クラス転移したけど私(俺)だけFPSプレイヤーに転生
プロローグ2
 「どう、落ち着いた?」
 『はい、落ち着いたんですけどぉ・・・・・・どうしてこうなったんですか?』
 「キミを含めたクラス全員を異世界に転移させようとしたあの時に、キミだけ失敗しちゃったんだ」
 失敗、何か不備があったんですか?
 すると神様は口元に手を当てて今にも笑い出しそうな顔しながら説明を始める。
 「プッ! ・・・・・・原因はね。 キミが立っていた位置はねププッ! 転移の魔法陣の効果が効くか効かないかの位置に立っていたのと、ククッ! 後、黒板の縁にしがみ付いていたのが転移の妨げになってしまったんだ・・・・・・クスクスッ! ドアや机にしがみ付くのは想定していたから魔法陣の術式に組み込んでいたんだけれども、あんなのは僕の想定外だったから魔法陣のプログラムに組み込んで無かったよ。ヒヒッ! で、結果的に転移自体は出来たけれども身体と魂が離れた状態で、別々の場所へ転移してしまったんだ」
 成る程、こうなった理由は分かった。
 『じゃあ俺の身体は何処に行ったんですか?』
 「世界と世界の狭間に転移した後に消滅したよ。僕は回収しようとしたけど後一歩ってところで出来なかったんだ・・・・・・ホント、ゴメンね」
 
 そんな、俺の異世界冒険が始まる前に死ぬなんて・・・・・・なんて酷いバッドエンドなんだっ!!
 「一応今更言っとくけど今のキミの状態だと、それも聞こえてるから気を付けないといけないよ」
 『えっ! そうなんですか!!?』
 「そうだよ。体が無いから考えている事も筒抜けになっちゃうんだ。それよりも、そろそろ本題に入ろうか。時間も惜しいし」
 彼はそう言うと何も無い所から水晶を出して空中に浮かばせる。すると水晶の中から見たこともない大陸が見えてきた。
 「さっきの話を詳しく説明するとキミはこの水晶に映るここの大陸、ガイラスの箱庭の北の大陸にクラスメイトと一緒に転移する予定だったんだけどぉ・・・・・・キミがあんな事をするから転移が出来なかった」
 『 ウッ!? 面目無いです』
 「それでね。元の世界に戻すのは不可能だから、キミをクラスメイトが近くに居る場所に転生させてあげようと思っているんだけどさ、キミはどうかな? クラスメイトの所に行きたい?」
  『嫌だ、お断りしますっ!!』
 「あぁ、やっぱりね。そう言うと思ったよ」
 どうやら、神様は俺が嫌がる事情が分かるみたいだ。もしかして調べたのか?
 「キミは彼らと会いたくないんだね。仲が結構悪かったもんね」
 そう、神様の言うとおり俺はクラスメイトと仲が悪い。強いて言うなら同じ世界に行くぐらいなら、地獄の底に行った方がマシだっ!! あと俺はRPG派では無くFPSゲーム派だっつうの!! あぁ〜・・・・・・帰ってあのVRMMOの続きをしたい。もう、身体が消えちゃったからVRMMOを出来る状態じゃ無いけどさ。
 「ふ〜ん・・・・・・なるほど」
 ん? 神様が水晶に向かって何かし始めた。多分俺の事を調べているのか?
神様は うんうん とか 成る程! とか言った後に顎に手を当ててしばらく考ると ヨシッ! と言ってこっちを向いて来た。
 「キミが夢中になってやってたFPSゲームの武器と乗り物を転生後に使える様にしてあげるよ! もちろんキミのFPSのデータ付きでね!」
 『・・・・・・どう言う事なんですか?』
 「キミのクラスメイトをゲームで言えばRPGのプレイヤーとしてガイラスの箱庭に転移させたけど、キミの場合はそれとは別のFPSプレイヤーにして転生させてあげるよって事だよ!」
 『何それ、そんな事出来るんですか?』
 「僕の力なら出来るよ」
 『やったぁっ!! あ、でも場所が問題だなぁ・・・・・・クラスメイトと同じ所に行くの?』
 「同じ世界だけど、転生する場所が違うよ。キミが転生する場所から、クラスメイトがいる所まで普通に旅をすると四ヶ月以上、五ヶ月未満で着く距離だから会おうにも簡単に会えないよ」
 自分の好きな銃が使えて好きな乗り物を乗り回せるのは魅力的だ。クラスメイトに会ったらぁ・・・・・・まぁ、会ったら会ったで自分で対処すれば良いしね。てか多分、いや絶対俺に会おうとする奴は居ないと思う! 何か、異世界に行きたくなって来た!
