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クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生

青空鰹

第19話

 「二人共、エルライナが撃てるように射線は開けとけよっ!!」


 エイド教官達は俺が撃つと分かっていたのかシドさんとミハルに射線を開けるように言うと、二人は頷き指示通り射線から退いてくれる。


 先ずは動きを止めるっ!!


 そう思いながらトリガーを絞りきると、けたたましい破裂音と共に凄まじい衝撃が両腕を駆け抜けて行ったのとほぼ同時に、放った弾頭が化け物の身体にブチ当ると前から押された様に半歩上半身を仰け反らせながら半歩下がった。
 そう、あの化け物を一瞬だけど怯ませた!


 当たった!! 流石 M500 の弾、あの化け物の脚を止めるストッピングパワーは半端ないな。もし撃たれたらと思うとゾッとするけどね。


 「ガァァァァァァアアアアアアアアアアアアアッッッ!!?」


 化け物の勘に触ったのか、歯をむき出しにしながら左手に持っている兵士を上に上げると狙いを定めているように見てくる。


 おいおいおいおいっ!? また投げてくるのか? シャレになんねえぞっ!!


 「させるかっ!!」


 エイド教官は剣でヤツの身体を切り裂くと攻撃されない様にすぐに距離を取るが、化け物はエイド教官に顔を向けた瞬間にシドさんが化け物の後ろから脇腹目掛けて右の拳でブン殴るが化け物の表情を見る限り効いてなさそう。


 「チッ!」


 シドさんは左の拳で後頭部を殴った瞬間に化け物は 鬱陶しい!! と言わんばかりに左手に持っている振り回す。
 その攻撃をしゃがんで避けると後ろに飛び距離を取るとエイド教官の近くに駆け寄る。


 「あの野郎、俺の拳を受けてビクともしねぇ。ミハルの言う通りの化け物だな」


 「ああ、こっちの剣で切りつけたが浅くしか入らない。これじゃあジリ貧だ。だから・・・・・・」


 「ああ、アイツの、エルライナのデケェ武器に威力に期待するしかないな。その為にも今は一撃でも多く攻撃を入れて弱らせるっ!!」


 「し、ししょおおおおおおおおおおおおっっっ!!? ミハルを助けてぇぇぇええええええっっっ!!!」


 化け物を引きつけていたミハルちゃんが、って言うよりも追いかけられているから逃げ回って泣き叫んでいる。といった方が正しい。


 「何やってだかアイツは・・・・・・助けてやるからそのまま逃げてろっ!!」


 「いや! ミハルちゃん、そのまま逃げてて下さいっ!!」


 化け物に照準を定めて二発目の弾丸ををぶち込もうとトリガーを引き撃ったのだが、狙いが逸れてしまい当たらなかった。


 クソ、ミスった!!


 また照準を定めて S&W M500 をぶっ放すと、今度は化け物の背面のわき腹に当たり前のめりに倒れて行った。


 チャンスッ!!


 「みんな、パンツァーファストを撃つから化け物から離れてっ!!」


 S&W M500 をホルスターに入れるのと同時に背中に背負っている パンツァーファスト3 肩に担ぎ、右膝を着いてニーリング姿勢になると化け物の足元に狙いを定める。


 ぶっ飛べ!!


 パンツァーファスト3 のトリガーを引くと パシュッ!? と言う音と共に弾頭を発射されたのとほぼ同時に狙いを定めていた場所が爆発して舞い上がった砂埃りで化け物の姿が見えなくなる。


 爆風がこっちまで来るとは、流石に距離が近すぎたな。でも、足元にぶち込んだから致命傷を与えたはずだ。


 「やったわね! アンタのことを見直しちゃったわっ!!」


 近づいて来たミハルちゃんが俺の肩をバシバシ叩いてくる。正直言って以外と痛いから止めて欲しいけど言わなきゃ先に言わなきゃいけない事がある。


 「・・・・・・いや、あの化け物はまだ生きてるよ」


 「何冗談言ってるのよ! いくらあの化け物でもあんなスゴイ爆発をまともに喰らって生きているわけないじゃない!」


 「ミハルちゃん、私の師匠が教えてくれた言葉の一つがあるんだ。敵を倒したかどうかは憶測で判断せず、自分の目で確認しないとダメ。って」


 「イヤイヤ、ありえないわよ」


 「いや、エルの嬢ちゃんの言う通り憶測だけで行動するのは危険だ。アイツの姿を見るまで身構えてろ」


 「うううぅぅぅ・・・・・・はい、師匠」


 まぁミハルちゃんがパンツァーファスト3 のあの威力見てああ言うのも分かるけれども、レーダーにはクッキリと敵マークが出ているから生きているのは明白だ。
 致命傷を負って今にも倒れそうな状態なのか、はたまた無傷のまま立っているのか・・・・・・どちらかと言えば前者の方がこちらにとって有り難い。


