外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
4.謎の女
リンネから秘密の仕事を依頼されてから一週間ほど経ち、あっという間に俺たちがトロブ地方に旅立つ日が近づいてきた。
旅立ちの日の前夜、俺は壮行会ということで城外町の連中やゲーレン工房のみんなと大いに盛り上がり、ほろ酔い気分で町を歩いていた。
酔い醒ましでもしようととある店に入ってカウンターに座り、冷たいレモネードを飲んでいる時だった。
「お兄さん、こちら座ってもいい?」
突然横から聞こえてきたやけに馴れ馴れしい声に振り返った俺は一瞬で酔いが醒めた。
そこには凄い美人が座っていた。
美人と言うか……とにかく派手な女性だった。
燃えるように真っ赤な髪を頭の上の方でツインテールにしていて前髪が一房緑色になっている。
肌の色は真っ白で、白すぎてまるで発光してるみたいだ。
瞳も髪と同じ紅蓮色で、まるで燃焼しているように煌めいていた。
なんだかいたずら好きな猫を思わせるような美貌だ。
胸元と裾を大きくカットしたシャツの下で自己主張の激しい双丘が揺れ、革製のホットパンツは大胆過ぎるローライズ、大腿まである赤と白の横縞のニーハイとホットパンツの間から真っ白な肌が覗いている。
「お、おう…」
「わーい、ありがとー、マスター私はウィスキーのロックね」
俺がどぎまぎしながら答えるとその女性はシートを跳び越すようにして座るとカウンターに肘をついた。
極端に裾の短い革製ジャケットからはみ出すように飛び出した双丘が布越しにぶるんと弾む。
な、なんだこの女は?
「じゃあかんぱーい!」
その女はまるで昔からの知り合いに出会ったかのように俺に向かってグラスを掲げてきた。
「お、おう」
その勢いに押されてついついグラスを持ち上げてしまう。
「あたしはリュース。よろしくね、お兄さんっ」
「お、俺はテツヤだ。よろしくな」
リュースと俺はグラスを自己紹介をしてグラスを鳴らした。
◆
「凄ーい!じゃあテツヤがあのランメルスって人をやっつけたんだ!テツヤってひょっとしてこの国を救っちゃった?」
リュースが感動したと言わんばかりの甘い嬌声をあげる。
「ま、まあそれほどでも……あるかなあ。あは、あはは、あはははっ」
俺はというと、リュースにおだてられてまんざらでもなかった。
いや、はっきりいって調子に乗りまくってた。
「でもでもお、ランメルスって凄く強かったんでしょお?どうやって倒したの?」
「いやあ、なんてことなかったって。俺様にかかったらランメルスなんて敵じゃないっての。こう、ちょちょいよ」
「えー、その辺もっと詳しく知りたい~」
リュースが俺に体を寄せて腕を抱いてきた。
弾力のある柔らかな塊が腕を包み込む。
「しょ、しょうがないなあ。本当は自慢なんかしたくないんだけど、少しだけだぞう~」
いつの間にか夜はとっぷりと暮れていた。
「じゃあじゃあ~、テツヤはそのランメルスを倒した褒美としてトロブってところの領主になるんだあ~、凄い出世~。私もついていきた~い!」
「いやあ~、そんなに良いもんでもらいってえ。なんか問題もあるみたいらしさあ」
なんか呂律が回らなくなってきたけど酒を飲みすぎたんだろうか。
頭もぐるぐる回ってきた。
しかしリュースとの会話が楽しすぎて止める気になれない。
リュースはなんて可愛いんだろう。
それにスタイルもいいし、懐いてくるし、なんかずっとこうしていたい気持ちになってくる。
「でもでもお、英雄のテツヤが行くところなんでしょお?普通に領主になるわけじゃないよねえ?」
「ま、まあなあああ、実は……ここらけのはらしなんらけろなあ」
俺はもたれかかるようにリュースに頭を寄せた。
リュースの髪から甘い匂いがしてきて脳にピンク色の霞がかかった気分だ。
もっとリュースに認められたい、褒められたいぞ。
俺が凄い任務を受けてるって事を知ったら俺のことをもっと凄いと思ってくれるはず……
その時、右手の中指に何かが噛みついてきた。
「いてっ」
思わず飛び退いて右手を見つめる。
別に何もおかしなことはない。
リンネに付けられた指輪が光っているだけだ。
気のせいかその指輪が少し熱くなってきているような……
いや、気のせいなんかじゃない、なんか無茶苦茶熱くなってきてるぞ!
「どうしたの~?」
リュースが心配そうに聞いてきたけどそれどころじゃない。
慌てて指輪を外そうとするものの、不思議なことに指輪はびくともしなかった。
そう言えばこの指輪についてリンネが何か言ってなかったっけ…
ぼんやりする頭で必死に思い出そうとする。
確か、俺が狙われる危険があるからとか…この指輪は幻術や蠱惑に対して守ってくれるとかなんとか…
…
……
…………
蠱惑?幻術?
俺が狙われる?
まさか…
まさか!?
