チート(現代知識)×チート(魔法)×チート(武術)はチート∞(天災級)?!
第75話(みんなで旅行 2日目 宿屋)
「まず一つ目の竜巻に関しては何となく判った。で、二つ目の竜巻は何なんだ?」
カイゼルさんの追求はまだ止まらないようだ。
「えーっと。天候操作?の魔法かな?」
僕は不安げに答える。
「もう驚くのがバカらしくなってきたわ……」
エストリアさんもこめかみを押さえながら呟く。
「伝説では……昔一人大魔導士だけが、使ったといわれる大魔法の一つ……天候操作魔法」
うん。確かに魔力も相当使ったし、制御もかなり大変だったので、僕はしみじみと頷く。
「何、当然とか大変だったとかっていう顔してるのよっ!」
「私が知りうる限りの魔法で、戦略級魔法を含めてもアル君が使うような規模の魔法はない。竜巻を起こす魔法は知っているが、せいぜい人の高さの倍くらいの規模だったはず。恐らく事象の具現化で空気を回転させて発現させている仕組みだと思われる。アル君が使った竜巻の魔法はそもそもの根本が違うようにみえたんだが」
『夏の時期に雷を伴う豪雨や竜巻が発生する事がありまして、それと同じ原理ですよ』
カイゼルさんの質問に眼鏡さんが答えるので、そのまま伝える。
「確かに夏に雷雨と竜巻を見たことはあるが、あれは神の気まぐれではないのか?」
『空気中に含まれる水滴や表の摩擦により帯電が発生し、それが地表の正の電子に引かれて落ちるのが落雷です。また発達した積乱雲と寒暖差のある空気がぶつかる事で発生するのが竜巻です』
「何か理由があるみたいなんです。僕も全然わからないけど」
眼鏡さんが説明するが全く解らないので、回答できずにスルーする。
「よくわからんが、発生した事実があるから何らかの事象で起きるのだろう。とはいえ、その天候操作も封印だ。人の身に余る魔法過ぎる」
僕もやたらめったらに自然を破壊する気はないので、とりあえずは頷く。
「しかし、あの山賊たちはなんやったんやろう。やけに計画的な雰囲気やったし」
イーリスさんがボソっと呟く。
「確かに、こちらの事を知っているような素振りを感じたわね。どの道、冒険者を雇ったのはお父様だから一度しっかりと話を聞いてみる必要があるわ」
エストリアさんも肯定する。
「まぁここで悩んでても何もわかんねーよ。飯食いに行こうぜ。翠も暇そうだしな」
オスローがエストリアさんの膝を枕にしてウトウトしている翠を見ながら言うと、みんなは同意して食堂に向かう事にする。
この宿の食事も昨日と同様、味濃い目、量大目で僕らにあったメニューだった。オスローと翠が相変わらず凄い勢いで平らげていた。
「ちょいと邪魔するぜ」
僕らが食事をしていると宿場町に入る前に出会った冒険者さん達が入ってきた。
「今、現場から戻ってきた所で、お前らが言っていたように竜巻の爪あとは多分に残っていたんだが、冒険者と山賊が争った形跡がなくてな。何か知らないか?」
「私たちも夢中で逃げていて、ずいぶん離れてから後ろを見てみたら、巨大な竜巻が起きていたので古代遺物でも使ったのではないかと予測したのだよ」
冒険者さんの問いかけにカイゼルさんがスラスラと回答する。
「何かいまいち状況が判らないんだが?お前ら学園生が山賊団と戦って無傷な訳ないんだが……まぁいいか。上には適当に報告するとしよう。食事時に悪かったな」
冒険者さんは納得しないが仕方ないといった感じで去っていった。
「我々はいいが御者の人とは口裏合わせないと危ないな」
カイゼルさんはそう言うと、食事を中断してウォルトさんと出て行った。
残された僕らは、辛うじて残っていた料理(大半がオスローと翠に食べられた)に手を付けながら帰りを待ちつつ雑談するのだった。
しばらくすると二人は戻ってきて問題ないと告げる。僕らは綺麗に食事を平らげると、割り当てられた部屋に戻って休むのだった。
いよいよ明日の夕方にはエストリアさんの家に着く。明日はトラブルなく過ごせるといいなと思いながら床に就くのだった。
