」
 「ホンマでっかぁ!?」
 「ええ、話で聞いていた通り猪瀬派と岡野派で2分されていて、街の真ん中で啀み合っていました」
 ホント、元クラスメイトとして見て呆れるぐらいヒドい状況だ。
 「そうでやしたかぁ〜。その対立がこの先も続くと思いますと、なんだか不安になって来やすねぇ〜」
 「そうですね。私が見かけた時は一触即発って言えるぐらいの雰囲気を出していましたから、この先どうなるのか不安になります」
  俺自身は関係ないと思って勇者達の事を考えずにいたのだが、今は考えなかったのが仇になったなぁ〜。と思うほど後悔している。
 「こうなってしまったら、勇者通しの喧嘩で街に被害が出る可能性がありそうですね」
 「そうですねぇ。仲間同士で啀み合っている場合ではないのに、あの人達って本当に馬鹿の集まりですよ」
 うん、俺は前世からそう思っていたよ、ネネちゃん。
 「本当は調査をこのまま続けたいのですが、どうやら悪い意味で目立った感じが見受けられるので、今日のところはこのぐらいにして置きたいと思っております」
 「そうでやんすか。明日も外に出て調査をしやすのですか?」
 「ええ、もちろんです。今度は魔石商に乗り込んで直接聞いてみようと思っています」
 「本当でやんすかっ!?」
 「ええ、彼らの動向が気に・・・・・・ん?」
 あれ? 魔石商に停めてあった馬車が全部反乱軍のアジトに向かっている。一体どういう事なんだ?
 「どうしやした。エルライナはん?」
 「あ、いや! ちょっと考え事をしていただけです。それより、部屋に設置されている家具がガタつきがあるんですが、ちょっと見て頂けませんかね」
 「え? ガタつきでやんすか? あっしがこの前見た時は・・・・・・あ」
 どうやら俺が言いたい事を理解したみたいだ。
 「あっしが見た後に劣化した可能性がありやすからね。従業員向かわせるんで、先に部屋に行っててくれやすか?」
 「ええ、部屋に来たらガタついている家具を教えますよ」
 そう言った後にマルコさんから鍵を受け取り自室へと戻って行くと、改めてマップを見つめる。
 「悩んだ顔をされてどうされたのですか、お姉様?」
 「魔石商にあった馬車が、全部反乱軍のところへと向かっているんだ」
 「ええっ!?」
 「ネネちゃん、ちょっと静かに」
 「あ、ゴメンなさい。お姉様」
 しかし今までバレない様にチョコチョコと魔石を運んでいたのが、何故大胆な行動に出ているんだ? まさかクーデターの本格的な準備をしているのか?
 そんな事を考えていたらドアをコンコンと叩く音が聞こえて来たので、はい、中へどうぞ! と答えたら女性従業員が入って来た。
 「お呼びされてここに来たのですが、なにかあったのですか?」
 「なにかあった。というよりも現在進行形で起こっているって言った方が正しいです」
 「ん、どういう事ですか?」
 「魔石商にあった馬車が、全て反乱軍のアジトへと向かっております」
 「ハァ・・・・・・全てですか?」
 にわかに信じられないと言いたそうな顔をしている女性従業員さんだが、マルコさんが部屋に入って来て彼女に耳打ちすると驚いた表情に変わった。
 「アナタ様の仰る通りでしたね」
 「と、言いますと?」
 「ラモーレ商会の馬車全てが街の外へと出て行ったと連絡が来ました。現在我々の仲間が行方を追っているのですがぁ・・・・・・もしかしてエルライナ様は自身が馬車に取りつけた道具で、把握していたのですか?」
 「気づいたのはついさっきだよ」
 「お姉様の道具はスゴイですね、もしかしたら魔人を一撃で倒す道具を持っているのでは?」
 「流石にそんな物は持っていないよ」
 ・・・・・・いや、ヘリに積んでいるミサイル類なら可能かもしれない。ただし周囲に被害が出るのは目に見えているけど。
 「それよりも、馬車が全部反乱軍のアジトに向かうってどういう事なのか検討がつきますか?」
