45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第239話 おっさんまた倒れる

ボー・・・・・・
ほけー・・・・・・
何やらやる気が出ないねえ・・・・
何となくボーっとしてると、何やら声が聞こえてきたよ。

「またなのですか?」
「今度は風呂でだって?」
「今は容態は落ち着いてるから、心配ないから落ち着こう、ね。」
「やはり私のせいなのか?シラカワはどこかおかしいのか?」
「ナターリヤさんの所為じゃ・・・ないから安心して?シラカワさんね、1人で何でもしようと無理やり色々としてるのよ。ナターリヤさんとの勝負だって、エルヴィーラさんや、ウェンディさん、カトリーンさんや十六夜さん達が、まとめて襲えば何とかなったんじゃないかな?それをしないで自分で解決しようとしてるのね。」
「部下に任せばいい事なのにしないのか?」
「そのあたりの事はね・・・・私はシラカワさんと同じ所の出身だから分かるけれど、女性に無理をさせたくないのよ。」
「何を言ってるのか分からないが、シラカワは貴族なんだろう?なら妻であろうと使えるものはみな使うのが筋。女性だろうと能力があれば戦わすのが当たり前では?」
「そこなんじゃがのう、主はどうやら女性にはなるべく安全な所にいてもらいたいようでのう、妾のように頑丈な女子でなくては、危険な所には極力連れて行かないようにしておる節がある。」
「よくわからない価値観ね!シラカワさんが異世界人とは聞いているけれど、一体どういった所から来たの?」
「えっとね・・・・私達の国では、もう70年以上戦争がないのね。そして、かなり平和なのよ。シラカワさんもこちらに来るまでは、多分剣なんて持った事も無いし、ましてや魔術を使用した事も無いし、そもそも魔術そのものが無かったわ。恐らく人に危害を加えた事なんてないんじゃないかしら?刃物で生き物を切るなんて事も無かったと思うわ。」
「ちょっと想像できない世界ね・・・・」
「そんな価値観だから、そして、女性は力が弱く、男性は女性を守るものと無意識に思ってるはず。そしてね、向こうでは結婚相手は1人だけ。こちらみたいに複数の人と結婚するとか、考えられないのよ。その考えに板挟みになってるのよ。」
「妾もシラカワが倒れる所を何度か目の当たりにしとるのじゃが、主は夜遅くまで色々と書斎でやっておってのう。アイテムの研究やら向こうの世界に帰る手段の研究やら、それこそ寝ておらんのではないかと思う時もしばしば見受けられるしのう。」
「それでね、私たちはなるべく旦那さまが負の思想を抱え込まないように、夜は妻のうちだれかを必ず傍に居させてるのよ。旦那さまにはうそを言ってるのだけれど、いくら貴族でもこんなに沢山の妻はいらないのね。でも、旦那さまには定期的に新たな刺激を・・・・私達が考えたのは新たな妻を娶ってもらう事なんだけど・・・・こうして負の感情を呼び起こさないようにしてるのよ。」

・・・・おっさんおかしいと思ってたんだよ。
何でこんなに妻を娶らなくちゃいけないのか。
おっさん知らず知らず無理してたのか・・・・。
ちょっと色々しばらく休むか・・・・。
ただ、戦争が終わらないと休められないかなあ?

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