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復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー

ノベルバユーザー520245

【第四話】三谷恭司 ⑦

「ぐほぉあ!!」


後ろに飛ばされる修吾。

ビスが直接の攻撃を行ってきたのは初めてだ。

ずっと遠距離からだけだったのに、今回は直接行ってきた。

ビスは背後に再びナイフを展開する。

その数は100本、200本……。

どんどん増殖していき、瞬く間に視界を覆い尽くすほどになった。

ビスは呟く。


「こっちだってなぁ……。1度ならず2度もお前らを仕留め損なって!!昇進が危うくなってんだよぉおおお!!もう本気でやってやんぞ!!」


そう言うと、

ビスは相変わらずナイフを修吾に向けて放ち、何百にも渡って蓮撃を仕掛けてきた。

ナイフを放つ間にもナイフは新しく展開され、もはや何千ものナイフが飛び交い続ける。

修吾は相変わらずナイフを三日月で弾き飛ばし、刃の嵐を潜り抜けていた。

時折子どもたちに向けられるナイフ群も余裕を持って弾き飛ばし、やはり相変わらず当然に、その身には届かない。

しかし、

今回のビスの攻撃は、これだけに止まらなかった。


「術式!!火焔!!」


突如、

修吾の周りに展開されるナイフの中で、4つのナイフがいきなり光り出し、その4つは修吾を囲む形で四角形に展開された。

危機を察した修吾は上に跳び、

その瞬間、

四角形の間で火が燃え上がる。

ナイフを術符代わりにし、"術"を放ってきたのだ。

修吾も肝を冷やした。


「避ぉぉぉけやがったかぁ!!上手く隙を付いたと思ったのにぃ!!次いくぞぉぉおお!!」


そう言って、

ビスは相変わらずナイフを繰り出してくるさながら、ナイフに括り付けた術符をもとに何度も術式を繰り出してきた。

ビス・ヨルゲンは、ナイフを空中に展開できる超能力者であると同時に、術式を駆使する陰陽術師だったのだ。


「さぁさぁ!!どんどん行くぜぇ!!どんどんやるぜぇ!!」


それからは圧倒的だった。

繰り出されるナイフ数百本でも十分すぎるほど厄介なのに、そこに陰陽術まで組み合わせてくるのだ。

何度も火が上がり、何度も無数の刃が襲う中、修吾は辛くも凌いでいた。

瞬動で移動しながら三日月でナイフを弾き、目にも止まらぬスピードで敵を撹乱する。

ビスの目にも焦りの色が見えてきた。


「くそぉぉおお!!何故、死なねぇ!?何で避け続けられる!?この化け物がッ!!なら、そこにいるお荷物から狙うまでだ!!」


ビスは標的を子どもたちへと変えた。

ナイフが一斉に子どもたちへと向かい、恭司と優香は構える。

しかし、

修吾は瞬動と乱れ刃を駆使し、それすらも弾き返してしまった。

ビスはたまらず地団駄を踏む。


「なぁんだ、テメェは!!恭一郎の側仕えの分際で!!」


ビスが怒っている最中、修吾は恭司に近づき、一つの巻物を渡した。

その巻物は分厚く、厳重に封がなされていて、簡単には開かないようになっている。

恭司はよく分かっていない様子で、修吾の顔を見た。

今のはある意味攻撃のチャンスだったはずだ。

なのに、

わざわざ敵に背を向けて自分の所にきて、こんな物を渡してきた。

動転して言葉は出なかったが、恭司は修吾の目を見る。

その目は、これから行う全てのことを語っているようだった。

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