俺はがばっとリュースに振り向いた。
リュースはと言うと、何が起こったのか全く分からないという表情できょとんとしている。
その美貌からは全く想像もできないけど、急速に醒めつつある俺の頭がこのリュースという女は危険だと告げていた。
旅立ちの日の前夜、俺は壮行会ということで城外町の連中やゲーレン工房のみんなと大いに盛り上がり、ほろ酔い気分で町を歩いていた。
酔い醒ましでもしようととある店に入ってカウンターに座り、冷たいレモネードを飲んでいる時だった。
「お兄さん、こちら座ってもいい?」
突然横から聞こえてきたやけに馴れ馴れしい声に振り返った俺は一瞬で酔いが醒めた。
そこには凄い美人が座っていた。
美人と言うか……とにかく派手な女性だった。
燃えるように真っ赤な髪を頭の上の方でツインテールにしていて前髪が一房緑色になっている。
肌の色は真っ白で、白すぎてまるで発光してるみたいだ。
瞳も髪と同じ紅蓮色で、まるで燃焼しているように煌めいていた。
なんだかいたずら好きな猫を思わせるような美貌だ。
胸元と裾を大きくカットしたシャツの下で自己主張の激しい双丘が揺れ、革製のホットパンツは大胆過ぎるローライズ、大腿まである赤と白の横縞のニーハイとホットパンツの間から真っ白な肌が覗いている。
「お、おう…」
「わーい、ありがとー、マスター私はウィスキーのロックね」
俺がどぎまぎしながら答えるとその女性はシートを跳び越すようにして座るとカウンターに肘をついた。
極端に裾の短い革製ジャケットからはみ出すように飛び出した双丘が布越しにぶるんと弾む。
な、なんだこの女は?
「じゃあかんぱーい!」
その女はまるで昔からの知り合いに出会ったかのように俺に向かってグラスを掲げてきた。
「お、おう」
その勢いに押されてついついグラスを持ち上げてしまう。
「あたしはリュース。よろしくね、お兄さんっ」
「お、俺はテツヤだ。よろしくな」
リュースと俺はグラスを自己紹介をしてグラスを鳴らした。
◆
「凄ーい!じゃあテツヤがあのランメルスって人をやっつけたんだ!テツヤってひょっとしてこの国を救っちゃった?」
リュースが感動したと言わんばかりの甘い嬌声をあげる。
「ま、まあそれほどでも……あるかなあ。あは、あはは、あはははっ」
俺はというと、リュースにおだてられてまんざらでもなかった。
いや、はっきりいって調子に乗りまくってた。
「でもでもお、ランメルスって凄く強かったんでしょお?どうやって倒したの?」
「いやあ、なんてことなかったって。俺様にかかったらランメルスなんて敵じゃないっての。こう、ちょちょいよ」
「えー、その辺もっと詳しく知りたい~」
リュースが俺に体を寄せて腕を抱いてきた。
弾力のある柔らかな塊が腕を包み込む。
「しょ、しょうがないなあ。本当は自慢なんかしたくないんだけど、少しだけだぞう~」
いつの間にか夜はとっぷりと暮れていた。
「じゃあじゃあ~、テツヤはそのランメルスを倒した褒美としてトロブってところの領主になるんだあ~、凄い出世~。私もついていきた~い!」
「いやあ~、そんなに良いもんでもらいってえ。なんか問題もあるみたいらしさあ」
なんか呂律が回らなくなってきたけど酒を飲みすぎたんだろうか。
頭もぐるぐる回ってきた。
しかしリュースとの会話が楽しすぎて止める気になれない。
リュースはなんて可愛いんだろう。
それにスタイルもいいし、懐いてくるし、なんかずっとこうしていたい気持ちになってくる。
「でもでもお、英雄のテツヤが行くところなんでしょお?普通に領主になるわけじゃないよねえ?」
「ま、まあなあああ、実は……ここらけのはらしなんらけろなあ」
俺はもたれかかるようにリュースに頭を寄せた。
リュースの髪から甘い匂いがしてきて脳にピンク色の霞がかかった気分だ。
もっとリュースに認められたい、褒められたいぞ。
俺が凄い任務を受けてるって事を知ったら俺のことをもっと凄いと思ってくれるはず……
その時、右手の中指に何かが噛みついてきた。
「いてっ」
思わず飛び退いて右手を見つめる。
別に何もおかしなことはない。
リンネに付けられた指輪が光っているだけだ。
気のせいかその指輪が少し熱くなってきているような……
いや、気のせいなんかじゃない、なんか無茶苦茶熱くなってきてるぞ!
「どうしたの~?」
リュースが心配そうに聞いてきたけどそれどころじゃない。
慌てて指輪を外そうとするものの、不思議なことに指輪はびくともしなかった。
そう言えばこの指輪についてリンネが何か言ってなかったっけ…
ぼんやりする頭で必死に思い出そうとする。
確か、俺が狙われる危険があるからとか…この指輪は幻術や蠱惑に対して守ってくれるとかなんとか…
…
……
…………
蠱惑?幻術?
俺が狙われる?
まさか…
まさか!?
俺はがばっとリュースに振り向いた。
リュースはと言うと、何が起こったのか全く分からないという表情できょとんとしている。
その美貌からは全く想像もできないけど、急速に醒めつつある俺の頭がこのリュースという女は危険だと告げていた。
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