アッフルガルド
page111
「いまあらためて、残存データを読んでいますが――」
そっちでヨルドが、なにかちょっと自信なさそうに言った。泉の上、二メートルくらいの高さのところ。そこに静止して、何か魔法エフェクトっぽいオレンジの光を発光させてる。
「あまりにもフィールドのデータの損壊が甚だしく、うまくつなげられません。つながれば、いまここに残された残存リソースで『命の水』を再構築することも不可能ではないかと、そのように考えてはいるのですが」
「けど、もしそれ、つながらなかったら? これで世界は終わりってこと? ほんとにこんなショボい終わり方?」
「ですからいま、つなげています」
ヨルドがちょっぴりイラッとした声を出した。オレンジの光が、パリパリ音をたてて火花みたいに散った。
「なによりも集中が大事ですので。できれば集中を乱す余計なコメントは控えて頂きたいものです。」
「はいはい~ じゃ、もう、黙ります黙ります。ふわぁ。もうなんか本気で眠くなってきちゃった。おしっこ行きたい。世界の終わりとか、ぶっちゃけもうどうでも――」
「…来ますね。みなさん、注意してください」
ルルコルルが言った。とても唐突に、冷静に。
「え? それって何を――」
そして、
ふりかえって、あたしは見た。
見たくはなかった。けど、
見てしまった。
ああ、もう、信じられない!
そっちでヨルドが、なにかちょっと自信なさそうに言った。泉の上、二メートルくらいの高さのところ。そこに静止して、何か魔法エフェクトっぽいオレンジの光を発光させてる。
「あまりにもフィールドのデータの損壊が甚だしく、うまくつなげられません。つながれば、いまここに残された残存リソースで『命の水』を再構築することも不可能ではないかと、そのように考えてはいるのですが」
「けど、もしそれ、つながらなかったら? これで世界は終わりってこと? ほんとにこんなショボい終わり方?」
「ですからいま、つなげています」
ヨルドがちょっぴりイラッとした声を出した。オレンジの光が、パリパリ音をたてて火花みたいに散った。
「なによりも集中が大事ですので。できれば集中を乱す余計なコメントは控えて頂きたいものです。」
「はいはい~ じゃ、もう、黙ります黙ります。ふわぁ。もうなんか本気で眠くなってきちゃった。おしっこ行きたい。世界の終わりとか、ぶっちゃけもうどうでも――」
「…来ますね。みなさん、注意してください」
ルルコルルが言った。とても唐突に、冷静に。
「え? それって何を――」
そして、
ふりかえって、あたしは見た。
見たくはなかった。けど、
見てしまった。
ああ、もう、信じられない!
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
75
-
-
157
-
-
238
-
-
0
-
-
4112
-
-
2
-
-
4
-
-
34
-
-
439
コメント