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復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー

ノベルバユーザー520245

【第六話】王族狩り 11

「雷の本当の恐ろしさを見せてやる!!まだ誰にも使ったことがない"トッテオキ"の技だ!!」


すると、

シェルの体を纏っていた雷が少しずつ空気中に浮かび始めた。

丸い球体の姿で空気中に浮かび上がるその姿は、まるで雷で出来たシャボン玉のようだ。

それは徐々に数を増やしていき、シェルの周りはその球体で埋め尽くされていく。

その使い道は明白だった。


「チッ」


王族狩りはそれを見ると、すぐに刀を振り、攻撃を放った。

枝の上から放たれるは大量の大三日月。

即座に用意されたその数は20にも及ぶかもしれない。

シェルは構わずに剣を王族狩りに向けると、球体はその全てが凄まじい速度で宙を走った。

狙いはもちろん王族狩りだ。

球体と三日月は互いが凄まじい速度で接近し合い、そのちょうど中間辺りで、衝突する。

球体は三日月にぶつかると、その瞬間に破裂の連鎖を始めた。


「ハハァ!!やるねッ!!」


雷の球体と風の三日月は戦場の至る所で激しくぶつかり合うと、パパパパパパッと強烈な破裂音が鳴り響いた。

同時に球体は目を覆うほどの白い光を放ち、景色がいきなりホワイトアウトする。

ーー普通なら混乱する場面だ。

辺りに響き渡るほどの巨大な破裂音は両者の耳を塞ぎ、

目を覆うほどの白い光は両者の視界をも奪っている。

耳と視界が回復するまで、『一旦待つ』のが通常の判断。

"普通"の考え方。

そう、

"だからこそ"、

両者は仕掛けた。


ガァァァァァン!!


よりによって破裂する球体の下で鳴った轟音。

剣と刀が強い力でぶつかり合った音。

両者は、そこにいた。


「ハッハァ!!考えることは同じかッ!!」

「チッ!!」


シェルと王族狩りは地に足を着けて刃をぶつけ合っていた。

視界も音も塞がれた状況で、互いに奇襲を仕掛けたのだ。

最も危険なルートを敢えて選ぶ辺りも同じだった。


「興奮するねッ!!僕たち気が合うじゃないか!!」

「うるさい!!」


刃同士がぶつかり合うと、両者はそれぞれが後ろに下がり、再び刃の切っ先を向け合った。

そして、

放たれるは風撃砲と雷撃砲。

ほぼ一瞬の交錯の中で、即座に打った次策まで一緒だった。

それを見てシェルは笑い、王族狩りは怒る。

両者の戦いはそこからさらに激しさを増し、再び刃同士のぶつかる音が至る所で響き合った。

瞬動と雷迅で空中を意のままに移動する両者は、凄まじい速度と共に何度も刃を交わし合う。

そこに三日月と球体が新たに生み出され、ぶつかり合って、状況は既に人の域を超えていた。

破裂と剣撃の音が混ざり合い、衝撃と金属音が重なって、この戦場にはもはやどこにも逃げ場が無いときている。

風神と雷神が喧嘩しているかのような光景だった。

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