クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
第9話
 翌日の早朝。客間でストレージから一旦取り出した荷物を確認をしてから、またストレージへとしまう。
 「こんなもんか。さてと、ネネちゃんの方はまだかなぁ〜?」
 昨日の夜 お姉様を起こしに来ますからぁ! って言っていたけど、まさかネネちゃんの方が起きれなかったとかないよね?
 そんな事を考えていたら、襖がゆっくりと開らいて行く。
 お、来たかな? ってあれ?
 ネネちゃんは俺と目が合った瞬間に絶望的な表情になって、すぐに目に涙を溜めて泣き出した。
 「どうしたのネネちゃん!?」
 「わだずぃの、わだずぃの役目がぁ〜〜〜!?」
 「や、役目ぇ?」
 もしかしてこの子は、俺を起こすのを楽しみにしていたのか?
 「お姉様の寝顔を堪能した後に、起こそうと思っていたのにぃ〜!」
 「そう? ゴメンなさいね。でも欲望は隠して言って欲しかったなぁ〜」
 「それよりもお姉様、もう準備の方はよろしいのですか?」
 それよりもってなんだ。それよりもって。
 「うん、まぁ私の方は準備出来ているよ。ネネちゃんの方は?」
 「はい! ネネは旅の準備は出来ています! それに愛用の枕も持ってますから」
 ネネちゃんが持って見せて来た枕には、表に可と裏に否が書いてあった。これって地球で言うところのYESとNOが描かれた枕では?
 「お姉様でしたらぁ・・・・・・いつでも、キャッ! 恥ずかしい〜〜〜!」
 ネネちゃんはそう言うと、身体をクネクネさせた。
 「アホな事を考えてない」
 ネネちゃんは影のお姉さんのチョップを喰らった。痛そう。
 「影のお姉さん。おはようございます」
 「おはようございますエルライナ様。今から向こうの大陸へ向かうのでしたよね?」
 「ええ、準備も出来たので向かおうと思います」
 今更だけど、ネネちゃんと一緒で大丈夫だったのかなぁ? と思う様になって来たぞ。
 「こちらの手紙をノームの憩場という宿に渡して来て下さい。そうすれば向こうの国で諜報活動をしている工作員と連絡が取れます」
 「あ、はい。分かりました」
 手紙を受け取り、表と裏を見てからストレージの中へと入れる。
 「ネネ、くれぐれもエルライナ様に失礼のない様に勤めなさい。それとその枕を没収します」
 「ああ〜っ!? 返して下さぁ〜い!」
 お気に入りの枕を取り返そうと影のお姉さんの周りを素早く飛び回るが、全て避けられてしまう。てか二人共動きが早い!
 「ネネちゃん、そろそろ出ようと思っているんだけど良いかな?」
 「うぅ〜・・・・・・私の枕ぁ〜」
 そう言いながら恨めかしそうに影のお姉さんを見つめるネネちゃんの背中から抱きつき、話かける。
 「大丈夫。添い寝ぐらいしてあげるから」
 「本当ですかぁっ!?」
 「うん、約束してあげるから枕を諦めてね?」
 「はい! お姉様と添い寝が出来るのでしたら、枕を諦めます!」
 良かった諦めてくれて。でも影のお姉さんがヤレヤレと言いたそうな顔をさせている。
 「それじゃあ、行こうか」
 「はい、お姉様! こちらで馬車をご用意しておりますから、そこまで案内・・・・・・」
 「え?」
 「え?」
 あれ、昨日話してなかったっけ?
 「あの、昨日乗り物はこちらで用意するので必要ないと言いませんでしたっけ?」
 「確かに仰ってましたね。ですがそのぉ・・・・・・」
 あ、もしかしてこれって俺の言葉を信じてない感じかな?
