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復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー

ノベルバユーザー520245

【第二話】ミッドカオス戦<1> ⑤

「ククッ!!いい連携だ!!」


一瞬の間に男の周囲を固めた10人の攻撃は、まるで示し合わせたかのように全く同じタイミングで行われた。

上から下から前から後ろから。

瞬動を利用した電光石火の一撃が、10人分一気に男へ向かう。

しかし、

それに対する男の反応は素早かった。

10人それぞれが斬りかかる間際、その10人に向けてナイフが数十本一斉に飛んできたのだ。

彼らは一時攻撃を中断してナイフを弾くが、男はその間により離れた位置へ移動してしまった。

修吾はその様子を傍目で見ていたが、なんとも奇妙な攻撃だ。


(あのナイフ、どこから出した……?)


疑問点は即座に解消するに限る。

修吾は右手を上げると、10人それぞれの体が2倍に増えていった。

比喩的な表現ではない。

正に文字通り、彼らの体から全く同じ姿をした分身が出現したのだ。

顔も体も傷も服も武器もそのまま。

術者そっくりな幻影が現れた。

そう、これこそが三谷の基本技が一つ、『殺影』。


「ハハッ!!これはすごい!!」


歓喜する男など無視して、現れた分身たちは再び男に向けて突撃した。

術者本人はその位置を動かず、殺影によって現れた分身10人だけが男に向かったのだ。

男はそれに対し、手を広げる。

すると、

男の周囲に数十ものナイフがいきなり現れた。


「なんだ……?」


修吾は訝しげにその光景を見つめる。

何もなかった空中にいきなり出現したナイフは、その全てが宙に浮いていた。

いきなり現れたことやその数も勿論だが、宙に浮いたナイフはその全てが男の外に向けられている。

さっきの光景と合わせて、修吾は警戒を強めた。


「次は俺の番だなぁ!!」


男は広げた手を一気に振ると、そのナイフたちは一斉に弾き飛んだ。

男に向けて襲い掛かった分身たちはナイフに貫かれ、そのまま透明になって消える。

男は、超能力者だったのだ。

それに気づいた修吾は、すぐさま刀を構え直す。

弾き飛んだナイフたちは分身を貫いた後、そのまま空中を移動して術者本人たちに襲い掛かった。

分身はあくまでも幻影で、形のないものだ。

そのため、

飛んできたナイフに速度の衰えはほとんど無い。

10人はそれぞれがなんとかナイフを弾き落とすことに成功したが、

修吾はそんなことでは安心していなかった。

まだ、最初に放ったはずのナイフがある。

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