クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第36話
 お湯を持って来た子は机に置いた後に、カーテンを閉めて俺の方を見つめてくる。
 「お客様、お背中をお流ししますので服をお脱ぎになってください」
 「あれ? そんなサービス頼んでないよ」
 「いやですねぇ〜、カウンターの方でお頼みしたじゃないですかぁ。もうお忘れになったのですか?」
 ・・・・・・あ、そういう事か。
 「確かに頼みましたね。ちょっと待っててください」
 俺はそう言ってから服を脱ぎ出して上半身裸のままでイスに座ったら、お店の子がお湯に濡らしたタオルを俺の背中に当てて拭き始めた。
 「エルライナ様、もう知っていると思いますが、アナタを監視ている者達が宿を囲っています」
 「ええ、宿に帰って来た時に気づきました。国王が用意した者達ですかね?」
 「いいえ、あの者達は貴族達が雇った者達らしいです」
 「貴族が雇った者達?」
 そう言いながら振り返って彼女の顔を見つめたら、顔をニッコリとさせていた。
 「ええ、彼らの目的は分かりませんが、向こうからエルライナ様を襲う気はないみたいです」
 襲う気はないって事はというと、あれしか考えられないかぁ。
 「彼らは私を反乱軍に引き入れようとしている可能性は?」
 「あったみたいですが、アナタ様が魔人の話をしてから一変しました」
 「一変したと言うと?」
 「魔人が王都にいると分かった以上、革命を起こす時ではないと察したのです。今はどこに魔人がいるのか、探し回っているのです?」
 ふ〜ん、なるほど。魔人を探し回っているのねぇ。
 「よかったですねぇ! これでしばらくの間は反乱が起きないはずですよ!」
 「そうだね。でもね、恐らくは貴族達は他の事も考えているんじゃないかな?」
 「と、言いますと?」
 首を傾げて言うネネちゃんの顔を見つめたながら、俺は語り出した。
 「ここで魔人を倒したとなれば、市民から絶大な支持を受けられるの間違いなし。逆に王族は支持率が下がるでしょ」
 「あっ!? そうなると自分の立場が優位になりますね!」
 そう、ここで貴族達が手柄を上げれば政治的な意味で優位な立ち位置にいられる上に、支持率の低い現王族になり代わって王の座を狙えるチャンスを掴める。
 「だとすると彼らは、お姉様の手柄を横取りしようとしている?」
 「いいや、彼らはそこまで愚かな人達じゃないと思うよ。多分私が見つけたら、 助太刀する! って言って私の元に出てくるよ」
 英雄エルライナと共に戦った勇敢な者達。その聞こえが良い称号の為にね。
 「なるほどぉ〜、だからあんなふうにお姉様の行動を見ているんですね」
 ネネちゃんがまるでゴミを見る様な目でカーテンの隙間から外を見つめる。
 「うん、恐らくはね。ってわぁ!?」
 「どうなさいました?」
 「いやいや、どうなさいました? じゃないですよ! 前は自分でやるので、やらなくて良いです!」
 「いえいえ、ご遠慮なさらずに」
 彼女はそう言うと、正面に回って来て俺の身体に湿った布を当てて来た。
 「ちょっ!?」
 「まぁまぁまぁ、サービスですから」
 どこがサービスだよ! アンタの欲望が丸見えだよ! 後ネネちゃん、羨ましそうな顔をさせないのっ!!
 「それからもう一つ、アナタ様に把握して貰いたい事が一つございます」
 「なんですか?」
 「反乱軍達は魔人が来ている事を把握していないのか、クーデターの準備を着々と進めています」
 その言葉を聞いた瞬間、俺とネネちゃんは目を見開いて驚いた。
 「どういう事? 関わっている貴族達は魔人の対応に追われているから・・・・・・」
 「彼らに取ってそんな事は関係ないと思っているらしいです」
 「関係ない訳がないでしょうが」
 「はい。我々もそう思うのですが、いかんせん反乱軍の指導者の頭がおかしいみたいで、加わっている貴族達の言葉を無視しているみたいです」
 混乱している状況だからこそ、クーデターを起こせるチャンスだと考えているのかもしれないな。
 「しかし、着々と進めているって事はどこかで武器や食料の調達をしているって事だよね?」
 「ええ、支援している貴族達と街の支援者から貰ったお金で装備を整えているみたいです」
 支援を受けて装備を・・・・・・んん?
