復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー
【第六話】王族狩り ⑨
「ハハァ!!銃くらい見たことあるだろうが、これほどの数は初めてだろう!?」
途端、
兵たちの持つ銃から数多の弾丸が飛び出した。
銃の存在は知っていたが、これほどの数は確かに初めてだ。
銃は1つ製作するのに多大なコストと時間、労力が掛かり、"普通は"それほど用意できない。
だが、
ここには少なく見積もっても100は用意されている。
世界一の人口を持ち、奴隷制度を用いて何千という人間を使い潰しにするミッドカオスだからこそ出来る所業だった。
しかし、
「鬱陶しいわぁ!!」
王族狩りは自身から強大な烈風を放つと、それらを全て吹き飛ばしてしまった。
弾丸はそこらに弾け飛び、中には跳ね返って兵士を襲うものもあった。
だが、
シェルの狙いはここからだ。
銃が通じないことくらいは想定内。
欲しかったのは、それを防いだことによる"隙"だ。
「ハハハハハハァ!!もらったぞ!!」
王族狩りが烈風を放った瞬間を狙った攻撃。
最速の雷技。
ーー雷撃砲。
「ッ!!」
王族狩りはすんでのところで気が付き、直接の刀身を雷撃砲にカチ当てた。
三日月ではなく直接の刀身なのだ。
勿論、そっちの方が強い。
王族狩りは雷撃砲を真っ二つに斬り捨てる。
そして、
嫌な予感がして即座にその場から移動した。
途端に背中から感じる気配。
すると、
王族狩りのいた所に2度目の雷撃砲が通り過ぎた。
少しでも移動に時間をかけていれば死んでいただろう。
王族狩りは背後に回っていたシェルを睨み付ける。
銃も雷撃砲も囮だったのだ。
本命はシェル自らの背後からの奇襲だった。
「ほぉ……」
シェルは思わず声が出るくらい、驚きを隠せなかった。
突然の第三者の介入に、100あまりの銃というサプライズ。
タイミングも完璧だった。
お膳立てはしっかりしていた。
決まったと、そう思っていたのに。
「ハハハッ!!楽しませてくれる!!」
2人の戦いはそこからさらにヒートアップしていった。
再び瞬動と雷迅による高速戦闘が巻き起こり、現れた兵たちはその巻き添えで悉くが死に絶えていく。
血が湧き立ち、肉が踊り、常に命が危険に晒される中、シェルは頬の緩みを止められなかった。
こんなことは初めてだ。
こんな感情は今までになかった。
ヤればヤるほど、刃を交わせば交わすほど、シェルの股間はハチ切れそうなほどに膨らんでいく。
シェルは笑った。
「ハハッ!!ハハハハハハ!!」
そう、
互角ーー。
互角だったのだ。
2人の戦いは益々苛烈なものとなっていき、衝撃と轟音はさらに加速と増加の一途を辿っていく。
それは目にも明らかなほど狂気的で破壊的になっていき、どんどん速く強くなっていった。
雷と風ーー。
皇太子と復讐者ーー。
剣と刀ーー。
相反する属性を持つ2人だが、戦闘における実力はほぼ同じだったのだ。
笑いが止まらないーー。
兵たちが犠牲になったことなど頭の隅にもないのだろう。
今この時、
世界中でもよほど高いレベルで、2人の刃は激突し合っている。
その興奮に、
シェル・ローズは、ただただ笑った。
「ハハッ!!ハッ!!ハッ!!ハッ!!ハッ!!ハハハハハハ!!イイね!!すごくイイ!!素晴らしいネ!!アハハハハハ!!」
「何を笑っている!!」
激昂する王族狩りを前にしても、シェルは笑い続けた。
その声はひどく歪で、不気味で、気持ち悪くて、悍ましい。
いつもとはあまりに違っていた。
いつもの退屈なソレとは雲泥の差だった。
民衆に見せてきた、英雄的な笑いーー。
大臣や官僚に見せてきた、余裕のある笑いーー。
父や王族に見せてきた、王族としての笑いーー。
全部違う。
コレがシェルの本来の姿。
