アッフルガルド
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ロスゴロール神殿。
通称・赤の神殿ってよばれてるフィールド。赤いでっかい岩山を削って、その神殿がドーンと目の前にそびえてる。時刻は真夜中。不吉な感じのでっかい赤の三日月が神殿の上の空に浮かんでる。
「ま、とりあえずは振りきったっぽいな」
ハアハア言いながらアルウルが言った。
カトルレナはバテバテという感じで砂の上にへたってる。
あたしはあたしで―― もうこれ、ダメ。完全ダウン。体力全部使い果たした。
「みなさま、急ぎましょう。時間はあまり残されていません」
ひとり元気なネコリスが、あたしの背中の上で言った。
「えっと… たしか入り口に立ってる女性NPCに話しかけるんだったよね?」
カトルレナがぐったりした声で言う。ゆっくりと顔をあげ、乱れた前髪を片手で整えた。
「ええ、その通りです」ヨルドがカトルレナの肩に軽々と跳びうつった。「会話の途中で、スペシャルイベント参加を希望するかどうか、こちらにきいてきますから――」
「うわっ。でもこれ、やばいね。ここもだいぶバグがきてる?」
門の脇に二体あるでっかい邪神像は、なんか顔の部分のグラフィックがバグってなんだか意味不明なモザイクみたいな図形に置き換わってしまってる。入り口のファーサドのぶっとい柱の何本かは、途中が黒ブランクで途切れてたり、なにか変なインフォメーションウィンドウの一部が間にはさまったり――
「じゃ、とっととイベントスタートしようぜ。うかうかしてるとここもバグって消えちまいそうだ。 …で、実際どこなんだよ、そのNPC?」
「んん~、ここの正面に確か配置されているはずなんですけど―― とても見えやすい位置に――」
ヨルドが視線を左右に動かす。
「あ、でもひょっとしたら、あの柱のかげかもしれません」
「もう見たぜそこは。いまさっき一周ぐるっとまわった」
「では、そちらの柱は?」
「いま見に行くよ。って、けど、おい、おまえこらヨルド。おまえいま、見えやすい位置って言ったろ? あそこってぜんぜん見えやすくないぞ?」
ブツブツ言いながらアルウルが柱の裏をさがしに走り――
ロスゴロール神殿。
通称・赤の神殿ってよばれてるフィールド。赤いでっかい岩山を削って、その神殿がドーンと目の前にそびえてる。時刻は真夜中。不吉な感じのでっかい赤の三日月が神殿の上の空に浮かんでる。
「ま、とりあえずは振りきったっぽいな」
ハアハア言いながらアルウルが言った。
カトルレナはバテバテという感じで砂の上にへたってる。
あたしはあたしで―― もうこれ、ダメ。完全ダウン。体力全部使い果たした。
「みなさま、急ぎましょう。時間はあまり残されていません」
ひとり元気なネコリスが、あたしの背中の上で言った。
「えっと… たしか入り口に立ってる女性NPCに話しかけるんだったよね?」
カトルレナがぐったりした声で言う。ゆっくりと顔をあげ、乱れた前髪を片手で整えた。
「ええ、その通りです」ヨルドがカトルレナの肩に軽々と跳びうつった。「会話の途中で、スペシャルイベント参加を希望するかどうか、こちらにきいてきますから――」
「うわっ。でもこれ、やばいね。ここもだいぶバグがきてる?」
門の脇に二体あるでっかい邪神像は、なんか顔の部分のグラフィックがバグってなんだか意味不明なモザイクみたいな図形に置き換わってしまってる。入り口のファーサドのぶっとい柱の何本かは、途中が黒ブランクで途切れてたり、なにか変なインフォメーションウィンドウの一部が間にはさまったり――
「じゃ、とっととイベントスタートしようぜ。うかうかしてるとここもバグって消えちまいそうだ。 …で、実際どこなんだよ、そのNPC?」
「んん~、ここの正面に確か配置されているはずなんですけど―― とても見えやすい位置に――」
ヨルドが視線を左右に動かす。
「あ、でもひょっとしたら、あの柱のかげかもしれません」
「もう見たぜそこは。いまさっき一周ぐるっとまわった」
「では、そちらの柱は?」
「いま見に行くよ。って、けど、おい、おまえこらヨルド。おまえいま、見えやすい位置って言ったろ? あそこってぜんぜん見えやすくないぞ?」
ブツブツ言いながらアルウルが柱の裏をさがしに走り――
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