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クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生

青空鰹

第9話

 亜人の迷宮に入った俺はコッキングハンドルを引いた後に危険がないか辺りを見回す。


 「うん・・・・・・敵は見当たらないのでよし。トラップの心配もなさそうだね」


 「お前、トラップが見えるのか?」


 「はい、魔法で隠蔽されたトラップなら見えるのですぐに分かりますよ」


 「相変わらずお前の能力はスゴイなぁ。羨ましく思えるほどだ」


 「私にとっては普通の魔法を使えるみなさんが羨ましいですよ。一度で良いから魔法を使ってみたいです」


 「魔法を使ってみたいって・・・・・・お前にはお前の悩みがあるんだな」


 「その通りですエイドさん。それと、ここでの立ち話もなんですから先に進みましょうか」


「そうだな。試験もスタートしてるからお前の好きなように進んでくれ」


 「了解、それじゃあ移動をします!」


 「おう」


 俺はスクリーンに映るマップを見ながら歩き始めたんだけれども。


 「ちょっと待ちなさいよ!」


 とミハルちゃんに言われたので、すぐに立ち止まってしまう。


 「どうしたのミハルちゃん、もしかして何か忘れ物してきちゃったの?」


 「どうしたのじゃないわよ! アンタ地図持ってないの?」


 「持ってないけどぉ・・・・・・それがどしたの?」


 「だったら今すぐ買いに行きいなさいよ! 迷っちゃうわよっ!!」


 「いや、私は買わなくても大丈夫だから安心してついて来てね」


 「え?」


 ミハルちゃんは首を傾げながら、 言ってる事が分からない。 と言うような顔をしてる。


 「あぁ〜、コイツのスキルの一つに周囲の地形をマップに変換して見るって能力があるんだ」


 「そうなの? ミハルはそんな能力を聞いた事ないんだけど」


 「エイドさんの言う通り、周囲の状況をマップとして見れるから地図を買う必要がないよ」


 まぁ実際はスキルのお陰で見れるんじゃなくてFPSゲームの仕様だから見れるんだけれども、エイド教官達にFPSの仕様だと説明しても、 何を言ってるか分からない。 って言われそうだから俺が取得しているスキルの力って事にしている。


 「・・・・・・ウソ吐いてるわね」


 「「ハァ?」」


 「壁の向こうを見たりするスキル【透視】や、周囲の人や魔物の気配を感じる【気配】スキルや、周囲の状況を何となく把握するスキルは聞いた事あるけれど、地形をマップにして見る事が出来るスキルなんてミハルは聞いた事がないわ!」


 「まぁお前の言う通りだな。俺もそんなスキルを聞いた事がないが」


 「でしょ! だからウソを吐いてないで、今すぐマップを買いに行きなさいっ!!」


 うわっ!? 鋭いのかアホな子なのかよく分からないなぁ。それとエイド教官の言葉を遮ながら言わない方が良いんじゃない? 怒るかもしれなよ?