ただの素の笑いが込み上げ、シェルは絶好調だった。
もう、オサエキレナイ。
途端、
兵たちの持つ銃から数多の弾丸が飛び出した。
銃の存在は知っていたが、これほどの数は確かに初めてだ。
銃は1つ製作するのに多大なコストと時間、労力が掛かり、"普通は"それほど用意できない。
だが、
ここには少なく見積もっても100は用意されている。
世界一の人口を持ち、奴隷制度を用いて何千という人間を使い潰しにするミッドカオスだからこそ出来る所業だった。
しかし、
「鬱陶しいわぁ!!」
王族狩りは自身から強大な烈風を放つと、それらを全て吹き飛ばしてしまった。
弾丸はそこらに弾け飛び、中には跳ね返って兵士を襲うものもあった。
だが、
シェルの狙いはここからだ。
銃が通じないことくらいは想定内。
欲しかったのは、それを防いだことによる"隙"だ。
「ハハハハハハァ!!もらったぞ!!」
王族狩りが烈風を放った瞬間を狙った攻撃。
最速の雷技。
ーー雷撃砲。
「ッ!!」
王族狩りはすんでのところで気が付き、直接の刀身を雷撃砲にカチ当てた。
三日月ではなく直接の刀身なのだ。
勿論、そっちの方が強い。
王族狩りは雷撃砲を真っ二つに斬り捨てる。
そして、
嫌な予感がして即座にその場から移動した。
途端に背中から感じる気配。
すると、
王族狩りのいた所に2度目の雷撃砲が通り過ぎた。
少しでも移動に時間をかけていれば死んでいただろう。
王族狩りは背後に回っていたシェルを睨み付ける。
銃も雷撃砲も囮だったのだ。
本命はシェル自らの背後からの奇襲だった。
「ほぉ……」
シェルは思わず声が出るくらい、驚きを隠せなかった。
突然の第三者の介入に、100あまりの銃というサプライズ。
タイミングも完璧だった。
お膳立てはしっかりしていた。
決まったと、そう思っていたのに。
「ハハハッ!!楽しませてくれる!!」
2人の戦いはそこからさらにヒートアップしていった。
再び瞬動と雷迅による高速戦闘が巻き起こり、現れた兵たちはその巻き添えで悉くが死に絶えていく。
血が湧き立ち、肉が踊り、常に命が危険に晒される中、シェルは頬の緩みを止められなかった。
こんなことは初めてだ。
こんな感情は今までになかった。
ヤればヤるほど、刃を交わせば交わすほど、シェルの股間はハチ切れそうなほどに膨らんでいく。
シェルは笑った。
「ハハッ!!ハハハハハハ!!」
そう、
互角ーー。
互角だったのだ。
2人の戦いは益々苛烈なものとなっていき、衝撃と轟音はさらに加速と増加の一途を辿っていく。
それは目にも明らかなほど狂気的で破壊的になっていき、どんどん速く強くなっていった。
雷と風ーー。
皇太子と復讐者ーー。
剣と刀ーー。
相反する属性を持つ2人だが、戦闘における実力はほぼ同じだったのだ。
笑いが止まらないーー。
兵たちが犠牲になったことなど頭の隅にもないのだろう。
今この時、
世界中でもよほど高いレベルで、2人の刃は激突し合っている。
その興奮に、
シェル・ローズは、ただただ笑った。
「ハハッ!!ハッ!!ハッ!!ハッ!!ハッ!!ハハハハハハ!!イイね!!すごくイイ!!素晴らしいネ!!アハハハハハ!!」
「何を笑っている!!」
激昂する王族狩りを前にしても、シェルは笑い続けた。
その声はひどく歪で、不気味で、気持ち悪くて、悍ましい。
いつもとはあまりに違っていた。
いつもの退屈なソレとは雲泥の差だった。
民衆に見せてきた、英雄的な笑いーー。
大臣や官僚に見せてきた、余裕のある笑いーー。
父や王族に見せてきた、王族としての笑いーー。
全部違う。
コレがシェルの本来の姿。
ただの素の笑いが込み上げ、シェルは絶好調だった。
もう、オサエキレナイ。
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