 「ねぇ、彼らがどうやってお金を集めたのかは分かったけどさ。武器とかそういうのってどこで買って保管しているか分かる?」
 「え? 調べてませんが、どうしてその様な事を聞くんですか?」
 「いや、なんか妙だなぁ。って思うところがあってね」
 「妙、ですか?」
 布をお湯に浸けている彼女に対して、俺はハッキリと答える。
 「武器、ましてや食料を大量に買い込んで王都に持って来ているのなら、すぐに察して馬車を止めるに決まっているでしょ」
 ましてや今武器なんて物を大量に馬車に積んでいたら、一目で反乱軍の根城に贈る為ってバレるに決まっている。それに王都で武器を大量に買わせてくれ。って言ってもバレてアウト喰らうのが目に見えている。
 「あっ!?」
 「そういえばそうですね。物資とかを保管出来る様な場所を確保しておかなければ出来ない事ですよね。それに、それを隠せる場所でないと狙われるに決まってます」
 二人は気付いた様子を見せる。
 「だからそっちの方で反乱軍は武器を含めた物資をどこで入手しているのか、それをどこに保管しているのか、それに加えて輸送ルートに買っているところを調べて欲しい。
 私じゃ目立って仕方がないからね」
 「分かりました。我々の方で調べます。エルライナ様はどうされるのですか?」
 「私は普段通りの生活を送って囮になるよ。そっちの方がアナタ達も動きやすいと思いますし、何よりも反乱軍の誰かが接触してくると思いますから」
 ないとは思うけど、魔人が接触してくる可能性も無きにしも非ずだからな。
 「かしこまりました。それではズボンの方をお下げしてもよろしいでs」
 「待って! なんでそこまでやろうとすんの?」
 「サービスですから」
 「流石にプライバシーの問題があるので止めてください!」
 俺がそう言うと、宿の女性がつまらなそう顔をした後に桶を取った。
 「お湯が汚れてしまったので、取り替えて来ますね。ああ、もちろん追加料金は発生しないのでご心配なさらずに」
 「分かりました。お願いします」
 彼女はペコリと頭を下げると部屋を出て行ってしまった。
 「お姉様。私、少しだけ気になる事があるのですが、話してもよろしいでしょうか?」
 「うん、良いよ」
 「勇者達の事なのですが、あのオカノと言う男がなにかしてくるんじゃないか。と私は心配しているんです」
 「うん、私もそう思っている」
 アイツは粘着質な男で、前世の時だってネチネチと気持ち悪い嫌がらせをして来たからな。あんな事をされてなんにもしてこない方がおかしい。
 「一応警戒していよう」
 「分かりました。あの男が来たら、私の愛刀でズバッと斬っちゃいますよ!」
 「アハハ、それはそれで問題になるから止めてねぇ」
 せめて取り押さえるぐらいの事で済ませて欲しい。
 「そういえば、あの四人は今どうしているんだろう?」
 「あの四人と言いますと、お姉様を追いかけた子達の事ですよね?」
 「うん」
 俺はせめてあの四人だけでもまともな道を歩んで貰いたいと思っているが、彼らは彼らでちょっとクセが強いからなぁ。
 そう思っていると、出入り口のドアが叩かれた。
 「エルライナ様、お湯をお持ちして参りました!」
 「どうぞ、入って来てください」
 「失礼します」
 先ほどの女性が部屋の中へと入って来て、俺の元に近づく。
 「では、先ほどの続きをするのでズボンを脱いでください」
 「・・・・・・え?」
 「え? じゃないですよ。私が優しく優しくぁ〜しく、アナタ様の身体の隅々まで拭くので、いい加減ズボンの方も脱いでください」
 そう言って卑猥な手つきで迫ってくるので、タオルを素早く奪い取った。
 「後は自分でやるので、安心してください!」
 そう言ってから自分の身体を拭くのであったが、身体を拭く途中でゴクリッと唾を飲む音がした。まぁ、気がついてない素振りを見せてましたよ・・・・・・うん。
 「お客様、お背中をお流ししますので服をお脱ぎになってください」
