45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第154話 対モーヴェ商会・作戦開始

おっさん、見守るしかないんだよね・・・・

早速リュシエンヌとジョスリーヌが護衛を引きつれ出発したよ。
先ずはロートレック公爵の館から近い所からって事でね。

今回、わざと取られるように収納カバン持たせてるけど、それとは別に護衛をしてくれてる女性陣に持たせてるんだよね。
万が一の時は本気で戦ってもらうんだけど、今回はあくまでカバンを取られるように仕向けるのが本命。
なので、身の危険性が無いようならわざと弱いふりしてもらうんだけどね、これが中々難しくてね。
カトリーンや十六夜はかなり強いから、弱いふりをするのが思いのほか難しいらしくてね。
帰ってきては愚痴っていたよ。
「主よ、これは中々に難儀な事じゃな。わざと弱いふりをするのも存外難しゅうてな。もし襲撃を受けて相手を倒してしもうても許しておくれよ。」
いや、倒しちゃったら駄目だからね、カトリーン。竜化なんて論外だよ。

そして十六夜は
「旦那さま、弱いふりをするのは疲れてしまいます・・・・」
慣れない事をするのは疲れるよね。ちゃんとできたらご褒美上げるからと宥めたよ。

カトリーンも十六夜もご褒美に目がくらんだのか、期待を胸に出発していったよ。

時々オリアーナやロニーさんが来てくれてね、買い取った作物を見てくれてるんだけど、どれも品質が良いらしくてね。なかなかの高値で売れるそうだよ。
そして、モーヴェ商会の動きなんだけど、どうやら怪しげな者と密かに会っているらしく、近いうちに襲撃があるんじゃないかって報告してくれたよ。
なるべく穏便に済ませたいね。

そしてね、密かにモーヴェ商会を監視してるんだけど、ロニーさんが隠密行動のできるスキル持ちの人間を雇ってて、見張らせてるんだよね。今回の報告もその人からのなんだって。

そしておっさん、久しぶりにメーネアちゃんと香苗ちゃんとゆっくり過ごしてるんだよね。
まだお腹のふくらみは目立ってないんだけど、2人のおなかには新たな命が宿ってるんだなと思うと、感慨深い気持ちになっちゃうよ。

「メーネアちゃん、気持ち悪いだろうけど、少しは動いてね。足がむくんだりしちゃうからね。」
「旦那さま、ありがとうございます。悪阻とおっしゃいました?かなりきつく、正直を申せば起き上がるのも大変なのですが、確かに脚がかなりむくんでまいりましたので、できうる限り歩いてみたいと思います。」
メーネアちゃんの悪阻は深刻でね。これはなった人じゃないと分からないんだけど、普通の食べ物が駄目、においも駄目、下手したら水も駄目。
妻が妊娠した時はトマトとヨーグルト、炭酸水と何故かポテチで乗り切ったっけ。
2人目の時はこれらの食べ物が駄目でね、甘いものを食べてたっけ。

メーネアちゃんは起きるのもしんどそうでね、本当いうと歩かすのって酷な話なんだけど、あちこちむくんだりしちゃうから、少しは動かしたほうが良いからね、ちょっとだけでも動いてもらうようにしてるんだよね。

一方の香苗ちゃん、何故か悪阻もなく食欲旺盛でね。
「旦那さま、このスープとっても美味しいんですよ!一緒に食べませんか?」
そんなに食べちゃうと太っちゃうから気を付けてねって言っといたよ。
体重が増えるのは当たり前なんだけど、増えすぎちゃうと妊娠中毒症になっちゃうかもだからね、適切な体重を維持するように言ってあるんだよ。

そして大塚さんが毎日何度も足を運んでくれてね、妊婦さん方をチェックしてくれててね。
本物のお医者さんだからかなり安心だよ。
で、救出した2人の事を聞くと、最近は落ち着いてきて、色々喋れるようになってきたんだって。
近いうちに外に出れるんじゃないかって。よかったよ。このまま精神をこじらせて廃人同様になってしまったらって気が気じゃなかったからね。

・・・・
・・・
・・



          

「45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く