チート(現代知識)×チート(魔法)×チート(武術)はチート∞(天災級)?!
第20話(翠との町めぐりと制服試着)
学園を後にした僕と翠は、町の中を散策していた。
特に目的もなくブラブラしているのだが、翠が「あれはなんなのだ?」「これは綺麗なのだ!」「あそこにいってみるのだー!」と賑やかにそこらじゅうに顔を突っ込むので全く進まない。特に噴水と宝石屋が気に入っていたみたいだけど、武器屋や花屋などは興味がないみたいだ。くるくると元気に走り回る翠に手を引かれて、振り回されるようについていく。
……いや物理的にも振り回されている気がする、流石竜族は半端ない力だなぁとか考えていると、肉を焼くいい匂いが漂ってくる。
「アル、お腹が空いたのだ」
「そうだね。美味しそうな匂いがするし、そこに行ってみようか」
翠が人差し指を唇に当てながら上目遣いで見てくるので、可愛いなぁと思いながらそう切り返す。
「こっちからいい匂いがするのだ!」
興奮する翠に手を引かれて、僕はズルズルと引っ張られていく。
引っ張られた先は《クィンクィン焼き》の店で、クィンクィン鳥といわれる陸上を疾走する大型の鳥を甘辛いタレにつけて串焼きにした料理で、クィンクィン鳥の部位により様々な味・食感が楽しめる料理になっている。
店頭でタレをつけて焼かれたクィンクィン焼きの匂いは腹ペコの僕らには我慢できようもない。翠は目をキラキラさせて、口の端からよだれを流しながら《クィンクィン焼き》に見入ってる。
1本銅貨2枚だったので、僕は胸肉とモモ肉を5本ずつ頼むと銅貨20枚を渡す。そして、先ず手渡されたモモ肉を5本を受け取ると、もう我慢の限界を迎えているっぽい翠に手渡す。
「食べていいよ」
僕は翠にそう言って、残りの胸肉を受け取るのだが、その時には既に翠に渡したモモ肉はなくなっていた。
「すみません。また5本ずつ下さい」
次のお客さんがいない事を確認した僕が続けて頼むと店の人は笑いながら快く注文を受けてくれ、さらに銅貨20枚を渡す。
まぁ、当然ながら次のモモ肉と胸肉を受け取った時には胸肉は完食されていたのだが。
すぐそばにあったベンチに座って、僕が食べようとすると、翠が物欲しそうな顔でじーっと見てくる。僕が串を口の前にさしだすと、ぱくっと串に刺さった肉の半分以上を食べられてしまった。予想以上に食べられてしまったが、口の周りにタレをつけてニコニコしながら食べているのをみて、僕は笑ってしまった。
結局、僕は2串ずつの4串食べて、残り16串は翠のお腹に消えたのだった。……まぁ可愛かったからいいか。
午後には大聖堂に行って、翠が女神像を触ろうとして怒られたり、図書館に行って、翠が大声で走り回って怒られたり、魔道具屋に行って、魔道具を暴走させて怒られたり……そんな事をしている内に夕刻の鐘がなったので、学園に向かい制服を受け取って宿屋に戻る。
「そういえば翠って服の着方わかるの?」
宿屋に戻って夕食をとりながら僕はふと聞いてみる。
「服って言ってるのは、この身体を覆う布切れのことか?これは鱗と一緒だぞ」
そう答える翠の衣服を触ってみる。え?手触りや風に吹かれてそよぐ様など布の服と変わらないように見えるんだけど。
「父様のを真似て鱗を変化させているだけだぞ?だから、魔法も弾くし、武器なんかも跳ね返すのだー!!」
翠が得意げに語る。
ということはえーっと《竜鱗の鎧》みたいな服って事かな?しかも鱗という事は肌か体毛相当だから、全裸で歩いているみたいなものか……へー……と僕は遠い目をしながら唖然としてしまった。
「鱗ということは、脱いだり出来ないよね?」
「なんだ。アルはすっぽんぽんが見たいのか。別にいいのだ」
翠はそう言うとその場で服を解除しようとする。
「ちょっ!まっ!!」
僕が慌てて止める。ちなみにここは食堂だ。こんなところですっぽんぽんになったらただの痴女だし、僕も捕まってしまいそうだ。
僕は宿屋のおかみさんに頼んで、翠に服の着方を教えてくれるように頼むと、不思議な顔をしながらも快く引き受けてくれた。
隣の部屋で入学準備を進めていると、結構な時間が過ぎて扉がノックされる。扉を開けると制服を着て自慢げな顔をしている翠と、かなり焦燥した顔のおかみさんが立っていた。
「いや……世の中は広いね。じゃぁ、後はよろしく」
女将さんそう言うと疲れた顔をして1階に戻っていくのだった。
翠の制服は白いシャツと、ベースが真っ白で襟や袖口が桃色と濃い赤のチェック柄になっている。ブレザーで胸のポケットの所に校章のワッペンが貼り付けてあって、リボンタイとプリーツのスカートも同様の色のチェック柄になっている。
ただ、スカートの下には今日着ていた膝丈のボトムスをはいていたけど。
「アル、似合うか?」
そう言ってくるっと一回りする翠。翠色の髪と白いブレザー、チェックのスカートが良く似合っていてとても可愛い。
「うん。すごく可愛いけど。ズボンもはいているんだね」
「これがないと足元がスースーして落ち着かないのだ」
僕の感想に、翠は眉をひそめながら答える。
その後、僕の部屋で一緒に寝たいとごねる翠を、寝るまで一緒にいてあげると翠の部屋でベッドに腰掛けて頭を撫でてあげる。
今日は色々あって疲れていたらしく、あっという間に翠は穏やかな寝息を立て始めるので、僕は少しの間、そんな翠の頭を撫でてあげて、自分の部屋に戻り就寝した。
