チート(現代知識)×チート(魔法)×チート(武術)はチート∞(天災級)?!
第78話(みんなで旅行 3日目 罠)
【この物語は主人公(アルカード)がいない為、エストリア視点で進みます】
「エストリア嬢は家族の安否を!イーリス嬢は援護を」
私はカイゼルからの言葉を受けて、家族の安否を確認するために、屋敷に向かって走り出す。離れから煙が上がっているのは気になるけど、あちらは来客向けの建屋なので、家族はいないはず。
私は本棟の屋敷に向かって門をくぐる。キレイに整備された庭園が広がっているはずなのだが、灼熱飛竜の突撃により地面から生えている草花は薙ぎ倒されていた。一部竜吼を受けたところはブスブスと煙を上げて焼け焦げている。
そんな思い出も多い庭も走り抜けて、本棟に近付き扉を開ける。
「お父様!お母様!ヘンリー!!」
私はみんなの名前を呼びながら扉を開けると、いつものロビーが目に入る。荒れた様子はないが、いつもはメイドがすぐに出てくるはずだが、誰の反応もない。
ロビーに隣接する応接室や食堂を家族の名前を呼びながら開けていく。食器が出されたままだったり、茶器が置きっぱなしのところを見ると慌てて避難した様子が見られる。
「となると……地下室ね」
ロビーの奥にはもしもの時に避難できる地下室へ下りれる階段がある。私はその場所に行くと、いつもは階段の前に棚があり、階段は隠されているのだが、その棚が少しずれているのがわかる。私は棚を人が一人分通れるくらいずらすと、階段を下りていく。
地下室の入り口は頑丈な鉄製の扉になっていて、中から鍵が掛かる構造になっている。取っ手を捻って奥に押し込むが、何かに引っかかって扉が開かない。やはり鍵が掛かっているようだ。
「お父様!お母様!ヘンリー!!私よ!リアよ!!」
扉を叩きながら、大きな声を出して気付かせようとする。
「リア……なのか?」
扉の向こうからお父様の声が聞こえる。
「そうよ。助けに来たから、ここを開けて頂戴!」
私がそう告げると、ガチャリと鍵が外れて扉が開く。
「おぉ、エストリア。よく無事で」
お父様とお母様が少し疲れた顔で出迎えてくれる。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」
ヘンリーが親の間をすり抜けて私に抱きついてくる。
「私達が来たからもう大丈夫。飛竜くらいあっという間に倒しちゃうんだから」
私はヘンリーの頭を撫でながら安心させるように語り掛ける。
「大丈夫、なのか?飛竜とはいえ灼熱飛竜はA級冒険者でなければ相手できないほどの難敵と聞いているが」
「大丈夫よ。私達の仲間は規格外だから。それよりここは危ないわ。家が崩落したら閉じ込められてしまう」
私は両親に脱出を促すと、両親は了承し、私の後についてくる。
「表では、まだ仲間達が戦っているから、裏口から出ましょう」
両親を促し裏口へ向かいながら、どうしてこうなっているかを聞く。
「リアが今日の夕方に到着するので、他の同級生の受け入れも含めて、朝から慌しく準備をしていたんだが、昼頃に大きな何かの叫び声が聞こえたので、外に出てみると、この辺にはまず下りてこない灼熱飛竜が屋敷の上を旋回していてな。どうしたものだと呆然としていたら、離れの方に竜吼を吐かれて……あそこには確か昨日から冒険者が泊まっていたので確認に行ったら、竜吼の直撃で大半が破壊されて火の手が上がっていた。一応呼びかけてみたのだが反応がなかったので、本棟の方に撃たれたら家族が危ないと慌てて戻ってきて地下室に逃げ込んだのだ」
お父様が早口に大体の説明をしてくれる。
「また冒険者。怪しいわね……」
私は訝しげに眉をひそめながら、裏口の扉を開く。
「っっ!!」
私は突然発生した殺気に反応して、身体を横に投げ出すと、私の首があったところを銀色の光が切り裂く。
「お父様!扉を閉めて!!」
私が切羽詰った声で指示を出すと、お父様はもたもたしながらも扉を閉める。
キンッ!キンッ!キンッ!
