自称聖女の従姉に誑かされた婚約者に婚約破棄追放されました、国が亡ぶ、知った事ではありません。
第12話:副伯
国内に入る事は認めるが、王都や主要な街に近づく事は認めない。
副伯の爵位とブゼル大荒野を与えるが、遠回りして移動せよ」
「ありがたきしあわせでございます」
父上が将軍に礼を言っています。
王や有力者達が愚かな場合は、入国を認めず戦争になっていたかもしれません。
それを考えれば子爵格の副伯に叙勲され、領地をもらえただけマシです。
まあ、私が色々と裏工作したのですけどね。
ブゼル大荒野はキャッスル王国の西端にある乾燥した不毛の大地です。
とても広大で果ての分からないほどです。
もし開拓で来れば国力が三倍四倍になることでしょう。
ですがキャッスル王国ではとても活用できない土地です。
しかし私なら開拓することができます。
いつか機会があればこの手で開拓開墾したいと思っていたのです。
思っていたからこそ、商会を通じて有力貴族と関係を築いていました。
逃亡先にキャッスル王国を選んだのもそれが理由です。
自重しないで全魔力を使えば直ぐにでも耕作地にできます。
ですがそんな事をしてしまったら、キャッスル王国に目をつけられてしまいます。
私なら確実に勝てますが、それでは民を苦しめてしまいます。
だからて加減して開拓しなければいけません。
最初は開拓に苦労しているように見せかけます。
その苦労をしてみせている間に、味方を増やすのです。
今まで関係を築いていた有力貴族以外も味方にします。
「将軍殿、十五万もの民を飢えさせないためには多くの食糧が必要になります。
高値で構いませんから、軍の食糧を売ってもらえませんか。
いいえ、軍だけでなく、王家や貴族の方々からも買いたいのです。
それと、ブゼル大荒野に移民するとなると、多くの物資が必要です。
それも軍や王家、貴族の方々から買えるように手伝ってください」
私は以前に見せた宝石袋を手に持ちながら話しかけました。
将軍の目が欲望に光り輝いています。
仲介する将軍には莫大な手数料が入ります。
これで私達を監視する将軍を味方につけることができます。
戦力となる武器や物資、食糧の備蓄しなかが戦争を回避できます。
戦争を起こさない方法は簡単です。
一つは戦争をしない方が利益になると思わせることです。
もう一つは絶対に勝てないと思わせる事です。
まずは相手の望む高値で武器や食糧を買えば、王家や貴族を味方にできます。
同時に多くの物が値上がりしてしまいます。
根が上がり物が不足すれば、大量の冒険者を雇って大荒野や魔境で狩りをするも黙認される事でしょう。
その冒険者が私の、いえ、ブートル家の戦力になります。
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