Bluetoothで繋がったのは学校1の美少女でした。

穂村大樹

第98話 クリスマスの調査

クリスマスを祐と一緒に過ごすことになった私はクリスマス当日の予定を決めるため、ある人にアドバイスを貰うことにした。

「私も初めて男子と過ごすクリスマス初めてだし、まともなアドバイスなんて出来ないよ?」

そう、すでに彼氏持ちの花宮さんだ。

私は花宮さんを学校終わりにカフェに行こうと誘った。

風磨がクリスマスは花宮さんと一緒に過ごすと言っていたので、2人のクリスマス当日の予定を聞きたかった。
風磨に聞くと誰とクリスマスを過ごすのかとうるさそうなので、花宮さんに聞くことにした。

「花宮さん、風磨と一緒にクリスマス過ごすんでしょ? クリスマス当日、どこに行ってなにをするのか聞きたくて」
「べ、別に普通の事しかしないよ? クリスマスだからって特別なことは何も……」
「その普通が分からなくて……」
「ショッピングに行ってご飯食べて、最後にイルミネーションを見に行くくらいだよ」
「イルミネーション……。なるほど‼︎ 」

イルミネーションを見に行く、その考えは頭になかった。確かに冬になるとあちこちでイルミネーションをしている。

吐く息が白く染まるほどに冷たい空気のなか、ライブのサイリウムと同じように煌びやかに光り輝くイルミネーションを見に行く。

聖夜に2人で過ごすシチュエーションとしては申し分ない。

「イルミネーションを見に行ったらキス出来るかな……とか思っちゃったり」
「キス⁉︎ 」
「まだしたことないんだけど、ファーストキスはずっと思い出に残るだろうしムードが大切じゃん?」

キ、キスだなんて、花宮さんは私の1歩、いや、100歩先の話をしている。

「ところで楓ちゃんは誰とクリスマスにデートするの?」
「え、そ、それは……」
「やっぱり渋谷?」

ば、バレてる⁉︎ なんで⁉︎

私が祐を好きなことは祐奈ちゃんにしか話していない。何故花宮さんが私の好きな人を……。

「……はい。その通りです」
「やっぱりそうかー‼︎ 楓ちゃん、ずっと渋谷のこと見てるから分かりやすいんだよね」
「え⁉︎ 私ってそんなに祐のこと見てるの⁉︎」
「うん。見てる」

学校にいる時に私の視界に祐が入ると目で追っているのは間違いないら。それは自覚している。

見ているだけで落ち着くというか……。

でもまさか私が祐を目で追ってちるのが誰かに気づかれるとは思っていなかった。

祐を見るのも程々にしないと。

「上手くいくといいね」
「ありがと。私なりに頑張ってみる」

花宮さんのおかげでクリスマス当日の予定を決めることが出来そうだ。

告白の返事、クリスマスにはしてくれるかなぁ。

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