私めがけて、銀色の光が何条も襲ってくるのを、地面を転がりながら躱していく。途切れたタイミングで、私は身体を跳ね上げるて身体を起こし、攻撃してきた者を確認する。
皮鎧を着た男が1名と胸鎧を着た男が一人の2名組みだ。どうやら銀閃は投げナイフのようで、皮鎧の男が投げつけてきていたらしい。胸鎧を着た男は肩から大きな鞄を吊り下げている。大きな鞄は中に大きな丸いものが入っているらしく、パンパンに膨れている。
「昨日から泊めていた冒険者ってアナタ達ね」
私は小剣と短剣を構えながら聞く。
「ちょろいもんだよなぁ、田舎の貴族って言うのはよ。魔物退治に来て迷って困っていると言えば、すぐ泊めてくれたよ。自分達を罠に嵌めて殺そうっていう輩をなぁ」
皮鎧の男が被虐的な笑みを浮かべて、手に持ったナイフをクルクルと放り投げながら楽しそうに言う。
「あと、お前のような別嬪さんを用意してくれるとは中々旨いボーナスがある仕事じゃねぇか。気が利いてるってお前も思わないかよぉ?こんなど田舎くんだりまで来たんだ。とりあえず、四肢を刻んで動けなくした所を、たっぷりと楽しませてもらうとするよぉ」
目に剣呑な光を宿し、ナイフに舌を這わせながら皮鎧の男は攻撃姿勢をとる。私は、そのおぞましい欲望に背中に冷たい汗を流すが、自分が負けたら家族の身に危険が迫ると気合を入れなおして剣を構えるのだった。
「エストリア嬢は家族の安否を!イーリス嬢は援護を」
私はカイゼルからの言葉を受けて、家族の安否を確認するために、屋敷に向かって走り出す。離れから煙が上がっているのは気になるけど、あちらは来客向けの建屋なので、家族はいないはず。
私は本棟の屋敷に向かって門をくぐる。キレイに整備された庭園が広がっているはずなのだが、灼熱飛竜の突撃により地面から生えている草花は薙ぎ倒されていた。一部竜吼を受けたところはブスブスと煙を上げて焼け焦げている。
そんな思い出も多い庭も走り抜けて、本棟に近付き扉を開ける。
「お父様!お母様!ヘンリー!!」
私はみんなの名前を呼びながら扉を開けると、いつものロビーが目に入る。荒れた様子はないが、いつもはメイドがすぐに出てくるはずだが、誰の反応もない。
ロビーに隣接する応接室や食堂を家族の名前を呼びながら開けていく。食器が出されたままだったり、茶器が置きっぱなしのところを見ると慌てて避難した様子が見られる。
「となると……地下室ね」
ロビーの奥にはもしもの時に避難できる地下室へ下りれる階段がある。私はその場所に行くと、いつもは階段の前に棚があり、階段は隠されているのだが、その棚が少しずれているのがわかる。私は棚を人が一人分通れるくらいずらすと、階段を下りていく。
地下室の入り口は頑丈な鉄製の扉になっていて、中から鍵が掛かる構造になっている。取っ手を捻って奥に押し込むが、何かに引っかかって扉が開かない。やはり鍵が掛かっているようだ。
「お父様!お母様!ヘンリー!!私よ!リアよ!!」
扉を叩きながら、大きな声を出して気付かせようとする。
「リア……なのか?」
扉の向こうからお父様の声が聞こえる。
「そうよ。助けに来たから、ここを開けて頂戴!」
私がそう告げると、ガチャリと鍵が外れて扉が開く。
「おぉ、エストリア。よく無事で」
お父様とお母様が少し疲れた顔で出迎えてくれる。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」
ヘンリーが親の間をすり抜けて私に抱きついてくる。
「私達が来たからもう大丈夫。飛竜くらいあっという間に倒しちゃうんだから」
私はヘンリーの頭を撫でながら安心させるように語り掛ける。
「大丈夫、なのか?飛竜とはいえ灼熱飛竜はA級冒険者でなければ相手できないほどの難敵と聞いているが」
「大丈夫よ。私達の仲間は規格外だから。それよりここは危ないわ。家が崩落したら閉じ込められてしまう」
私は両親に脱出を促すと、両親は了承し、私の後についてくる。
「表では、まだ仲間達が戦っているから、裏口から出ましょう」
両親を促し裏口へ向かいながら、どうしてこうなっているかを聞く。
「リアが今日の夕方に到着するので、他の同級生の受け入れも含めて、朝から慌しく準備をしていたんだが、昼頃に大きな何かの叫び声が聞こえたので、外に出てみると、この辺にはまず下りてこない灼熱飛竜が屋敷の上を旋回していてな。どうしたものだと呆然としていたら、離れの方に竜吼を吐かれて……あそこには確か昨日から冒険者が泊まっていたので確認に行ったら、竜吼の直撃で大半が破壊されて火の手が上がっていた。一応呼びかけてみたのだが反応がなかったので、本棟の方に撃たれたら家族が危ないと慌てて戻ってきて地下室に逃げ込んだのだ」
お父様が早口に大体の説明をしてくれる。
「また冒険者。怪しいわね……」
私は訝しげに眉をひそめながら、裏口の扉を開く。
「っっ!!」
私は突然発生した殺気に反応して、身体を横に投げ出すと、私の首があったところを銀色の光が切り裂く。
「お父様!扉を閉めて!!」
私が切羽詰った声で指示を出すと、お父様はもたもたしながらも扉を閉める。
キンッ!キンッ!キンッ!
私めがけて、銀色の光が何条も襲ってくるのを、地面を転がりながら躱していく。途切れたタイミングで、私は身体を跳ね上げるて身体を起こし、攻撃してきた者を確認する。
皮鎧を着た男が1名と胸鎧を着た男が一人の2名組みだ。どうやら銀閃は投げナイフのようで、皮鎧の男が投げつけてきていたらしい。胸鎧を着た男は肩から大きな鞄を吊り下げている。大きな鞄は中に大きな丸いものが入っているらしく、パンパンに膨れている。
「昨日から泊めていた冒険者ってアナタ達ね」
私は小剣と短剣を構えながら聞く。
「ちょろいもんだよなぁ、田舎の貴族って言うのはよ。魔物退治に来て迷って困っていると言えば、すぐ泊めてくれたよ。自分達を罠に嵌めて殺そうっていう輩をなぁ」
皮鎧の男が被虐的な笑みを浮かべて、手に持ったナイフをクルクルと放り投げながら楽しそうに言う。
「あと、お前のような別嬪さんを用意してくれるとは中々旨いボーナスがある仕事じゃねぇか。気が利いてるってお前も思わないかよぉ?こんなど田舎くんだりまで来たんだ。とりあえず、四肢を刻んで動けなくした所を、たっぷりと楽しませてもらうとするよぉ」
目に剣呑な光を宿し、ナイフに舌を這わせながら皮鎧の男は攻撃姿勢をとる。私は、そのおぞましい欲望に背中に冷たい汗を流すが、自分が負けたら家族の身に危険が迫ると気合を入れなおして剣を構えるのだった。
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