 「まぁまぁ、私を信じて下さい。とりあえず街の外まで出ましょう」
 「え、ええ〜・・・・・・」
 困惑しながらも俺についてくる影のお姉さんとは対象的に、ネネちゃんはウキウキさせながらついてくる。
 「エルライナさん」
 「エルライナ」
 「美羽さん、伊織ちゃん」
 こんなに朝早くに起きていたのか。
 「ん? 大輝くんは?」
 「まだ寝ている」
 おのれぇ、二人は見送りに来てくれたのにお前だけグースカ寝るとは良い度胸だなぁ。
 「あの、大輝を責めないであげてください。私達が独断で来ただけですから」
 「あ、そうなんだ」
 なら仕方ないね。
 「向こうに行っても・・・・・・大丈夫?」
 「多分大丈夫。こっちの事は伊織ちゃん達に任せたよ」
 そう、彼らはダンジョンで出会った時よりも強くなっているから、並大抵の敵ならなんとかなるさ。
 「それじゃあ、行ってくるね!」
 「行ってらっしゃい、エルライナさん!」
 「ん・・・・・・お見上げ期待している」
 お見上げって、旅行とか出張じゃないんだから! あ、でも行く先は王都だから、あるかもしれない。
 美羽さんと伊織ちゃんに見送られながら、城下町の外を目指して歩いて行く。
 「お姉様」
 「ん、どうしたのネネちゃん?」
 「お姉様はどうやって勇者様達がいるフォルソン王国へと向かおうとしているんですか?
 あ! 別にお姉様の事を疑っているわけではありませんよ。ただそのぉ〜 ・・・・・・」
 「疑問に思っただけだよね?」
 俺がそう聞くと、コクリと首を縦に振った。
 「空を飛んで行こうと思っているんだ」
 「空を飛ぶんですかぁ!?」
 「そう、空を飛ぶの。そうすれば馬車よりも早く着くよね?」
 「はい! お姉様の言う通り、早く着きます!」
 一体何を想像しているのか分からないが、目を輝かせながら俺を見つめている。
 「えっとぉ・・・・・・空を飛ぶのは理解しましたが、どうやって飛ぶおつもりですか?」
 「まぁついてくれば分かりますよ」
 「は、はぁ・・・・・・」
 半信半疑な影のお姉さんは、そのまま草原まで俺について来た。
 「・・・・・・ここら辺なら大丈夫かな?」
 隠れている影の人以外周囲に誰もいないか確認した後に格納庫を開き、 UH-60M Black Hawk を出す。
 「おお〜〜〜っ!?」
 「へ?」
 ネネちゃんはとても興味深そうに UH-60M Black Hawk 周囲を回って観察をするが、影のお姉さんは目の前に鎮座しているヘリを呆然としている。
 「お姉様、これに乗るんですか?」
 「そうだよ。動かしてくれるのはこのヒューマノイドです」
 そう言って格納庫から出したヒューマノイドを紹介した。
 『マスター、お呼びですか?』
 「その前に彼女達に自己紹介をしてください」
 『了解しました。マスターのサポートをする為に作られた存在、ヒューマノイドです。以後お見知りおきを』
 そう言って頭を下げた後に、こっちを向いて来た。
 『マスター。ご用件はなんでしょうか?』
 「別大陸にあるフォルソン王国の王都までこのヘリを飛ばして欲しいんだけど、王都まで飛ぶと問題があるから、王都から1km離れたところで降ろして欲しいの。出来る?」
 『命令を受託・・・・・・可能です。今から飛びますか?』
 「うん、到着予定時間は?」
 『フライト時間は約三時間です。途中燃料補給をはさみます』
 三時間かぁ。思っていたより遠く離れてないんだな。
 「分かった。念の為に降りる時は人気のないところにお願い」
 『了解しました』
 そう言うとヘリに乗って操縦席へと移る。
 「私達も乗りましょうか」
 「はい、お姉様!」
 俺とネネちゃんは後部座席の方へ乗って、ネネちゃんにシートベルトをつける。
 「それでは行って来ます!」
 「お気をつけて!」
 「わぁ〜いっ!」(※はしゃいでいるネネちゃん)
 扉を閉めてからヒューマノイドに出発する様指示を出す。
 『了解。エンジン始動。上昇します』
 そう言うとヘリを浮上させた後に、目的地へと向かって飛び始めた。
 「お姉様。これを取っても大丈夫ですか?」
 「ん? 何を言っているのか分からない」
 ネネちゃんも何を言っているのか分からないのか、首をかしげている。
 ん? どうしたんだ。ああ、そっか!
 俺は掛けてあるヘッドセットをネネちゃんの耳につけてあげてから、ヘッドセットをONにしてあげた。
 「これで聞こえる様になった?」
 「わぁ!? 聞こえます!」
 良かった。これで会話が出来る様になった。
 「とりあえず、休憩まで暇だからお喋りしてよっか?」
 「はい! お姉様!」
 ヘリの中でネネちゃんと、楽しくお喋りしていたのだが、主に俺の武勇伝についての話だったから、精神的なダメージを受けたのだった。
 「こんなもんか。さてと、ネネちゃんの方はまだかなぁ〜?」
 昨日の夜 お姉様を起こしに来ますからぁ! って言っていたけど、まさかネネちゃんの方が起きれなかったとかないよね?
