第206話　驚きの・・・・最低価格

「だがしかし、あまりにも数が多いのう。すまんがこれ、カバンにしまってくれんかのう。」

ギルマスさんでいいですよね、ギルドマスターとか言いにくいですし。

「あ、すいません、僕もどれだけ入っているかその、表示ではわかりますが、実際こうして出さないとどんな感じかわからなくて。」

「ぬ？かばんに表示が出るのか？貸してもらってよいかの？」

ギルマスさんに言われ、カバンを渡します。

「おお！なんじゃこのかばんは！かばんそのものに鑑定機能が付いておるではないか！これがあれば、わざわざここでアイテムを全部出さなくても、ある程度査定ができるな。どうだろう、これだけ数が多いのでな、よほどのモノ以外は、おおざっぱにいくら、でもよいだろうか？」

「ええと、どういった感じになりますか？」

「そうじゃな、肉や角、牙・皮もあるのう。こういったごく普通のドロップ品は、例えばオークのドロップのうち、肉じゃが・・・・普通のオークの肉、高品質のオークの肉、高級オーク肉のように分類できてな・・・・一律普通の肉、高品質の肉、高級といった種類ごとに値段をつけたいのだが、毎回一つずつ見るのは、あまりにも数がな。」

「ああ、そういう事でしたら。因みに大雑把でいくらぐらいでしょう？」

「うーん？わからんが、かばんの中のドロップアイテムの種類も多いからな。よほどのレアアイテムがなくても、そうだな、最低でも白金貨５００枚（　５０００００００００円・つまり５０億円）は間違いなかろう。」

「え？」
僕は驚きました。ええ？白金貨５００枚だよね？確か１枚１千万円。
友郁も泉も固まります。
「じゅ、順平さん、私聞き間違えたのでしょうか？白金貨１枚確か１千万円ですよね、価値的に。」
「才村さん、多分あってます。そうすると、わ！５０億円ですか？ちょっと考えられない値段ですわ（そ・・・・それと、あまりもの金額にその、驚いて少し漏らしてしまいましたわ。泣きそう・そして恥ずかしい。こっそり浄化を）。」

するとギルマスさんは
「あ、すまん、これはあくまで最低価格だ。低く出しすぎてすまない。」

何を勘違いしたのか、謝るギルマスさん。僕らが驚いたのを、金額が低いからと受け止めてしまったようです。

そんな事を思っていると。何やら外が騒がしいです。何かあったのでしょうか？

【アーダ様、ザーラ様、お待ち申し上げておりました。】
受付のお姉さんが対応してるのかな？どうやら呼ばれていたアーダさん達が到着したみたいです。
ザーラ姫と一緒？２人して来るって、何かあったのでしょうか？