復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー
【第四話】三谷恭司 ⑧
「もう遊びは終わりだ!!行くぞ、1万本ナイフだぁぁ!!」
修吾が恭司に巻物を渡している間、ビスは背後にナイフをストックしていた。
その数は万を超え、一斉に解き放たれる。
その中には術符の入ったモノも沢山混じっているだろう。
修吾は刀の切っ先をビスに向け、前屈になるよう腰を落とす。
三谷の秘奥、『風撃閃』の構えだった。
「ま、マジかっ!!お前もその技を使えるってのか!!」
ビスも既に動揺は隠せていなかった。
先ほどソレに苦渋を舐めさせられたばかりなのだ。
まさか、恭一郎の他にソレを使える人間がいるとは思わなかった。
ナイフは既に放ったばかりで、防御はもう間に合わない。
「秘技、『風撃閃』」
途端、
周囲に旋風が巻き起こったかと思うと、襲いくるナイフ群を全て払い除けてしまった。
その瞬間に螺旋状の竜巻が修吾を覆い、修吾の太腿が風船を膨らますかのように膨れ上がる。
ビスはそれを見てゾッとした。
"また"あの惨劇が繰り広げられようとしている。
自らが退く理由になったソレが、次は別の人間から繰り出されようとしている。
防がなければならない。
避けなければならない。
逃げなければならない。
ビスの中にあった恐怖心はその瞬間に一気に解放され、自らの周りにあった術符が一斉に光った。
退かなければ、今度こそ死ぬ。
そう思って、ビスはすぐに行動に移した。
修吾はその間も準備を整え、技を発動する。
三谷の秘奥が一つ、『風撃閃』。
その瞬間、
前屈になっていた修吾の姿が消え、凄まじい強風を巻き起こしてビスに突撃した。
太腿に溜めていたエネルギーを爆発させたかの如き突撃は森の景色を変え、風が木々とナイフを軒並み破壊しながら、修吾の体はビスへと向かう。
ビスは前もって準備していたこともあって、その瞬間にすぐさま転移術を発動させた。
修吾の放った風撃閃はそれで見事に空を切り、ナイフは全て破壊して、ビスのいた所を通り過ぎる。
恭司は、子どもたちは、その一瞬をただ見ていることしか出来なかった。
修吾が恭司に巻物を渡している間、ビスは背後にナイフをストックしていた。
その数は万を超え、一斉に解き放たれる。
その中には術符の入ったモノも沢山混じっているだろう。
修吾は刀の切っ先をビスに向け、前屈になるよう腰を落とす。
三谷の秘奥、『風撃閃』の構えだった。
「ま、マジかっ!!お前もその技を使えるってのか!!」
ビスも既に動揺は隠せていなかった。
先ほどソレに苦渋を舐めさせられたばかりなのだ。
まさか、恭一郎の他にソレを使える人間がいるとは思わなかった。
ナイフは既に放ったばかりで、防御はもう間に合わない。
「秘技、『風撃閃』」
途端、
周囲に旋風が巻き起こったかと思うと、襲いくるナイフ群を全て払い除けてしまった。
その瞬間に螺旋状の竜巻が修吾を覆い、修吾の太腿が風船を膨らますかのように膨れ上がる。
ビスはそれを見てゾッとした。
"また"あの惨劇が繰り広げられようとしている。
自らが退く理由になったソレが、次は別の人間から繰り出されようとしている。
防がなければならない。
避けなければならない。
逃げなければならない。
ビスの中にあった恐怖心はその瞬間に一気に解放され、自らの周りにあった術符が一斉に光った。
退かなければ、今度こそ死ぬ。
そう思って、ビスはすぐに行動に移した。
修吾はその間も準備を整え、技を発動する。
三谷の秘奥が一つ、『風撃閃』。
その瞬間、
前屈になっていた修吾の姿が消え、凄まじい強風を巻き起こしてビスに突撃した。
太腿に溜めていたエネルギーを爆発させたかの如き突撃は森の景色を変え、風が木々とナイフを軒並み破壊しながら、修吾の体はビスへと向かう。
ビスは前もって準備していたこともあって、その瞬間にすぐさま転移術を発動させた。
修吾の放った風撃閃はそれで見事に空を切り、ナイフは全て破壊して、ビスのいた所を通り過ぎる。
恭司は、子どもたちは、その一瞬をただ見ていることしか出来なかった。
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