 「・・・・・・ミハルちゃんが私の能力を信じるかどうかは勝手だけど、試験中にアドバイスするのは違反だと思うよ」


 「えっ!? こんな話しが?」


 ミハルちゃんは慌てたようすを見せながらエイド教官に顔を向ける。


 「まぁギリギリセーフラインだな。もしお前がエルライナの手を引っ張りながら地図を買いに行かせようとしていたら、俺がお前を迷宮の外に連れ出して待機させていた」


 「ウソッ!?」


 「だから安易な考えで発言するな。良いな?」


 「・・・・・・分かったわ。今度から注意する」


 ミハルちゃんが不機嫌なのは若干気になるが大人しくなってくれて良かった。


 「このまま進んで一つ目の十字路を右に曲って、真っすぐ歩いて行けば下に降りる階段があるよ」


 「はぁ? アンタはなにを出まかせ言ってるのよ」


 「まぁ、こうしてるのも時間の無駄だから私について来て。ミハルちゃんが遅れる様だったら置いて行くよ」


 俺はそう言った後に、そそくさと歩き始めるとそれについて行くようにエイド教官達も歩き始める。


 余りミハルちゃんの話を聞入らない方が良いな。長話になりそうだし、なによりも話していると衝突の元になりそうだ。


 「ちょっ、待ちなさいよっ!!」


「ミハル!」


 「なによっ!?」


 「これはエルライナの試験だ。お前がエルライナに言う事はなにもない。黙ってアイツについて行くんだ。良いな? 分かったな?」


 「ウグッ!?」


 威圧感がここまでくるって事は、多分エイドさんがミハルちゃんを睨んでるんだと思う。エイド教官はエイド教官は強いからなぁ〜・・・・・・そこそこね。


 「・・・・・・分かったわよ! ついて行けば良いんでしょっ!!」


 「それでよし。エルライナ、進んでくれ」


 「了解です」


 今度こそエイド教官達を先導する様にダンジョンを進んで行く。


 「あそこにトラップがあるから気をつけて下さい。あっちにもトラップがありますね」


 「スゴいな。お前がいれば楽にダンジョンを進めそうだな」


 「そうですか?」


 「ああ、ダンジョンに出てくるモンスターは厄介と言えば厄介なんだが罠の方が厄介なんだ。パーティーに罠師がいれば良いんだが、いない場合は見えないトラップに怯えながら進まないと行けないからツラい思いをするパーティーが多い」


 「なら、罠師を募集すれば良いと思うんですが?」


 「そう思うだろ? 実は罠師自体が不人気職だから罠師が少ないんだ。事と場合によっては罠師の取り合いが総合ギルド起きる時がある」


 へぇ〜、そうなんだ。


 「関係ない話しになるが、一応この事はギルド長に報告しておくぞ」


 「はい」


 まぁラミュールさんなら知られてもいいかな。


 「それともう一つ言っておくと、お前自身注意していろよ」


 「えっ! どうしてですか?」


 「ハッキリ言おう、お前の実力とその能力は強力だ。だからお前を目当てに勧誘するパーティーが出てくるだろうな」


 「う〜ん・・・・・・普通に断れば良い話じゃないんですか?」


 「普通ならそれで済む話なんだが、しつこいヤツになるとスゴいぞ。総合ギルド内での勧誘だけじゃなく泊まっている宿に押し入ってからウンザリするほど勧誘してくるらしいからな。本当に気をつけた方がいいぞ」


 宿まで押し入ったらストーカーのレベルじゃないの?


 「そう言う事って総合ギルドで対策をしてないんですか?」


 「勧誘はしつこくしないように。と総合ギルドで言ってるんだが減らないんだ。
 それに発覚したとしても、口頭注意だけで終わるからなぁ・・・・・・俺達に期待しない方がいいぞ」


 「総合ギルドの悩み種なんですね。もうすぐ十字路に、ん?」


 『注意! 十二時方向に危険を感知。敵の可能性あり』


 「どうしたんだ。エルライナ?」


 「前から敵が三体来ます。動きが遅いからぁ・・・・・・ゴブリン系かな? 注意して下さいね」


 まだ見えてはないがORIGIN-12を構えて、ゴブリン達を待ち伏せする。


 「分かった。お前も身構えておけよ」


 「えっ!? ・・・・・・ええ?」


 ミハルちゃんは、 信じて良いのか分からない。 みたいな顔になってるが気にせずに待ち続けていると。


 「・・・・・・来た」


 薄暗い道の先からゴブリン達がこっちに向かって歩いて来る。向こうも俺達の存在に気づいたのか、 ギャァ! ギャァ! と言いながら走って来た。


 遠いな。もう少し惹きつけてないとな。


 ゴブリンの ギャァ! ギャァ! と言う声を聞きながら、先頭を走るゴブリンを狙いを定めてからORIGIN-12の射程距離に入って来るのを待つ。


 まだだ・・・・・・まだ・・・・・・今だ!!


 俺はトリガーを引き先頭を走るゴブリンの身体に00Bダブルオーバックを撃つと、仰け反りながら地面に倒れて行く。


 先ずは一匹。


 残った二匹のゴブリン達は足を止めて、ギャァ! ギャァ! 言いながら倒れた仲間を見ている。


 隙だらけだな。


 そう思いながら左側のゴブリンに狙い定めてトリガーを絞ると、パシンッ!! と言う音とともに横っ飛びしながら地面に崩れて行き、立て続けに隣にいたゴブリンも撃つと突き飛ばされるような形で地面に倒れていく。


