アッフルガルド

ikaru_sakae

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「え~、だって~、難易度高いスペシャルイベントっていっても、所詮はゲームだし~ いまじっさいリアル世界がやばいってこのときに緊急募集して、こんな法外な額を出して~ なんかちょっと変かな~っていうの、たぶんみんな思っちゃってると思うんですけど。なんかヤバい犯罪がらみとか、そういうのだと困るな~って」
「俺は別にいいぜ。チートだろうが何だろうが」
 アサシンのガントがわりこんだ。
「じっさい報酬が支払われるなら、それだけの話だよ。どういうルートからだろうと、ゲームマネーはゲームマネー。別に噛みついてくるわけじゃない。おい歌姫さん、あんた、そういうリスクが嫌なんだったら、最初っからここに来ないでどっかの町で適当に歌でも歌ってろ」
「ん~、なにそれ~ なんかそれ、ちょっと言い方がムカつくんですけど~?」
「なんだ? やるのか?」
「あ、ちょっと。ここでケンカしないでください。じゃ、さっそく面接を始めたいと思います。みなさん、個人ページのスキルとアイテム一覧、ここ1か月くらいのアクテイビティ・レコードをオープンにしてください。それを見ながら、順番にいくつ質問させて頂きます」

「じゃ、まず、ガントさん」     
「おう」
「プレー歴はどれくらい?」 
「このゲームに関しては二年だな。平行して他のダイブゲームもいくつかやってる」
「スペシャルステージクリアまで、途切れなくダイブは可能ですか?」
「だいたいはな。たまにトイレとか、なにか用事で短時間買い物とか。それ以外は――」
「お住まいの地域はどちらですか? あ、これはつまり、リアル世界での話ですけど」   
「なんだ? そんなの言わないとダメなのか?」
「今ほら、大規模停電で、ダイブできないエリアがけっこうあるでしょう。避難エリアにかかっちゃう可能性があるとか。そのへんはどうなのかなと」
「それは大丈夫だ。危険エリアからはかなり離れてる。まず大丈夫だろう」
「どうもありがとうございます。つぎに戦闘に関してですが、」

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