話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー

ノベルバユーザー520245

【第十一話】ティアル・サーライト ⑤

「う、うおおおおおおおおお!!」


ガードごと後ろに吹き飛ばされたスパイルは、数々の民家を突き破って吹き飛ばされた。

目を見張るほどのスパイルの巨体が軽々と宙を滑空し、一瞬意識を失いそうになる。

だが、

そんなことを言ってられるような場合じゃない。

ティアルは自分で殴り飛ばしたスパイルを追いかけ、既に追いついていたのだ。


「くそッ!!化け物がッ!!」


スパイルは咄嗟に炎を出して、自分の背後を爆発させた。

その瞬間、

スパイルの体は爆発によって上に軌道修正され、その一瞬に再びティアルの拳が炸裂する。

スパイルがさっきまでいた所にティアルの攻撃が通過していき、その拳は辺りに凄まじい衝撃を放った。


ドガァァァァァァァァァァァ!!


衝撃の余波で、近くにあった家々は瞬く間に吹き飛ばされる。

地面はクレーターのように陥没し、辺り一面、満ぐるりに吹き飛ばされた。

スパイルは思わず息を呑む。

動く度に家ごと破壊する攻撃に、気持ちとしては辟易するばかりだった。

やはり規格外ーー。

現時点で既に戦闘が開始したティアルの屋敷から200メートル以上離れているが、この攻防に割いた時間は数秒ほどだ。

圧倒的速度に、圧倒的パワー、

そして……


「いつまでも逃げてんじゃねぇぞ、カスがァァアアアア!!」


ティアルは再び腕を"伸ばした"。

宙にいるスパイルに向かって、ティアルはまっすぐに腕を突き出している。

その先はいつの間にか槍状に変化していた。

まるでドリルのように先端を尖らせた形状で、ティアルはスパイルを突き刺しにかかる。


「畜生ッ!!」


スパイルはそこに爪をカチ当てると、またしても後ろへ吹き飛ばされた。

もはやスパイルの巨体が子供扱いだ。

攻撃される度にピンボールのように吹き飛び、民家を巻き添えにして宙を舞う。

そして、

ティアルはお決まりのように、その後を追ってくるのだ。

自分で吹き飛ばして自分で追いついて、すぐに次の攻撃を仕掛けてくる。

それは今もだ。

ティアルは吹き飛ばしたスパイルを追い、今度は両腕を槍状に変えている。

このままだといずれはやられるだろう。

スパイルは飛ばされながら爪の先にいくつもの炎の槍を作ると、それをティアルに向けて放った。

ティアルは咄嗟のことに防御が間に合わず、直撃して動きを止める。


「はぁ……はぁ……」


荒れる息に、湧き上がる焦燥感。

スパイルはここにきてようやく、地面に足を付けることができた。

地面に足を付けるのは久々のことだ。

ティアルの初撃を受けて以来、初めてということになる。

スパイルはティアルを見た。

だが、


「チッ。クソが……」


炎の槍がいくつも直撃し、防御は確実に間に合っていなかったはずだが、ティアルは全く意にも介していない様子だった。

火傷一つ負ってない。

あの黒光りした体は、全く何でもないように、民家の屋根の上に立っている。

相も変わらず、厄介な体だ。


「復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く