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復讐の刃ーー独りになった少年が、世界を血の海に変えるまでーー

ノベルバユーザー520245

【第一話】日本国④

「……そういえば、恭司と優香は今日も2人で遊んでるのか?」


恭一郎は呟くようにそう尋ねた。

唐突な話題だったが、暗くなった雰囲気を変えるためだと理解した修吾は、それを察知してすぐに頷く。


「ええ。相変わらず仲がいいようで。次期当主殿に迷惑がられてなきゃいいですが」

「はは。迷惑どころかいつも楽しそうにしているよ。よっぽど気が合うんだろうな。それに、確かに家督はあいつが継ぐことになるだろうが、そこは気にしなくてもいい。優香相手なら俺もよく知っているし、俺もあいつも身分なんて考えたこともない」

「ありがたい話ですね。優香もお蔭様でいつも楽しそうです。あれほどの才能が孤立せずにやってこれたのは、間違いなく恭司君のおかげでしょうね」

「それはお互い様だ。恭司も既に普通の子ども相手では遊びにすらならないほどの実力を持っている。本当に、2人が同じ時代に生まれてくれてよかった」

「ははは。おかげで物心ついた時からずっと2人ぼっちで遊んでますけどね」


修吾の少し複雑そうな笑い声が響く。

恭一郎と修吾の2人には、それぞれ同い年くらいの子どもがいた。

恭一郎の息子の名は『三谷恭司』。

この三谷一族の次期当主であり、武芸については大人にも引けを取らない天才だった。

修吾の娘の名は『柊優香』。

恭司の幼馴染で、恭司ほどのレベルではないものの、武芸の才能は他の子供たちを圧倒していた。


「……恭司は10歳で、優香は9歳か。早いものだな」

「そうですね。2人とも武芸については大人顔負けの実力ですから、将来が楽しみです」

「ふふ。2人とも親がいいのさ」

「ははは。そうですね」


三谷一族では、将来の戦力増強のために、子どもにも大人にも武芸の修練を積ませていた。

基本的には大人と子どもで分けられているが、恭司と優香については子どもの中でも断トツ過ぎて、もはや同じ修練は受けていない。

基本技をある程度マスターした2人は、既に奥義の修練に入っており、他の子どもたちとは違う内容で修行を始めている。

他の子どもと同じ修練にしても、あまりの実力差に自信を無くさせるだけだからだ。


「2人は『瞬動』はもう会得したんだったか。次は『殺影』だな」

「普通、子どものうちからそこまでいきませんけどね。まぁ、瞬動も危なげなく使いこなしてますし、我が子ながら恐ろしい才能ですよ」

「……次の修行と言えば、あいつらは怒るだろうか?」

「いや、むしろ喜ぶと思いますよ。彼らにとっては修行も遊びも同じようなものですから」

「そうか……。まぁ、応接間に閉じこもっているのも何だし、少し様子を見てくるか」

「当主様も親馬鹿ですね」

「お前に言われたくはない」

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