  『お願いします! 自分をRPGプレイヤーじゃなくて、FPSプレイヤーで転生させて下さい!』
 「よろしい。じゃあ転生前に注意事項を言うよ」
 『はい!』
『まず、キミがやっていたVRMMOのデータとキミの生前と同じ形の身体をこっちで用意するよ。それが揃ったらキミ、もとい魂を身体に組み込むだけの簡単な作業だけど問題があるんだ」
『問題・・・・・・ですか?』 
 「うん、その問題って言うのはね。魔法が一切使えなくなる事と勇者じゃなくなる事さ」
 『魔法が一切使えなくなる・・・・・・もしかしてあのゲームに魔法と勇者が無いからですか?』
 「その通りだよ。でもその反面ちゃんと利点はあるよ」
 『勇者はともかく魔法が使えないけど利点がある・・・・・・どういうことですか?』
 「それはねぇ〜・・・・・・魔法による状態異常が効かなくなる事! 例えば麻痺や呪いとかはどんなに強力なのを受けても効かないんだっ!! あ、でも因みに攻撃魔法は効くから注意してね」
 『はい、分かりました!』
 「残りは転生後に説明するから安心してね。あと個人的なお願いだけどさ、勇者がいるけど出来ればこの世界を救って欲しいなぁ〜。と思っているよ。勇者がいるから大丈夫だと思うけどさ」
 ・・・・・・俺はアイツらが勇者で大丈夫なのか? と今でも思ってますよ。
 「それじゃあ始めるけど大丈夫かな?」
 『大丈夫です!』
 「うんうん!転生開始!」
 神様がそう言った後に何か眠たくなって来た。意識を失う前に 頑張ってね と聞こえた気がした・・・・・・。
     〜〜〜 神様 side 〜〜〜
 
 「ふぅ・・・・・・やっと終わった。流石に緊張したよ」
 いやぁ、まさか転移がこんな形で失敗するとは思っても見なかった。魔法陣の見直しをしないといけないね。今度は黒板にしがみ付かれても転移できる様にね・・・・・・ん?
 「あのぅ、ガイラス様・・・・・・彼の転生は終わりましたか?」
 彼女は 女神メルティナス この事態を起こした元凶でもある。まぁ円滑に終わる為に彼には黙ってたけどね。
 「終わったよ。それと僕は前からキミに言ってたよね? あの転移魔法陣は普通の魔法の様に魔力を込めれば込める程強くなる訳じゃないって言ったよね」
 「はい、ごめんなさい」
 彼女は反省しているが事の重大性に気づいていないから説明をした方がいいね。
 「全くキミはぁ・・・・・・今回倉本くんの魂がここに来たから良かったものの、下手したら世界の狭間で、魂ごと完全消滅していたんだよ」
 「はい」
 「それにあの転移魔法での僕達の役目は調整だけなんだよ。僕が気がついて介入していなかったら校舎がまるごとお城に転移して転移先のお城を壊していたか、倉本くんを含めたあのクラスの子供達がキミの魔力で魂ごと消滅していたかも知れなかったんだよ」
 彼女の顔が青ざめていく。とんでもない過ちを犯そうとしていた事に気付いたみたいだ。
 「これからは注意してね。じゃあ仕事に戻ってね」
 「はい・・・・・・分かりました」
 彼女は自分の仕事場にトボトボ戻って行く。
 しかしまぁ、今回は スムーズに終わったね。
前にも、他の女神が間違えて死なせてしまった人が一人いたんだけれども、その人は僕達並みの高い能力を要求するし、スキルも全部使える様にも要求された。挙げ句の果てに莫大なお金を転生後に渡してくれって言われた。
 もう、その人はとっくの昔に亡くなってしまったけどね。しかも呆気なく第二の人生を終わらせちゃったし。
 「ふふっ、面白そうな子だったね。途中から思っている事が筒抜けになってる事を忘れてるしさ・・・・・・さて、そろそろ彼が着いた頃かなぁ~・・・・・・って・・・あ、あれぇ?」
 オカシイヨ、ドオシテコウナッタノ・・・・あっ!?