 「・・・・・・見えてきた」


 砂ぼこりの中から見えた化け物の姿は左手と両足が無く地面に横たわっていて、俺は化け物に致命傷を与えたと確信した。


 「おっしゃっ! ヤツをった!!」


 「いや、まだ生きてるからトドメを刺さないと」


 パンツァーファスト3の弾頭を装填したいけど、さっきの攻撃のせいで持ち運ぶ暇がなかった。しょうがないから新しい弾頭を購入して取りつけていたのだけれども。


 「シャァーッ!! お前ら俺に続けええええええッッッ!!!」


 「「「おぉーーーっっっ!!!」」」


 「アイツらに遅れを取るな、俺達も続くんだああああああっっっ!!!」


 「「「「うおおおおおおっっっ!!!」」」」


 何事!? と思いながら顔を上げて見てみたら、なんとさっきまで見ていただけの冒険科の仲間達が我先にと走って向かうではないか!!


 「えっ!? ちょ、ちょっと待って!!」


 この状況はマズイ、いくらなんでもあの数で向かったら・・・・・・。


 「エルライナ、後はアイツらに任せるぞ」


 「え、でも・・・・・・彼らを止めた方がいいと思います」


 化け物を取り囲んで剣や槍で突いている姿を見ると、品がないというか危なっかしいというかぁ・・・・・・。


 「全くなによ! ミハル達が戦ったのに、あれじゃあ手柄横取りされちゃうじゃないっ!!」


 「いやミハル、手柄の横取り って言うよりも、自分達も化け物を倒すのに協力したと言う事実、 手柄に乗っかろう としているって言った方が合ってるな」


 「どっちにしてもあれは卑怯じゃない! ねぇ師匠、ミハル達も行かないと手柄横取りされちゃうよ!」


 「報酬はちゃんと貰えるから安心しろミハル」


 「でもぉ、ミハル達が頑張って追い詰めたのに・・・・・・」


 「まぁ・・・・・・な。お前の気持ちは分からなくはないさ」


 シドさん、ミハルちゃんに お前は泣きながら逃げてただけだろうがっ!! って言わないんだ。


 ミハルちゃんから視線を外して化け物の方に目を向けてようすを確認すると、先程とは違い連携が取れていて徐々に化け物を追い詰めていた。


  化け物も瀕死も同然だし、これなら彼らに任せても大丈夫そうだな。 


 「気に食わないのは分かるが、事実確認と金の配分はこっちでちゃんとやるから安心しろ」


 「えっ!? お金の配分って、こういう緊急のクエストって金額に差があるんですか?」


 「ああ〜・・・・・・お前は知らなかったんだな。ざっくり説明すると緊急のクエストは参加すれば参加報酬が全員に渡される。そして活躍の度合いによって追加報酬が貰える」


 「へぇー・・・・・・じゃあ一番活躍した人には多く追加報酬が貰えて、全く活躍してない人は参加報酬だけしか貰えない。って事ですか?」


 「その通り、それとチームで参加している場合は個人に追加報酬を渡すんじゃなく、チームに追加報酬を渡すって形になるから個人参加よりもすこし下がる代わりにクエストポイントを多めに貰える。だから、緊急クエストの危険性の度合いでチームで行くか個人で行くか考えないといけない」


 「なるほど」


 「後、逃亡とか変なことをしたらペナルティが普通のクエストよりも重いから気をつけろよ」


 「はい、説明して下さってありがとうございます! ・・・・・・ん?」


 なんか向こうのようすがおかしくないか? 雄叫びとか怒声とかが叫び声に変わってる様な気がぁ・・・・・・・。


 「えっ!?」


 さっきまで化け物を囲んでリンチにしていた冒険科全員が何故か逃げ惑っていた。そしてその中で俺の目を引いたのは人が力なく宙に浮いる姿だった。

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