 そんな事を考えていたら、襖がゆっくりと開らいて行く。
 お、来たかな? ってあれ?
 ネネちゃんは俺と目が合った瞬間に絶望的な表情になって、すぐに目に涙を溜めて泣き出した。
 「どうしたのネネちゃん!?」
 「わだずぃの、わだずぃの役目がぁ〜〜〜!?」
 「や、役目ぇ?」
 もしかしてこの子は、俺を起こすのを楽しみにしていたのか?
 「お姉様の寝顔を堪能した後に、起こそうと思っていたのにぃ〜!」
 「そう? ゴメンなさいね。でも欲望は隠して言って欲しかったなぁ〜」
 「それよりもお姉様、もう準備の方はよろしいのですか?」
 それよりもってなんだ。それよりもって。
 「うん、まぁ私の方は準備出来ているよ。ネネちゃんの方は?」
 「はい! ネネは旅の準備は出来ています! それに愛用の枕も持ってますから」
 ネネちゃんが持って見せて来た枕には、表に可と裏に否が書いてあった。これって地球で言うところのYESとNOが描かれた枕では?
 「お姉様でしたらぁ・・・・・・いつでも、キャッ! 恥ずかしい〜〜〜!」
 ネネちゃんはそう言うと、身体をクネクネさせた。
 「アホな事を考えてない」
 ネネちゃんは影のお姉さんのチョップを喰らった。痛そう。
 「影のお姉さん。おはようございます」
 「おはようございますエルライナ様。今から向こうの大陸へ向かうのでしたよね?」
 「ええ、準備も出来たので向かおうと思います」
 今更だけど、ネネちゃんと一緒で大丈夫だったのかなぁ? と思う様になって来たぞ。
 「こちらの手紙をノームの憩場という宿に渡して来て下さい。そうすれば向こうの国で諜報活動をしている工作員と連絡が取れます」
 「あ、はい。分かりました」
 手紙を受け取り、表と裏を見てからストレージの中へと入れる。
 「ネネ、くれぐれもエルライナ様に失礼のない様に勤めなさい。それとその枕を没収します」
 「ああ〜っ!? 返して下さぁ〜い!」
 お気に入りの枕を取り返そうと影のお姉さんの周りを素早く飛び回るが、全て避けられてしまう。てか二人共動きが早い!
 「ネネちゃん、そろそろ出ようと思っているんだけど良いかな?」
 「うぅ〜・・・・・・私の枕ぁ〜」
 そう言いながら恨めかしそうに影のお姉さんを見つめるネネちゃんの背中から抱きつき、話かける。
 「大丈夫。添い寝ぐらいしてあげるから」
 「本当ですかぁっ!?」
 「うん、約束してあげるから枕を諦めてね?」
 「はい! お姉様と添い寝が出来るのでしたら、枕を諦めます!」
 良かった諦めてくれて。でも影のお姉さんがヤレヤレと言いたそうな顔をさせている。
 「それじゃあ、行こうか」
 「はい、お姉様! こちらで馬車をご用意しておりますから、そこまで案内・・・・・・」
 「え?」
 「え?」
 あれ、昨日話してなかったっけ?
 「あの、昨日乗り物はこちらで用意するので必要ないと言いませんでしたっけ?」
 「確かに仰ってましたね。ですがそのぉ・・・・・・」
 あ、もしかしてこれって俺の言葉を信じてない感じかな?