 「彼に怒られるかな?」
 この時、神様は自分のミスに気付いた。だが、覆水盆に返らず。今更元には戻せないのであった。
 『はい、落ち着いたんですけどぉ・・・・・・どうしてこうなったんですか?』
 「キミを含めたクラス全員を異世界に転移させようとしたあの時に、キミだけ失敗しちゃったんだ」
 失敗、何か不備があったんですか?
 すると神様は口元に手を当てて今にも笑い出しそうな顔しながら説明を始める。
 「プッ! ・・・・・・原因はね。 キミが立っていた位置はねププッ! 転移の魔法陣の効果が効くか効かないかの位置に立っていたのと、ククッ! 後、黒板の縁にしがみ付いていたのが転移の妨げになってしまったんだ・・・・・・クスクスッ! ドアや机にしがみ付くのは想定していたから魔法陣の術式に組み込んでいたんだけれども、あんなのは僕の想定外だったから魔法陣のプログラムに組み込んで無かったよ。ヒヒッ! で、結果的に転移自体は出来たけれども身体と魂が離れた状態で、別々の場所へ転移してしまったんだ」
 成る程、こうなった理由は分かった。
 『じゃあ俺の身体は何処に行ったんですか?』
 「世界と世界の狭間に転移した後に消滅したよ。僕は回収しようとしたけど後一歩ってところで出来なかったんだ・・・・・・ホント、ゴメンね」
 
 そんな、俺の異世界冒険が始まる前に死ぬなんて・・・・・・なんて酷いバッドエンドなんだっ!!
 「一応今更言っとくけど今のキミの状態だと、それも聞こえてるから気を付けないといけないよ」
 『えっ! そうなんですか!!?』
 「そうだよ。体が無いから考えている事も筒抜けになっちゃうんだ。それよりも、そろそろ本題に入ろうか。時間も惜しいし」
 彼はそう言うと何も無い所から水晶を出して空中に浮かばせる。すると水晶の中から見たこともない大陸が見えてきた。
 「さっきの話を詳しく説明するとキミはこの水晶に映るここの大陸、ガイラスの箱庭の北の大陸にクラスメイトと一緒に転移する予定だったんだけどぉ・・・・・・キミがあんな事をするから転移が出来なかった」
 『 ウッ!? 面目無いです』
 「それでね。元の世界に戻すのは不可能だから、キミをクラスメイトが近くに居る場所に転生させてあげようと思っているんだけどさ、キミはどうかな? クラスメイトの所に行きたい?」
  『嫌だ、お断りしますっ!!』
 「あぁ、やっぱりね。そう言うと思ったよ」
 どうやら、神様は俺が嫌がる事情が分かるみたいだ。もしかして調べたのか?
 「キミは彼らと会いたくないんだね。仲が結構悪かったもんね」
 そう、神様の言うとおり俺はクラスメイトと仲が悪い。強いて言うなら同じ世界に行くぐらいなら、地獄の底に行った方がマシだっ!! あと俺はRPG派では無くFPSゲーム派だっつうの!! あぁ〜・・・・・・帰ってあのVRMMOの続きをしたい。もう、身体が消えちゃったからVRMMOを出来る状態じゃ無いけどさ。
 「ふ〜ん・・・・・・なるほど」
 ん? 神様が水晶に向かって何かし始めた。多分俺の事を調べているのか?
神様は うんうん とか 成る程! とか言った後に顎に手を当ててしばらく考ると ヨシッ! と言ってこっちを向いて来た。
 「キミが夢中になってやってたFPSゲームの武器と乗り物を転生後に使える様にしてあげるよ! もちろんキミのFPSのデータ付きでね!」
 『・・・・・・どう言う事なんですか?』
 「キミのクラスメイトをゲームで言えばRPGのプレイヤーとしてガイラスの箱庭に転移させたけど、キミの場合はそれとは別のFPSプレイヤーにして転生させてあげるよって事だよ!」
 『何それ、そんな事出来るんですか?』
 「僕の力なら出来るよ」
 『やったぁっ!! あ、でも場所が問題だなぁ・・・・・・クラスメイトと同じ所に行くの?』
 「同じ世界だけど、転生する場所が違うよ。キミが転生する場所から、クラスメイトがいる所まで普通に旅をすると四ヶ月以上、五ヶ月未満で着く距離だから会おうにも簡単に会えないよ」
 自分の好きな銃が使えて好きな乗り物を乗り回せるのは魅力的だ。クラスメイトに会ったらぁ・・・・・・まぁ、会ったら会ったで自分で対処すれば良いしね。てか多分、いや絶対俺に会おうとする奴は居ないと思う! 何か、異世界に行きたくなって来た!
