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前世水乙女の公爵令嬢は婚約破棄を宣言されました。

克全

第48話

「こんな所はやってられんぜ」

「そうだ。
女王の婿になる眼がないのなら、他で戦った方がよほど金になる」

「だが王城の御宝は惜しいんじゃないか」

「馬鹿野郎。
王城の中にいる火竜は、あの水精霊でも歯が立たな化物なんだぞ。
どれほどの御宝があろうと、命あっての物種だぜ」

ヘイグと言う愚か者が、水精霊の罰を受けるのを目の当たりにして、多くの勇者英雄がサライダ王国から逃げ出そうとしていた。
カチュア姫の婿になれるのなら我慢をするが、そうでなければ住みたくない国だ。
彼らから見れば、サライダ王国は清廉潔白過ぎて居心地が悪い。
余りに水精霊に傾倒しており、宗教臭がきつすぎるのだ。

彼らはそれぞれ活動していた場所では、勇者英雄と言われるほどの強者だ。
歴戦の戦士だけに、癖が強く扱い難い者多い。
だが魔獣を斃してくれるので、辺境にはなくてはならない人材だ。
だから辺境に戻れば、王のように自由気ままに振る舞う事が出来る。
何も我慢してサライダ王国に残る必要などないのだ。

だから多くの者が、その日の内にサライダ王国から出て行こうとした。
慎重な者は、旅支度を整えてから出て行こうとした。
だが多くの者は歴戦の戦士だ。
常に退却する準備を整えていた。
サライダ王国軍等怖くはなかったが、水精霊の事が怖かった。

「ふふふふ。
逃げられると思っていたの。
駄目よ。
絶対に逃がさないわ」

「何だお前は。
邪魔するなら斬り殺すぞ」

「おいおい、もったいない事を言うな。
むしゃぶりつきたくなる美人じゃないか。
行き掛けの駄賃に攫って行こうぜ」

「おい。
馬鹿。
止めろ。
水精霊が暴れ出すぞ」

「おっと、そうだった。
姉ちゃんは運がいい。
とっととお家に帰りな」

「もったいねぇが、命には代えられない。
女は国境を越えれば幾らでも抱ける。
とっとと行こうぜ」

「つれない事を言うでない。
妾の家まで来てもらう。
精魂尽き果てるまで、その方らの子種を搾り取るぞ」

「「「「「なんだと!」」」」」

サライダ王国から逃げだそうとする勇者英雄達を、シャーロットは逃がさなかった。
身体強化を成し遂げた者は、シャーロットの大切な子種なのだ。
むざむざと逃がすはずがなかったのだ。
子種として使えなくても、人間牧場で子供や孫の食材には出来る。
サライダ王国の民以外の人間は貴重なのだ。

シャーロットは火竜に変化して、逃げ出そうとした全ての勇者英雄を無力化した。
そして引き連れてきたドラゴニュートに縛り上げさせて、王城の奥深くに運び込んだ。

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