 「あれ? そんなサービス頼んでないよ」
 「いやですねぇ〜、カウンターの方でお頼みしたじゃないですかぁ。もうお忘れになったのですか?」
 ・・・・・・あ、そういう事か。
 「確かに頼みましたね。ちょっと待っててください」
 俺はそう言ってから服を脱ぎ出して上半身裸のままでイスに座ったら、お店の子がお湯に濡らしたタオルを俺の背中に当てて拭き始めた。
 「エルライナ様、もう知っていると思いますが、アナタを監視ている者達が宿を囲っています」
 「ええ、宿に帰って来た時に気づきました。国王が用意した者達ですかね?」
 「いいえ、あの者達は貴族達が雇った者達らしいです」
 「貴族が雇った者達?」
 そう言いながら振り返って彼女の顔を見つめたら、顔をニッコリとさせていた。
 「ええ、彼らの目的は分かりませんが、向こうからエルライナ様を襲う気はないみたいです」
 襲う気はないって事はというと、あれしか考えられないかぁ。
 「彼らは私を反乱軍に引き入れようとしている可能性は?」
 「あったみたいですが、アナタ様が魔人の話をしてから一変しました」
 「一変したと言うと?」
 「魔人が王都にいると分かった以上、革命を起こす時ではないと察したのです。今はどこに魔人がいるのか、探し回っているのです?」
 ふ〜ん、なるほど。魔人を探し回っているのねぇ。
 「よかったですねぇ! これでしばらくの間は反乱が起きないはずですよ!」
 「そうだね。でもね、恐らくは貴族達は他の事も考えているんじゃないかな?」
 「と、言いますと?」
 首を傾げて言うネネちゃんの顔を見つめたながら、俺は語り出した。
 「ここで魔人を倒したとなれば、市民から絶大な支持を受けられるの間違いなし。逆に王族は支持率が下がるでしょ」
 「あっ!? そうなると自分の立場が優位になりますね!」
 そう、ここで貴族達が手柄を上げれば政治的な意味で優位な立ち位置にいられる上に、支持率の低い現王族になり代わって王の座を狙えるチャンスを掴める。
 「だとすると彼らは、お姉様の手柄を横取りしようとしている?」
 「いいや、彼らはそこまで愚かな人達じゃないと思うよ。多分私が見つけたら、 助太刀する! って言って私の元に出てくるよ」
 英雄エルライナと共に戦った勇敢な者達。その聞こえが良い称号の為にね。
 「なるほどぉ〜、だからあんなふうにお姉様の行動を見ているんですね」
 ネネちゃんがまるでゴミを見る様な目でカーテンの隙間から外を見つめる。
 「うん、恐らくはね。ってわぁ!?」
 「どうなさいました?」
 「いやいや、どうなさいました? じゃないですよ! 前は自分でやるので、やらなくて良いです!」
 「いえいえ、ご遠慮なさらずに」
 彼女はそう言うと、正面に回って来て俺の身体に湿った布を当てて来た。
 「ちょっ!?」
 「まぁまぁまぁ、サービスですから」
 どこがサービスだよ! アンタの欲望が丸見えだよ! 後ネネちゃん、羨ましそうな顔をさせないのっ!!
 「それからもう一つ、アナタ様に把握して貰いたい事が一つございます」
 「なんですか?」
 「反乱軍達は魔人が来ている事を把握していないのか、クーデターの準備を着々と進めています」
 その言葉を聞いた瞬間、俺とネネちゃんは目を見開いて驚いた。
 「どういう事? 関わっている貴族達は魔人の対応に追われているから・・・・・・」
 「彼らに取ってそんな事は関係ないと思っているらしいです」
 「関係ない訳がないでしょうが」
 「はい。我々もそう思うのですが、いかんせん反乱軍の指導者の頭がおかしいみたいで、加わっている貴族達の言葉を無視しているみたいです」
 混乱している状況だからこそ、クーデターを起こせるチャンスだと考えているのかもしれないな。
 「しかし、着々と進めているって事はどこかで武器や食料の調達をしているって事だよね?」
 「ええ、支援している貴族達と街の支援者から貰ったお金で装備を整えているみたいです」
 支援を受けて装備を・・・・・・んん?
