45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第176話 作製したゲートがおかしい

で、肝心の教会の報告は次の日になってね、教会の神父はアルフォンシーナが太鼓判を押した人物がする事になっててね、他の街の教会にもアルフォンシーナがちゃんと選んでくれたみたいで。
下手な人物だと、欲望のため、教会を利用し、本来の機能を有しないらしくてね。なのでそこは厳しく選考したらしくて。
教会はアルフォンシーナに任せれば安心だね。

・・・・
・・・
・・


こうしている間にもおっさんはゲートの製作を毎日行っててね。
一日3組が限度だけど。
自身の領と帝都に渡す分とをね、作製してるんだよ。
これが中々疲れてね。
そしてある日、おっさん、書斎でおっさん達を召喚したゲートを調べつつ、ぼーっとしながらゲートを作製してね。ついうとうとしながら作製してたら間違って調べてたゲートの方に魔力を流しながら作製しちゃっててね。
どうも出来上がったゲートが変でね。
ゲートに付属の表示プレートを確認してみても、いつもの表示が出てなくて、何やらぼんやり映ってるんだよ。
何やらピントが合ってないぼやけた感じでね。
全体的に濃い茶色っぽい色でね。
結局何が映ってるのかわからなかったんだけど、おっさん眠くてね。
分からないまま寝ちゃったよ。

そして翌朝、昨日作製に失敗した?ゲートを確認してみたんだけど、表示プレートに昨日確認できなかった映像が、少しわかるようになっててね、何やら椅子?が映ってるような気がして。
そしてちょっと見てみると、たまに何かが通ってくような感じでね。
あれ?何か人が映ってる?
あれ?近付いてくる?
ううぉ!
人の顔がアップで映ってるな、これ。ぼやけててよく分からないけど・・・・子供?
あれ?ひょっとして息子じゃない?
どういう事だこれ?

おっさんちょっと閃いて、先ずは表示プレートをいじってみるけど何も変化がなくってね。
そして次にゲートの本体を見てみると・・・・中心が何やら鈍い輝きを放っててね。
顔を見ると近づけてみると、かすかに何か聞こえるんだよ。
”あー”
とか”ぶー”
とか”あうー”
とか。
ひょっとして繋がってる?
おっさん恐る恐るゲートの中心を触ってみると、何やら手が中に入っていってね。
ただ、痛い!ちょっと中に入っただけで激痛がしてね。たまらず手を引き上げると痛みが引いて。
もう一度ゲートに手を入れると、今度は肘あたりまで入っていって。
何だこの締め付けるような痛みは!
そして何とか肩まで腕を入れたら、手に何かが触れてね。
何か柔らかいものがおっさんの手に触れていて、表示プレートを見ると腕と、子供?が映っていて、子供が映ってる腕に触れてるのが映ってる・・・・これおっさんの腕だよね。
おっさん試しにゲート等での隙間・・・・殆ど無いけど、息子の名前を呼んでみたんだよ。
遼太郎りょうたろう?」
すると、ゲートの向こうからかすかに
”うー?だうだう?”

とか聞こえてね。
そしておっさん、
「遼太郎、お父さんだよ!お母さん呼んできてくれない?」
そうしたら、息子は”まーまー”
とか言いながらどこかへ行ってしまって、そうしたら、どうやら妻がこちらに来てね。
何せ腕が床から生えていて、ギョッとしたみたいなんだけど、何か察したみたいでね。
「えっ?もしかして・・・・こうちゃん?こうちゃんなのね?」
そうかすかに聞こえ、
おっさん叫んだよ。
「そうだよ!友里奈ゆりな!」
どうやら聞こえたのか、おっさんの手を握ってくれて。
おっさんも握り返したんだけど、どうやらこれ以上身体が向こうにいけなくてね。
何とか会話が出来てるんだけど、もう腕の痛みが半端なく、それでも我慢してたんだけどね。
どうやらゲートのこの隙間が限界に来たのか、さらに締め付けが激しくなって、おっさん耐えられずに腕を引いたんだよ。
そうしたらもう何やら腕の感覚が変と言うかどうやら骨が砕けてる感じでね。
たまらずポーション探して飲んだよ。
痛すぎて集中できず、魔術で回復できなくてね。

そして妻の声がだんだん聞こえなくなって、ついにゲートの中心の光が消えてね。いや、わずかに光ってるんだけど、指一本が限度な感じ?
で、おっさんあまりにも体力消耗してしまって、その場で倒れてしまったよ。

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