そして明日はいよいよ入学式だとワクワクしながら眠りにつくのであった。
特に目的もなくブラブラしているのだが、翠が「あれはなんなのだ?」「これは綺麗なのだ!」「あそこにいってみるのだー!」と賑やかにそこらじゅうに顔を突っ込むので全く進まない。特に噴水と宝石屋が気に入っていたみたいだけど、武器屋や花屋などは興味がないみたいだ。くるくると元気に走り回る翠に手を引かれて、振り回されるようについていく。
……いや物理的にも振り回されている気がする、流石竜族は半端ない力だなぁとか考えていると、肉を焼くいい匂いが漂ってくる。
「アル、お腹が空いたのだ」
「そうだね。美味しそうな匂いがするし、そこに行ってみようか」
翠が人差し指を唇に当てながら上目遣いで見てくるので、可愛いなぁと思いながらそう切り返す。
「こっちからいい匂いがするのだ!」
興奮する翠に手を引かれて、僕はズルズルと引っ張られていく。
引っ張られた先は《クィンクィン焼き》の店で、クィンクィン鳥といわれる陸上を疾走する大型の鳥を甘辛いタレにつけて串焼きにした料理で、クィンクィン鳥の部位により様々な味・食感が楽しめる料理になっている。
店頭でタレをつけて焼かれたクィンクィン焼きの匂いは腹ペコの僕らには我慢できようもない。翠は目をキラキラさせて、口の端からよだれを流しながら《クィンクィン焼き》に見入ってる。
1本銅貨2枚だったので、僕は胸肉とモモ肉を5本ずつ頼むと銅貨20枚を渡す。そして、先ず手渡されたモモ肉を5本を受け取ると、もう我慢の限界を迎えているっぽい翠に手渡す。
「食べていいよ」
僕は翠にそう言って、残りの胸肉を受け取るのだが、その時には既に翠に渡したモモ肉はなくなっていた。
「すみません。また5本ずつ下さい」
次のお客さんがいない事を確認した僕が続けて頼むと店の人は笑いながら快く注文を受けてくれ、さらに銅貨20枚を渡す。
まぁ、当然ながら次のモモ肉と胸肉を受け取った時には胸肉は完食されていたのだが。
すぐそばにあったベンチに座って、僕が食べようとすると、翠が物欲しそうな顔でじーっと見てくる。僕が串を口の前にさしだすと、ぱくっと串に刺さった肉の半分以上を食べられてしまった。予想以上に食べられてしまったが、口の周りにタレをつけてニコニコしながら食べているのをみて、僕は笑ってしまった。
結局、僕は2串ずつの4串食べて、残り16串は翠のお腹に消えたのだった。……まぁ可愛かったからいいか。
午後には大聖堂に行って、翠が女神像を触ろうとして怒られたり、図書館に行って、翠が大声で走り回って怒られたり、魔道具屋に行って、魔道具を暴走させて怒られたり……そんな事をしている内に夕刻の鐘がなったので、学園に向かい制服を受け取って宿屋に戻る。
「そういえば翠って服の着方わかるの?」
宿屋に戻って夕食をとりながら僕はふと聞いてみる。
「服って言ってるのは、この身体を覆う布切れのことか?これは鱗と一緒だぞ」
そう答える翠の衣服を触ってみる。え?手触りや風に吹かれてそよぐ様など布の服と変わらないように見えるんだけど。
「父様のを真似て鱗を変化させているだけだぞ?だから、魔法も弾くし、武器なんかも跳ね返すのだー!!」
翠が得意げに語る。
ということはえーっと《竜鱗の鎧》みたいな服って事かな?しかも鱗という事は肌か体毛相当だから、全裸で歩いているみたいなものか……へー……と僕は遠い目をしながら唖然としてしまった。
「鱗ということは、脱いだり出来ないよね?」
「なんだ。アルはすっぽんぽんが見たいのか。別にいいのだ」
翠はそう言うとその場で服を解除しようとする。
「ちょっ!まっ!!」
僕が慌てて止める。ちなみにここは食堂だ。こんなところですっぽんぽんになったらただの痴女だし、僕も捕まってしまいそうだ。
僕は宿屋のおかみさんに頼んで、翠に服の着方を教えてくれるように頼むと、不思議な顔をしながらも快く引き受けてくれた。
隣の部屋で入学準備を進めていると、結構な時間が過ぎて扉がノックされる。扉を開けると制服を着て自慢げな顔をしている翠と、かなり焦燥した顔のおかみさんが立っていた。
「いや……世の中は広いね。じゃぁ、後はよろしく」
女将さんそう言うと疲れた顔をして1階に戻っていくのだった。
翠の制服は白いシャツと、ベースが真っ白で襟や袖口が桃色と濃い赤のチェック柄になっている。ブレザーで胸のポケットの所に校章のワッペンが貼り付けてあって、リボンタイとプリーツのスカートも同様の色のチェック柄になっている。
ただ、スカートの下には今日着ていた膝丈のボトムスをはいていたけど。
「アル、似合うか?」
そう言ってくるっと一回りする翠。翠色の髪と白いブレザー、チェックのスカートが良く似合っていてとても可愛い。
「うん。すごく可愛いけど。ズボンもはいているんだね」
「これがないと足元がスースーして落ち着かないのだ」
僕の感想に、翠は眉をひそめながら答える。
その後、僕の部屋で一緒に寝たいとごねる翠を、寝るまで一緒にいてあげると翠の部屋でベッドに腰掛けて頭を撫でてあげる。
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