近衛騎士団5

Side　ライル
ルイトとアルバートが練習場を去ったあと
そこはけが人がほとんど回復していた


その光景を見ながらライルは副騎士団長と話していた
「まさかあそこまで強いとはね」
「そうですね、しかもあれだけやっていて死人がゼロとは…
おそらくあれでも手加減していたのでしょう
それも相当」
副団長は難しい顔をしていた


「そうだろうね
でも手加減をしてうちの貴族のバカとはいえそこそこの力がある騎士を40人も相手に囲まれていながらもそこから全員を傷一つ追わずに倒すなんて
やっぱりルイトは面白いやつだよ」
そうライルは笑っていた


そういうと副団長は
「そうも言って入れません
あの子をどうするかによっては我々帝国の行く末が…
もしもニアラス男爵が他国に渡ればあれほどの精霊魔法を使えれば我々でも大変な犠牲が出ますよ」
そういうと


ライルは
「何言ってるの彼は今回一切精霊の力を借りずに倒したんだよ」
苦笑いしていた


すると副団長は
「なるほど団長が気にいるわけです
あれほどの剣筋、あれが彼自身の力ならおそろしいですな」
そう妙に納得していた


するとライルが
「あ、でも彼に妙な真似はしないでね
彼と一緒にいたら楽しいからね
彼が唯一同世代にできた友達だからね」
そうくぎを刺した






幼いころから剣に打ち込んでいたライルは気づいた時には友達と呼べるものはいなくなっていた
それからさらに剣に没頭すると騎士団長という今の地位になり今度は打算をもとに近づいてくるものしかいなくなっていた
しかしルイトはそんなことを気にせずに話せる数少ない人物だ


ライルの悩みを知っている副団長は「分かりましたよ」
とだけ言って今回の後始末に行った


そしてライルは自分の団長室に戻っていった






騎士団の練習場から戻った後ルイトとアルバートは家に戻っていた


「ねぇ、父さんなんで僕は騎士団の練習場に連れていかれたの？」
そうルイトが聞いた


すると父さんが
「それはルイトの実力を測りたかったというのと、
騎士団内での不満を一気に解消するためだよ」
と教えてくれた


そのあとではぁと父さんはため息をついてから僕のほうを見ながら
「しかし、ルイトお前には驚かされてばっかりだよ
あの剣の射程が伸びるわざと、もう一つ敵をせん滅するのに使った時空を超えたような技
どうやったんだ？」
そう聞いてきた


俺は父さんに話すかどうか悩みながらも
「えーっとロングソードは剣に魔力を載せるイメージでその魔力を飛ばしていくようなイメージかな
もう一つ魔力を載せるのは同じだけどそれに少し風魔法をプラスしてそれをそこに置いていくイメージだよ」
そう答えた


すると父さんが目を見張って
「ルイト凄いな、そんなことができるのか」
そうほめてくれた


そうこうして俺と父さんは家に戻った
しかしその中で父さんにライルと一緒にロングソードを教えるようになった






そのあと家に帰ると
父さんが今日あったことを話すと
「え～、そんなことがあったの」
「なんで言ってくれなかったんだ？
ルイトだけじゃ危ないじゃないか」
「あなた、後で少しお話が」


兄さんたちは口々に心配してくれる
俺は少しうれしかった
でも母さんのは少し怖い
父さんドンマイ！！


それと屋敷のことになると
「え、ルイト屋敷を立てるのかい？」
「え～一緒にいられなくなるの」
今回は兄さんと姉さんで反応が違った


「うん、陛下から住む家も必要だろうってことで
そこそこの広さがあるらしいから」
そういうと


母さんが
「執事のあてはあるの」
聞いてきた


俺と父さんは完全に忘れていて
「あ」っとなっていた


「はぁ、何も考えてないんですね
分かりましたこちらで手配しておきますよ」
母さんがそういってくれた


「それで、どこに屋敷の建設を依頼するんですか？」
母さんはもう一個の質問をしてきた


その質問にはもともと決めていたことを返した
「実は自分で家を建ててみようと思うんだ」


するとみんな驚いていた
「え、ルイトが建てるの？」
「うん」


すると父さんが
「やってみたいならいいんじゃないか？
でも困ったらいえよ」
そういってくれたので俺が家を建てることは決まった