カイゼルさんの追求はまだ止まらないようだ。
「えーっと。天候操作?の魔法かな?」
僕は不安げに答える。
「もう驚くのがバカらしくなってきたわ……」
エストリアさんもこめかみを押さえながら呟く。
「伝説では……昔一人大魔導士だけが、使ったといわれる大魔法の一つ……天候操作魔法」
うん。確かに魔力も相当使ったし、制御もかなり大変だったので、僕はしみじみと頷く。
「何、当然とか大変だったとかっていう顔してるのよっ!」
「私が知りうる限りの魔法で、戦略級魔法を含めてもアル君が使うような規模の魔法はない。竜巻を起こす魔法は知っているが、せいぜい人の高さの倍くらいの規模だったはず。恐らく事象の具現化で空気を回転させて発現させている仕組みだと思われる。アル君が使った竜巻の魔法はそもそもの根本が違うようにみえたんだが」
『夏の時期に雷を伴う豪雨や竜巻が発生する事がありまして、それと同じ原理ですよ』
カイゼルさんの質問に眼鏡さんが答えるので、そのまま伝える。
「確かに夏に雷雨と竜巻を見たことはあるが、あれは神の気まぐれではないのか?」
『空気中に含まれる水滴や表の摩擦により帯電が発生し、それが地表の正の電子に引かれて落ちるのが落雷です。また発達した積乱雲と寒暖差のある空気がぶつかる事で発生するのが竜巻です』
「何か理由があるみたいなんです。僕も全然わからないけど」
眼鏡さんが説明するが全く解らないので、回答できずにスルーする。
「よくわからんが、発生した事実があるから何らかの事象で起きるのだろう。とはいえ、その天候操作も封印だ。人の身に余る魔法過ぎる」
僕もやたらめったらに自然を破壊する気はないので、とりあえずは頷く。
「しかし、あの山賊たちはなんやったんやろう。やけに計画的な雰囲気やったし」
イーリスさんがボソっと呟く。
「確かに、こちらの事を知っているような素振りを感じたわね。どの道、冒険者を雇ったのはお父様だから一度しっかりと話を聞いてみる必要があるわ」
エストリアさんも肯定する。
「まぁここで悩んでても何もわかんねーよ。飯食いに行こうぜ。翠も暇そうだしな」
オスローがエストリアさんの膝を枕にしてウトウトしている翠を見ながら言うと、みんなは同意して食堂に向かう事にする。
この宿の食事も昨日と同様、味濃い目、量大目で僕らにあったメニューだった。オスローと翠が相変わらず凄い勢いで平らげていた。
「ちょいと邪魔するぜ」
僕らが食事をしていると宿場町に入る前に出会った冒険者さん達が入ってきた。
「今、現場から戻ってきた所で、お前らが言っていたように竜巻の爪あとは多分に残っていたんだが、冒険者と山賊が争った形跡がなくてな。何か知らないか?」
「私たちも夢中で逃げていて、ずいぶん離れてから後ろを見てみたら、巨大な竜巻が起きていたので古代遺物でも使ったのではないかと予測したのだよ」
冒険者さんの問いかけにカイゼルさんがスラスラと回答する。
「何かいまいち状況が判らないんだが?お前ら学園生が山賊団と戦って無傷な訳ないんだが……まぁいいか。上には適当に報告するとしよう。食事時に悪かったな」
冒険者さんは納得しないが仕方ないといった感じで去っていった。
「我々はいいが御者の人とは口裏合わせないと危ないな」
カイゼルさんはそう言うと、食事を中断してウォルトさんと出て行った。
残された僕らは、辛うじて残っていた料理(大半がオスローと翠に食べられた)に手を付けながら帰りを待ちつつ雑談するのだった。
しばらくすると二人は戻ってきて問題ないと告げる。僕らは綺麗に食事を平らげると、割り当てられた部屋に戻って休むのだった。
いよいよ明日の夕方にはエストリアさんの家に着く。明日はトラブルなく過ごせるといいなと思いながら床に就くのだった。
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