  『お願いします! 自分をRPGプレイヤーじゃなくて、FPSプレイヤーで転生させて下さい!』
 「よろしい。じゃあ転生前に注意事項を言うよ」
 『はい!』
『まず、キミがやっていたVRMMOのデータとキミの生前と同じ形の身体をこっちで用意するよ。それが揃ったらキミ、もとい魂を身体に組み込むだけの簡単な作業だけど問題があるんだ」
『問題・・・・・・ですか?』 
 「うん、その問題って言うのはね。魔法が一切使えなくなる事と勇者じゃなくなる事さ」
 『魔法が一切使えなくなる・・・・・・もしかしてあのゲームに魔法と勇者が無いからですか?』
 「その通りだよ。でもその反面ちゃんと利点はあるよ」
 『勇者はともかく魔法が使えないけど利点がある・・・・・・どういうことですか?』
 「それはねぇ〜・・・・・・魔法による状態異常が効かなくなる事! 例えば麻痺や呪いとかはどんなに強力なのを受けても効かないんだっ!! あ、でも因みに攻撃魔法は効くから注意してね」
 『はい、分かりました!』
 「残りは転生後に説明するから安心してね。あと個人的なお願いだけどさ、勇者がいるけど出来ればこの世界を救って欲しいなぁ〜。と思っているよ。勇者がいるから大丈夫だと思うけどさ」
 ・・・・・・俺はアイツらが勇者で大丈夫なのか? と今でも思ってますよ。
 「それじゃあ始めるけど大丈夫かな?」
 『大丈夫です!』
 「うんうん!転生開始!」
 神様がそう言った後に何か眠たくなって来た。意識を失う前に 頑張ってね と聞こえた気がした・・・・・・。
     〜〜〜 神様 side 〜〜〜
 
 「ふぅ・・・・・・やっと終わった。流石に緊張したよ」
 いやぁ、まさか転移がこんな形で失敗するとは思っても見なかった。魔法陣の見直しをしないといけないね。今度は黒板にしがみ付かれても転移できる様にね・・・・・・ん?
 「あのぅ、ガイラス様・・・・・・彼の転生は終わりましたか?」
 彼女は 女神メルティナス この事態を起こした元凶でもある。まぁ円滑に終わる為に彼には黙ってたけどね。
 「終わったよ。それと僕は前からキミに言ってたよね? あの転移魔法陣は普通の魔法の様に魔力を込めれば込める程強くなる訳じゃないって言ったよね」
 「はい、ごめんなさい」
 彼女は反省しているが事の重大性に気づいていないから説明をした方がいいね。
 「全くキミはぁ・・・・・・今回倉本くんの魂がここに来たから良かったものの、下手したら世界の狭間で、魂ごと完全消滅していたんだよ」
 「はい」
 「それにあの転移魔法での僕達の役目は調整だけなんだよ。僕が気がついて介入していなかったら校舎がまるごとお城に転移して転移先のお城を壊していたか、倉本くんを含めたあのクラスの子供達がキミの魔力で魂ごと消滅していたかも知れなかったんだよ」
 彼女の顔が青ざめていく。とんでもない過ちを犯そうとしていた事に気付いたみたいだ。
 「これからは注意してね。じゃあ仕事に戻ってね」
 「はい・・・・・・分かりました」
 彼女は自分の仕事場にトボトボ戻って行く。
 しかしまぁ、今回は スムーズに終わったね。
前にも、他の女神が間違えて死なせてしまった人が一人いたんだけれども、その人は僕達並みの高い能力を要求するし、スキルも全部使える様にも要求された。挙げ句の果てに莫大なお金を転生後に渡してくれって言われた。
 もう、その人はとっくの昔に亡くなってしまったけどね。しかも呆気なく第二の人生を終わらせちゃったし。
 「ふふっ、面白そうな子だったね。途中から思っている事が筒抜けになってる事を忘れてるしさ・・・・・・さて、そろそろ彼が着いた頃かなぁ~・・・・・・って・・・あ、あれぇ?」
 オカシイヨ、ドオシテコウナッタノ・・・・あっ!?
 「彼に怒られるかな?」
 この時、神様は自分のミスに気付いた。だが、覆水盆に返らず。今更元には戻せないのであった。
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