アッフルガルド

ikaru_sakae

page48

@  ってか二百Mジェノってマジ?

@  釣りでしょ、どう考えても

@  さすがにないですよね、二百Mは

@  ないない。廃人になるレベルでダイブしつづけても稼ぐのに10年かかる

@  つまりチートってこと?

@  A 悪質な釣り  B チート 
   C 規約違反の犯罪がらみ  
   このどれかでOK?

@  しかし過疎ってますねここ。コメント少なすぎ

@  まあリアル世界がいまやばいからね~ 

@  こんなときにダイブしてくるヤツなんて暇な学生か人生捨ててるニートくらいだろ


「ん~ 失敗したなぁ。報酬額高くしすぎてかえって怪しく思われちゃったか」
「こっちのスクエアもダメね~ しょうもない文句ばっかりで書きこんである」
「お、でもこっちは三人申し込みあるね。けどさすがにこれ… どの子もビギナーもいいとこだ。これは使えないなぁ」
「ねえ、応募締切って今日の15:00なんでしょ?」
 テーブルの上の焼き菓子を怠惰につまみながらあたしは言った。
「あと二時間と少し。リアル時間だともっと短いよね。これ、大丈夫なの? ほんとに誰か申しこんでくる?」
「わたしに訊かないでほしいな」カトルレナが投げやりな感じで首を左右にふった。「ま、もう少し待ってみようよ。もし最後の時点でもちゃんとした申込みがなければ―― 最悪、スキル値低くても、とりあえず人数だけそろえるとか――」
「でもなんかここ、のどかね」
 あたしはテーブルの上に両肘をつき、二つの拳の上にあごをのせた。吹き抜けの庭の中央では、かっこいいアンティークな噴水がこぽこぽ水を吹いてていかにも涼しげだ。
「ここだけ見てると、いままさにリアル世界が消えていってるなんて、ちょっと信じられない」
「そうだね。それはたしかに同意する」
 カトルレナも眠そうに言って、テーブルの上につっぷした。
「ね、カトルレナ」
「んん?」

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品