 「クーデターに本腰を入れて来たとしか思えません」
 「やっぱり、そう思いますか」
 「そう言えばお姉様、総合ギルドで召喚魔術に・・・・・・」
 「大変だぁっ!?」
 なんとマルコさんが慌てた様子でドアを開け放って入って来たのだ。
 「どうしたんですかマルコさん。それにケイティさんも血相を変えてるし」
 「王都の西の方で大量の魔物が現れたんでやんすっ!!」
 「「「ええっ!?」」」
 「王都の西って、まさか!」
 ネネちゃんの顔を見つめてみたら、同じ事を思っていたのかコクリと頷いた。
 「これは迎え撃つしかなさそうだね。マルコさん達は避難をしてください!」
 「エルライナはんは?」
 「装備の準備を整えたら、総合ギルドへと向かってギルド長から指示を貰います!」
 「そか、頑張って生き残るんやで!」
 「はい!」
 そう返事をすると、いつもの装備を一式取り出して手早く装備をする。
 「さて、ネネちゃんは・・・・・・」
 「お姉様について行きます!」
 「えっ!?」
 ついて行くって。
 「一応言っておくけど、今まで以上に危険だからマルコさん達と一緒に避難した方が身の為だよ」
 「お姉様、私自身生半可覚悟でここに来た訳ではありません! 全力でお供します!!」
 ネネちゃんはそう言いながら俺を睨む様に見つめて来る。
 どうやら覚悟はあるみたいだ。
 「分かったついて来て良いよ。ただし条件があるよ」
 「条件ですか?」
 「うん、危険と感じたら迷わず引く事。その条件が呑めない場合は連れて行けないよ」
 「・・・・・・分かりました。危険と感じたら迷わず引きます」
 「よし、それじゃあ総合ギルドへ向かいます!」
 「お気をつけて!」
 俺達の事を心配そうに見つめるマルコを背にネネちゃんと共に総合ギルドへと駆け足で向かったのだが、想像を絶する光景が目に飛び込んで来た。
 「お姉様、これは一体どういう事ですか?」
 「さぁ、私にも分からない」
 緊急事態の場合は総合ギルドへ向かうのが義務化されているのだが、思った以上に人がいないのだ。
 五十人? いや四十人ぐらい? どちらにしても人が少な過ぎるだろ。どうなっているんだ? ダンジョンの時はもっと数がいたぞ。
 「エルライナ様、やっと来てくれましたか!」
 「これは一体どういう事ですか?」
 「これ、と申しますと・・・・・・この状況の事ですか?」
 「はい、あそこにいる方々は王都に在住している冒険科の人達です」
 「あれで・・・・・・全、員?」
 「はい、全員です」
 なんてこった! いくらなんでも人数が少な過ぎるだろっ!!
 「応援要請はしたのですか?」
 「はい、近くの街などに応援要請をしました。しかし王都に着くまでに時間が掛かるので、それまでに持ち堪えなければなりません」
 王都のすぐ側まで迫っているのに持ち堪えるかぁ〜。ん? ちょっと待てよ、人数が少ない原因ってもしかして・・・・・・。
 「もしかして総合ギルドに人数が少ない原因って、勇者達のせいですか?」
 「はい、彼らのせいでこの有様なんです」
 「なんてこったぁ〜」
 よりにもよってアイツらの行いが、こんな形で出てくるとはなぁ。殴り飛ばしたくなって来た。
 「お姉様、こうなってしまっては答えは一つしかないと思われます」
 「うん、分かっているよネネちゃん」
 この人数でもやるしかないな。
 「とりあえず、私達は総合ギルド長の指示に従います」
 「分かりました。ギルド長から話があるので、彼らと共に待っていてください」
 「・・・・・・はい」
 「分かりましたっ!!」
 もう数発岡野の顔をぶん殴っておけば良かった。と思いながら人が集まっている場所へと向かうが、近づいたら 総合ギルドの英雄がきたぞぉぉぉおおおおおおおっっっ!!? と盛り上がったのは言うまでもない。
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