 「まぁまぁ、私を信じて下さい。とりあえず街の外まで出ましょう」
 「え、ええ〜・・・・・・」
 困惑しながらも俺についてくる影のお姉さんとは対象的に、ネネちゃんはウキウキさせながらついてくる。
 「エルライナさん」
 「エルライナ」
 「美羽さん、伊織ちゃん」
 こんなに朝早くに起きていたのか。
 「ん? 大輝くんは?」
 「まだ寝ている」
 おのれぇ、二人は見送りに来てくれたのにお前だけグースカ寝るとは良い度胸だなぁ。
 「あの、大輝を責めないであげてください。私達が独断で来ただけですから」
 「あ、そうなんだ」
 なら仕方ないね。
 「向こうに行っても・・・・・・大丈夫?」
 「多分大丈夫。こっちの事は伊織ちゃん達に任せたよ」
 そう、彼らはダンジョンで出会った時よりも強くなっているから、並大抵の敵ならなんとかなるさ。
 「それじゃあ、行ってくるね!」
 「行ってらっしゃい、エルライナさん!」
 「ん・・・・・・お見上げ期待している」
 お見上げって、旅行とか出張じゃないんだから! あ、でも行く先は王都だから、あるかもしれない。
 美羽さんと伊織ちゃんに見送られながら、城下町の外を目指して歩いて行く。
 「お姉様」
 「ん、どうしたのネネちゃん?」
 「お姉様はどうやって勇者様達がいるフォルソン王国へと向かおうとしているんですか?
 あ! 別にお姉様の事を疑っているわけではありませんよ。ただそのぉ〜 ・・・・・・」
 「疑問に思っただけだよね?」
 俺がそう聞くと、コクリと首を縦に振った。
 「空を飛んで行こうと思っているんだ」
 「空を飛ぶんですかぁ!?」
 「そう、空を飛ぶの。そうすれば馬車よりも早く着くよね?」
 「はい! お姉様の言う通り、早く着きます!」
 一体何を想像しているのか分からないが、目を輝かせながら俺を見つめている。
 「えっとぉ・・・・・・空を飛ぶのは理解しましたが、どうやって飛ぶおつもりですか?」
 「まぁついてくれば分かりますよ」
 「は、はぁ・・・・・・」
 半信半疑な影のお姉さんは、そのまま草原まで俺について来た。
 「・・・・・・ここら辺なら大丈夫かな?」
 隠れている影の人以外周囲に誰もいないか確認した後に格納庫を開き、 UH-60M Black Hawk を出す。
 「おお〜〜〜っ!?」
 「へ?」
 ネネちゃんはとても興味深そうに UH-60M Black Hawk 周囲を回って観察をするが、影のお姉さんは目の前に鎮座しているヘリを呆然としている。
 「お姉様、これに乗るんですか?」
 「そうだよ。動かしてくれるのはこのヒューマノイドです」
 そう言って格納庫から出したヒューマノイドを紹介した。
 『マスター、お呼びですか?』
 「その前に彼女達に自己紹介をしてください」
 『了解しました。マスターのサポートをする為に作られた存在、ヒューマノイドです。以後お見知りおきを』
 そう言って頭を下げた後に、こっちを向いて来た。
 『マスター。ご用件はなんでしょうか?』
 「別大陸にあるフォルソン王国の王都までこのヘリを飛ばして欲しいんだけど、王都まで飛ぶと問題があるから、王都から1km離れたところで降ろして欲しいの。出来る?」
 『命令を受託・・・・・・可能です。今から飛びますか?』
 「うん、到着予定時間は?」
 『フライト時間は約三時間です。途中燃料補給をはさみます』
 三時間かぁ。思っていたより遠く離れてないんだな。
 「分かった。念の為に降りる時は人気のないところにお願い」
 『了解しました』
 そう言うとヘリに乗って操縦席へと移る。
 「私達も乗りましょうか」
 「はい、お姉様!」
 俺とネネちゃんは後部座席の方へ乗って、ネネちゃんにシートベルトをつける。
 「それでは行って来ます!」
 「お気をつけて!」
 「わぁ〜いっ!」(※はしゃいでいるネネちゃん)
 扉を閉めてからヒューマノイドに出発する様指示を出す。
 『了解。エンジン始動。上昇します』
 そう言うとヘリを浮上させた後に、目的地へと向かって飛び始めた。
 「お姉様。これを取っても大丈夫ですか?」
 「ん? 何を言っているのか分からない」
 ネネちゃんも何を言っているのか分からないのか、首をかしげている。
 ん? どうしたんだ。ああ、そっか!
 俺は掛けてあるヘッドセットをネネちゃんの耳につけてあげてから、ヘッドセットをONにしてあげた。
 「これで聞こえる様になった?」
 「わぁ!? 聞こえます!」
 良かった。これで会話が出来る様になった。
 「とりあえず、休憩まで暇だからお喋りしてよっか?」
 「はい! お姉様!」
 ヘリの中でネネちゃんと、楽しくお喋りしていたのだが、主に俺の武勇伝についての話だったから、精神的なダメージを受けたのだった。
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