Bluetoothで繋がったのは学校1の美少女でした。
第60話 温泉事件
ホテルにある温泉に来た俺は温泉に入り、横でガックリと肩を落とし落ち込む風磨に声をかける。
「そんなもんだよ。そうそうアニメ漫画みたいにはいかないって」
「それは分かってるけどさ……。男の憧れみたいなもんだろ?」
風磨はホテルの温泉で女湯を覗くことを楽しみにしていたようだ。
そんな風磨の前に立ちはだかったのはビルの2階には相当する高さの大きなコンクリートの壁。
それは足をかけるところもない、来るもの全てを跳ね返す山脈の様にそびえたっていた。
風磨が言ったようにアニメや漫画では温泉で女湯を覗くのは恒例のイベントだ。岩の隙間を探してみたり、肩車をして柵の上から女湯を覗こうとしたり。
俺も全く期待をしていなかったと言えば嘘になる。
とはいえ、クラスの男子に祐奈や楓のあられも無い姿を見られると考えたときは、俺はいかなる手を使ってでも男子が女湯を覗くことを止めただろう。
女湯を覗く事を諦めた風磨は放っておいて、露天風呂に入り上を向く。俺たちをほのかに照らす光り輝く月を見ていると嫌なことは全て忘れられそうだ。
風呂を上がったら花宮が風磨に告白するところを見届けなければいけないし、俺の1日はまだまだ終わらない。
「風磨って好きな奴いるのか?」
「俺は女の子ならみんな好きだぞ」
「いや、まあそりゃ風磨が女好きなのは知ってるよ。恋愛対象っていうか、付き合いたいって思う奴はいるのか?」
「……今はいないかな。祐奈ちゃんなんかは勿論可愛いけど、可愛すぎて気が引けるっていうか」
「それある」
風磨みたいなイケメンでも祐奈の可愛さには気が引けてしまうのか。
俺みたいな地味な奴が一緒にライブに行ったり家にお邪魔したり陶芸したり。俺凄くない?
そうか、風磨に好きな奴はいないのか。
花宮が風磨に告白をしたら風磨はそれを断るのだろうか。それとも受け入れて付き合うのだろうか。
風磨に好きな人がいないと言う事実を花宮に伝えるかどうかも悩んだが、花宮は勇気を出して風磨に告白する事を決めたわけだ。
俺がそこに口を挟むのは男らしくない。何も伝えないでおこう。
憂鬱だなぁ。花宮が振られたらどうしよう。
相変わらず露天風呂に入り月を眺める俺は、風呂のお湯に浸って隠れている部分の壁に穴があるのを見つけた。
なんだこの穴。排水溝が何かだろうか。俺は思わず穴に手を突っ込む。
すると何やら柔らかくすべすべしたものに手が触れた。
「ひゃ‼︎」
この柔らかい感触と、微妙に聞こえた可愛らしい悲鳴はいったい?
それにしてもこの感触、柔らかくて癖になるな。
「な、なんですか⁉︎」
大きな壁の向こうから聞こえるこの声は祐奈か? 何かあったのだろうか。
「どうしたの?」
「な、何かが私のお尻を触ったような気がして……」
誰だ祐奈のお尻を触るけしからんやつは‼︎ いくら女子だからって許さないぞ……
あれ、もしかして、今俺が触ってたのって……。
ダメだ最後まで言うのが怖い。この穴、女子風呂に繋がってるのか。
えらいもんみつけちゃったぞぉ。
「そんなもんだよ。そうそうアニメ漫画みたいにはいかないって」
「それは分かってるけどさ……。男の憧れみたいなもんだろ?」
風磨はホテルの温泉で女湯を覗くことを楽しみにしていたようだ。
そんな風磨の前に立ちはだかったのはビルの2階には相当する高さの大きなコンクリートの壁。
それは足をかけるところもない、来るもの全てを跳ね返す山脈の様にそびえたっていた。
風磨が言ったようにアニメや漫画では温泉で女湯を覗くのは恒例のイベントだ。岩の隙間を探してみたり、肩車をして柵の上から女湯を覗こうとしたり。
俺も全く期待をしていなかったと言えば嘘になる。
とはいえ、クラスの男子に祐奈や楓のあられも無い姿を見られると考えたときは、俺はいかなる手を使ってでも男子が女湯を覗くことを止めただろう。
女湯を覗く事を諦めた風磨は放っておいて、露天風呂に入り上を向く。俺たちをほのかに照らす光り輝く月を見ていると嫌なことは全て忘れられそうだ。
風呂を上がったら花宮が風磨に告白するところを見届けなければいけないし、俺の1日はまだまだ終わらない。
「風磨って好きな奴いるのか?」
「俺は女の子ならみんな好きだぞ」
「いや、まあそりゃ風磨が女好きなのは知ってるよ。恋愛対象っていうか、付き合いたいって思う奴はいるのか?」
「……今はいないかな。祐奈ちゃんなんかは勿論可愛いけど、可愛すぎて気が引けるっていうか」
「それある」
風磨みたいなイケメンでも祐奈の可愛さには気が引けてしまうのか。
俺みたいな地味な奴が一緒にライブに行ったり家にお邪魔したり陶芸したり。俺凄くない?
そうか、風磨に好きな奴はいないのか。
花宮が風磨に告白をしたら風磨はそれを断るのだろうか。それとも受け入れて付き合うのだろうか。
風磨に好きな人がいないと言う事実を花宮に伝えるかどうかも悩んだが、花宮は勇気を出して風磨に告白する事を決めたわけだ。
俺がそこに口を挟むのは男らしくない。何も伝えないでおこう。
憂鬱だなぁ。花宮が振られたらどうしよう。
相変わらず露天風呂に入り月を眺める俺は、風呂のお湯に浸って隠れている部分の壁に穴があるのを見つけた。
なんだこの穴。排水溝が何かだろうか。俺は思わず穴に手を突っ込む。
すると何やら柔らかくすべすべしたものに手が触れた。
「ひゃ‼︎」
この柔らかい感触と、微妙に聞こえた可愛らしい悲鳴はいったい?
それにしてもこの感触、柔らかくて癖になるな。
「な、なんですか⁉︎」
大きな壁の向こうから聞こえるこの声は祐奈か? 何かあったのだろうか。
「どうしたの?」
「な、何かが私のお尻を触ったような気がして……」
誰だ祐奈のお尻を触るけしからんやつは‼︎ いくら女子だからって許さないぞ……
あれ、もしかして、今俺が触ってたのって……。
ダメだ最後まで言うのが怖い。この穴、女子風呂に繋がってるのか。
えらいもんみつけちゃったぞぉ。
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