 「ねぇ、彼らがどうやってお金を集めたのかは分かったけどさ。武器とかそういうのってどこで買って保管しているか分かる?」
 「え? 調べてませんが、どうしてその様な事を聞くんですか?」
 「いや、なんか妙だなぁ。って思うところがあってね」
 「妙、ですか?」
 布をお湯に浸けている彼女に対して、俺はハッキリと答える。
 「武器、ましてや食料を大量に買い込んで王都に持って来ているのなら、すぐに察して馬車を止めるに決まっているでしょ」
 ましてや今武器なんて物を大量に馬車に積んでいたら、一目で反乱軍の根城に贈る為ってバレるに決まっている。それに王都で武器を大量に買わせてくれ。って言ってもバレてアウト喰らうのが目に見えている。
 「あっ!?」
 「そういえばそうですね。物資とかを保管出来る様な場所を確保しておかなければ出来ない事ですよね。それに、それを隠せる場所でないと狙われるに決まってます」
 二人は気付いた様子を見せる。
 「だからそっちの方で反乱軍は武器を含めた物資をどこで入手しているのか、それをどこに保管しているのか、それに加えて輸送ルートに買っているところを調べて欲しい。
 私じゃ目立って仕方がないからね」
 「分かりました。我々の方で調べます。エルライナ様はどうされるのですか?」
 「私は普段通りの生活を送って囮になるよ。そっちの方がアナタ達も動きやすいと思いますし、何よりも反乱軍の誰かが接触してくると思いますから」
 ないとは思うけど、魔人が接触してくる可能性も無きにしも非ずだからな。
 「かしこまりました。それではズボンの方をお下げしてもよろしいでs」
 「待って! なんでそこまでやろうとすんの?」
 「サービスですから」
 「流石にプライバシーの問題があるので止めてください!」
 俺がそう言うと、宿の女性がつまらなそう顔をした後に桶を取った。
 「お湯が汚れてしまったので、取り替えて来ますね。ああ、もちろん追加料金は発生しないのでご心配なさらずに」
 「分かりました。お願いします」
 彼女はペコリと頭を下げると部屋を出て行ってしまった。
 「お姉様。私、少しだけ気になる事があるのですが、話してもよろしいでしょうか?」
 「うん、良いよ」
 「勇者達の事なのですが、あのオカノと言う男がなにかしてくるんじゃないか。と私は心配しているんです」
 「うん、私もそう思っている」
 アイツは粘着質な男で、前世の時だってネチネチと気持ち悪い嫌がらせをして来たからな。あんな事をされてなんにもしてこない方がおかしい。
 「一応警戒していよう」
 「分かりました。あの男が来たら、私の愛刀でズバッと斬っちゃいますよ!」
 「アハハ、それはそれで問題になるから止めてねぇ」
 せめて取り押さえるぐらいの事で済ませて欲しい。
 「そういえば、あの四人は今どうしているんだろう?」
 「あの四人と言いますと、お姉様を追いかけた子達の事ですよね?」
 「うん」
 俺はせめてあの四人だけでもまともな道を歩んで貰いたいと思っているが、彼らは彼らでちょっとクセが強いからなぁ。
 そう思っていると、出入り口のドアが叩かれた。
 「エルライナ様、お湯をお持ちして参りました!」
 「どうぞ、入って来てください」
 「失礼します」
 先ほどの女性が部屋の中へと入って来て、俺の元に近づく。
 「では、先ほどの続きをするのでズボンを脱いでください」
 「・・・・・・え?」
 「え? じゃないですよ。私が優しく優しくぁ〜しく、アナタ様の身体の隅々まで拭くので、いい加減ズボンの方も脱いでください」
 そう言って卑猥な手つきで迫ってくるので、タオルを素早く奪い取った。
 「後は自分でやるので、安心してください!」
 そう言ってから自分の身体を拭くのであったが、身体を拭く途中でゴクリッと唾を飲む音がした。まぁ、気がついてない素振りを見せてましたよ・・・・・・うん。
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