 う〜ん、オーバーキルだったかな? ここまでアッサリ倒せるとは思わなかった。


 そう思いながら残りの二匹を同じように倒していく。その後に念のために周囲を見て危険がないか確認する。


 よし、近くには敵はいないな。


 「・・・・・・クリア」


 「な、なによっ! なによ今のはっ!!」


 ああ〜、ミハルちゃんが吠え始めちゃったよ。


 「私の武器でゴブリンを倒しただけだよ」


 「説明になってないわよ! どうやって倒したの? その武器は一体なに?」


 「ミハルちゃんストップッ!!」


 「なによ。なにか文句あるの?」


 「今は試験に集中したいから答えられないよ。理由分かるよね?」


 ミハルちゃんはムッとした顔をするがそれ以上言って来ない。恐らくミハルちゃん自身も、この場で質問攻めにしたらいけないと分かったんだろうね。


 「・・・・・・分かったわよ。でも気になるから後で教えてちょうだい」


 「うん、それじゃあ魔石を回収してから行きましょうか」


  「フンッ!」


 ホント、ミハルちゃんはツンデレだね〜。


 そう思いながらゆかに落ちている親指の爪ほどの大きさの魔石を拾うと、アイテムボックスの中に入れるからダンジョンを進み始める。


 「ところでエイド教官」


 「ん、どうしたエルライナ?」


 「試験に関係ない質問あるんですが、いいですか?」


 「試験に関係ないのなら言っていいぞ」


 「ダンジョンで取れる魔石って、一体なにに使うんですか? って、おっと右の通路に行きます」


 「あいよ」


 「本当に十字路があった」


 一名だけ驚いている人がいるが気にせず進む。


 「魔石使い道についてなら答えられるな。つーか逆に聞くがお前は魔石の使い道を知らないのか?」


 「街灯に使ってるのと、家の照明にぐらいしか知らないです」


 照明に使っているとは言え、王都を見る限り普及率は少ない見たいだけどね。


 「確かに聖属性の付いた魔石を照明として使うのも使い道の一つだが、他にも様々な使い道があるんだ。例えば・・・・・・それぞれの属性の付いた魔石を剣に付ければ、[火の剣]になるし、[風の剣]にもなる。
 そして魔石事態に魔力を込めれば、そのまま魔法になる。無色透明な魔石以外の物はだけどな」


 「フーン、あの小さいのがねぇ〜・・・・・・」


 あ、でも。ゴブリンがドロップした魔石って無色透明だから魔力を込めても意味がない。てか俺に魔力自体がないから使えないかぁ。


 「一応言っておくが、お前が拾ったようなサイズの魔石に属性が付いていたとしても使い物にならないぞ」


  いま聞き捨てならない言葉を聞いた気がする!


 「総合ギルドはこんな小さい魔石でも買い取ってくれますよね?」


 「ああ、小さな魔石集めて結合させれば大きくなるからな」


 なぬっ!? いま良いことを聞いた気がするっ!!


 「ただ魔石に結合させる作業と属性を付ける作業が出来るのは錬金術師だけだ。だからエルライナ、お前じゃ絶対に出来ないぞ」


  「えっ!?」


 「お前、自分出来るんじゃないか? と思っていただろう?」


 「・・・・・・はい」


 「プッ! そうだろうと思った。知識が疎いところがあるからな」


 うわっ!? エイド教官に笑われてる。恥ずかしいなぁ・・・・・・ん?


 『注意! 十二時方向に危険を検知。先程と同じ敵の可能性あり』


 もうそろそろ階段に着くところで、単体のゴブリンの登場か。


 「もうすぐ階段に着きますよ。後、この先にゴブリンもいます」


 「分かった」


 「マップの能力がウソか本当か分かるわね」


 まぁミハルちゃんが自身が俺の能力を信じられないと言う気持ちも分かるんだけども、いつまでも不機嫌そうな顔をしないで欲しい。


 「・・・・・・敵発見」


 俺はそう言った後に階段近くにいるゴブリンを撃ってから、念の為に周囲を見回す。


 「もう周囲に敵がいないみたいなので魔石を回収してから下に降りましょうか」


 「おう、お前の試験だからお前の自由にしろ」


 まぁエイド教官の言う通りだね。


 「ウソッ! じゃあさっきの話した能力は本当の話なの?」


 驚いているミハルちゃんを無視しながら魔石を拾うと、origin-12を構えながら階段を覗いて安全を確認を安全かどうかする。


 「・・・・・・大丈夫そう。このまま進みますよ」


 「ああ分かった。ミハル! ボーッとしてないでついて来いっ!!」


 「え、あ! はいっ!!」


 二人が俺の近くまで来たのを確認すると下の階に降りるのであった。

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