外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
23.アマーリアの屋敷へ
そう言ってアマーリアが指し示した方向には……とんでもない豪邸があった。
なんで門から屋敷に行く道に並木が立ってるの?
なんで家の前に噴水があるの?
しかもその豪邸は王城から歩いて五分ほどの超一等地に建っている。
「アマーリアって……ひょっとしてとんでもない大金持ちか貴族だったりする?」
「私が金持ちというわけではないんだ。ここは両親がゴルドに滞在する時に泊まる別邸でな。両親がいない間の管理を私が任されているんだ」
いや、つまりそれってアマーリアがただならぬ身分の人ってことじゃん。
なんで調査隊なんかやってんの?
「さあさあ、こんな所に立ってないで、屋敷の中を案内しよう」
アマーリアに促されるままに俺たちは屋敷の中に入っていった。
「「「「お帰りなさいませ、お嬢様」」」」
玄関を守る守衛がドアを開けるとそこにはメイドが列を作って待っていた。
全部で二十名はいるだろうか、全員女性で様々な種族がいるけどやっぱり角と太い尻尾を持った龍人族が多い。
「この二人が今日からここに住むことになったテツヤとキリだ。みんなこの二人の世話をよろしく頼むよ」
「「「「かしこまりました、お嬢様」」」」
アマーリアの言葉に一斉にお辞儀をしてくる。
これは緊張するぞ。
キリも圧倒されてすっかり固まってしまっている。
「さあさあ、自分の家だと思ってくつろいでくれよ」
いやいや、それは無理だって!
孤児院育ちで日本ではホームレスと暮らしてた俺だよ?こんな殿上人みたいな生活いきなり慣れろと言われてもできないぞ。
「とりあえずテツヤとキリの部屋は私が案内するとして……フェナク、あとでテツヤたちにこの屋敷の細かなところを教えておいてくれないか?」
「かしこまりました」
フェナクという龍人族のメイドが頭を下げた。
銀桃色のショートカットと縦に伸びる金色の光彩がよく似合う美人だ。
「さあここがテツヤの部屋だ。キリの部屋はその隣だな。私の部屋はテツヤの隣にある」
アマーリアが案内してくれた部屋は屋敷の最上階になる三階にあり、凄い広さだった。。
五十畳くらいあるんじゃないだろうか。
高級ホテルのスイートルームでもここまではないんじゃないかって位の豪華さだ。
トイレとバスルームも併設されていて、壁の一面はバルコニーになっていてゴルドの街を一望することができる。
部屋の隅に置かれたベッドなんかその上だけで暮らしていけそうなくらいだ。
置かれたソファだけで今まで俺が使っていたどのベッドよりも寝心地が良さそうだ。
「ほ、本当に良いのか?こんな部屋を使っちゃって」
「言っただろう、自分の家だと思ってくつろいでくれと。ここは今日からテツヤのものだ。元から使うあてなどなかったのだから気にしないでくれよ」
「そ、そうか。じゃあ遠慮なく」
そう言ってベッドに腰を下ろしてみた。
あまりの柔らかさに腰が沈み、そのまま倒れ込んでしまった。
全身を包まれるような程よい柔らかさに体が再び寝ていないことを思い出した。
「悪い、アマーリア。ちょっとだけ寝かせてくれないか?昨日魔力を使いまくったせいか眠くて眠くて…」
「ああ、わかったとも。それじゃあゆっくり休んでくれ。さあキリの部屋を案内しようか」
アマーリアとキリが去り、俺は枕に顔をうずめた。
ほんのりとアマーリアの甘い匂いがする。
世の中にはとてつもない金持ちがいるもんだ……そんなことを考えながらいつしか俺は眠りに落ちていった。
◆
目が覚めたら既に日が高く登っていた。
壁にかかっている時計を見ると既に正午を過ぎていた。
しかし普通の家が一軒買えるくらいするという壁掛け時計が何気なくかかっているとか、やっぱりこの屋敷はとんでもないな。
目が覚めて自分が丸一日風呂に入っていないことに気づいた。
別に風呂に入らない生活には慣れているけど、こんな豪邸にいるとなんか自分が薄汚れているような気がして落ち着かない。
バスルームに入ってみたけど湯船にお湯がはられていなかった。
流石にこんなに豪邸と言えどもここまで水道は来ていないらしい。
それにしてもどこからどうやってお湯を持ってくるんだろう?
誰かに聞いてみようとドアを開けて廊下に出てみると、ちょうどフェナクというメイドがやってくるところだった。
「あの~、フェナク…さんだっけ?お風呂に入りたいんだけど、どうしたらいいんだろう?」
「私のことはフェナクと呼んでいただいて結構です。お風呂でしたら一階に大浴場がありますよ。いつでも入れるようになっておりますので」
「そ、そうなんだ、ありがとう!行ってみるよ」
うーん、やはり見知らぬ美人と話をするのは緊張するな。
ともあれひとっ風呂浴びたいのは確かだし行ってみるか。
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