勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしい

第274話 食料その他はどうするの?

僕は思いっきり勘違いしていました。
1000人がここに来ている、そう思ってたんです。

ですが、現実は1000人ではなく、2000人来ているようです。

僕はここに人を呼んだ面々に問いかけます。

「ねえ、人が来るのはいいけれど、この人達いつまでここにいるの?」

すると真っ先に答えたのはアーダ。

「いつまでも何も、この者らはもはや王都では仕事がないのだ。しかしここにはいくらでも仕事がある。故にこのままずっと居続けたいという希望者のみを連れてきたのだが?」

ええといきなり2000人の住民が存在する事になるんですかこの領地。

「それで、この人達は今後どこで暮らすんですか?食料は?水は?トイレはどうするんですか?」

「うん?何を言っておるのだ?そんなの・・・・え?無いのか?」

え?どういう事?
「アーダ、何を言ってるんだ?ここにはほら、今まで残骸だった建物を修復しただけで、他には何もないんだよ?」

「だからなんじゃ?城では皆用意してくれ、何の心配もなかったのだが?」

「え?ちょっと?それずいぶんおかしいんだけど?」

するとザーラが割って入る。

「旦那様?どういう事ですか?食事なんかは時間になればテーブルに用意してあるものよ?喉が渇けば呼び鈴を鳴らせばすぐに誰かが持ってくるわ?」

僕はアーダとザーラをまじまじと見ます。

アーダは、何ていうかその、顔が整いすぎてどうしたらいいか笑ってしまうぐらい整っていて・・・・ザーラも後数年もしたらこんなになるんだと思うと・・・・は!違う!
僕はもう一度・そうだこの2人は王族、しかも亡くなった?先王の実の娘。
もしやこういった常識が彼女等には一切通用しないのでは?

「ヘルトラウダはいない?」
「え?まだ戻ってないわ?」

「しまった!あのね、君達姉妹は恵まれた生活を送っていたよね?自分で食事の用意とかした事ないよね?」

「ぬ?何を当たり前の事を言うのだ?王族たるもの食事の用意なぞしてはならぬのだ。それ即ち料理人の職を奪う事に繋がろうし、そもそもそのような機会は一切なかったぞ?」

今まで考えた事もなかったけれど、これは今後色々と考えないといけないのでは?

「じゃあ今いる1000人、いや2000人?その食事の世話は誰がするんだい?それにもし料理人がいたとして、食材はどうやって調達するんだい?ここは王都じゃないし、今まで人が住んでいなかったから、周りは畑もない。用水路もないから今すぐ作物を育てる事もできないし。」

「そんなの王都から運べばよいではないか?」
「今日明日ならいいけれど、ずっと住み続けさせるなら、食料その他要る物はここで用意をしないと、何かあった時、詰むよ?」

いやもう既に詰んだか・・・どうしてこうなった?

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